

『タモリステーション』(テレビ朝日系)の最新作「誕生103年 デパ地下進化論」が6月13日(金)午後8時~9時48分に放送される。
日本に誕生して103年、これまでさまざまな食のトレンドを生み出してきた“デパ地下”。業界全体の売り上げが減少している中、デパ地下はコロナ禍以降ますますにぎわいを見せており、百貨店存続の鍵を握る存在ともいわれている。
今回の『タモリステーション』は、そんなデパ地下の“進化と戦略”を独自分析。なぜデパ地下は人々を惹きつけてやまないのか、その秘密に迫る。スタジオには、俳優・木村佳乃のほか、業界紙「デパート新聞」編集長・山田悟氏、デパ地下の裏の裏まで知り尽くした出店アドバイザー・福永輝彦氏を迎える。
タモリは日本最大級の売り上げと面積を誇る伊勢丹新宿店のデパ地下に出向き、現場を取材。まずは開店前から行列が出来るデパ地下の玄関“新宿三丁目駅入り口”へ。現在、伊勢丹新宿店は地下の入り口から入店する客が最も多く、開店と同時になだれ込む買い物客の勢いに、「競歩のスタートみたいだね」とタモリも圧倒される。
また、“特別感”を味わえる新たな集客戦略“有料試食”にも注目。伊勢丹新宿店のデパ地下には高級食材・生ハムを有料で試食できるテイスティングカウンターがあるが、食品売り場の喧噪を感じながらじっくり味を確かめられる新たな形のイートインスペースに、タモリも「ここを目当てに来てもいいほど、居心地がいい」と絶賛。さらには購買意欲を刺激するショーケースの秘密や、総菜の量り売り、包装テクニックなどおもてなしの極意にも触れる。
ライバル店と激しい戦いを繰り広げる、デパ地下の人気総菜店も取材。数々の名店がひしめき合い、日々しのぎを削っているデパ地下。厳しい環境で勝つために、店ではどんな試行錯誤が行われているのか。そこには驚くべき企業努力が存在していた。商品を魅力的に見せる“攻め盛り”という驚きの盛り付けテクニックにも着目する。
あわせて、生き残りをかけて奮闘する総菜売り場の1日にも密着。行き交う客の目線をチェックしながら呼び込みをかけ、巧みにコミュニケーションを取る店員の接客術にスタジオも感嘆。こうした店ごとの切磋琢磨が、客の満足につながっていくことが浮き彫りになる。
さらに、デパ地下の歴史にもスポットを当て、史料と再現ドラマを駆使して“デパ地下誕生物語”をひもとく。日本初のデパ地下といわれているのが、1922(大正11)年に大阪の髙島屋長堀店に生まれた「常設髙島屋市場」。ここは人々が夕飯の材料を買いに来るような庶民的な市場だったようで…。
そして、名店の味をそろえた現在のデパ地下の原型といわれているのが、1936(昭和11)年、松坂屋名古屋店に誕生した「東西名物街」。その名のとおり東京や大阪の食品の名だたる店が集結した、当時としては画期的な売り場だったことが明らかに。番組ではこの東西名物街の誕生当時の写真を生成AIの最新技術でカラー化し、臨場感たっぷりにスタジオに再現。今では考えられないほど立派な店構えの名店が百貨店の地下に立ち並ぶさまを目の当たりにしたタモリは、当時の経営者がこの売り場にかけた並々ならぬ意気込みを感じ取る。
その名店街で販売されていた当時の最先端スイーツも特別に再現&スタジオに登場。果たして“デパ地下の原点”で販売されていたスイーツの驚きの特徴とは。ほかにも、時代の変化に即してヒット商品を生み、食のブームを牽引してきたデパ地下グルメ史を振り返る。
海外にもデパートはあるが、ここまでデパ地下が盛り上がっているのは日本ならでは。デパ地下を多角的に深掘りしたタモリは「こんなにもさまざまな戦略が隠されていたとは、普段、デパ地下を歩いているときは分からなかったですね。“包む”にしても“盛る”にしてもコミュニケーションにしても、その根底にあるのは、日本人ならではの細やかさ。総合的に見て、デパ地下はまさしく“日本独自の食文化”だと思いますね」と感心しきり。「既に完成形のような気もしますが、きっとこれからもデパ地下は進化を続けるのでしょう。ぜひ注目していきたいですね」とデパ地下の今後への期待を語った。
番組情報
『タモリステーション』
テレビ朝日系
2025年6月13日(金)午後8時~9時48分
MC:タモリ
ゲスト・進行:木村佳乃
ゲスト:山田悟(「デパート新聞」編集長)、福永輝彦(出店アドバイザー)
アシスタント:渡辺瑠海(テレビ朝日アナウンサー)
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