『いだてん』に麻生久美子、桐谷健太、加藤雅也、塚本晋也、リリー・フランキー、薬師丸ひろ子

ドラマ
2019年05月17日

『いだてん』 大河ドラマ『いだてん~オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合ほか)の取材会が行われ、主演の阿部サダヲと新たに出演が決まった麻生久美子、桐谷健太、加藤雅也、塚本晋也、リリー・フランキー、薬師丸ひろ子が登壇した。

 中村勘九郎が主演を務めた第1部からバトンを受け継ぐ第2部では、1940年東京オリンピックの招致をめぐる熱狂と悲劇を描く。

 会見は、主人公・田畑政治を演じる阿部の「初めてポスタービジュアルをちゃんと見させていただいたのですが、すごいですね。オシャレデパートのポスターみたいな。“IDATEN”って書いてあるんですけど、僕は“ISETAN”にも見えました(笑)」というあいさつからスタート。

 阿部は、新たに発表された田畑の勤める新聞社の同僚・上司、1940年の東京オリンピック誘致に関わる人々を演じる面々について「田畑は何するか分からない人なんですが、それを受け止めてくれる方々に集っていただいて本当にありがたいなと思っています。劇中では麻生さん、薬師丸さんら女性に対しては暴言が多いので心配です」と。

 田畑の妻・酒井菊枝役の麻生は「大河ドラマは『新選組!』(2004)以来なので、とても緊張して現場に入ったんですけどすごく和やかな現場で楽しく撮影しています」と語った。

 伯爵・IOC委員の副島道正役の塚本は「宮藤(官九郎)さんのドラマはいつも拝見していて、すごく面白くて。その世界で一緒にやれると思うと、非常に楽しみにしております」と意気込みを語った。

 田畑が政治記者として勤める新聞社の同僚・河野一郎を演じる桐谷は、田畑と河野の絡みを「水と油の2人がどんどん物語をひっかきまわしていくんで、そこもお楽しみに」とアピール。

 緒方(リリー)行きつけのバー「ローズ」のママ・マリー役の薬師丸ひろ子は、自身の役柄について「マリーは架空の人物です。そんな彼女は接客よりも趣味の占いに没頭していく、そしてお店に集まる新聞社の皆さんを通して、世の中の変化を見つめ続けてきた人でもります」と説明した。

 さらに「劇中で、田畑さんから『ババア』と呼ばれるんですが(笑)。はじめ、阿部さん演じる田畑という役が視聴者の方に反感を買わないようにするためには、とか余計なことを心配してしたんですけど、撮影が進んで一切そういう必要がなくなって、ババアと呼ばれる所以がたくさんあるキャラクターになりました」と。

 麻生、薬師丸は「2人から見た“田畑像”は?」と聞かれ、それぞれ「一生懸命で激しくてチャーミングでもあり、すごくかわいらしい方。現場でも私が笑っちゃダメなシーンなのに、阿部さんがアドリブというか驚くお芝居をされて、笑わずにはいられない感じになって楽しかったです」(麻生)、「バーのお客さんにおしつけがましく占おうとする場面があるんですけど、マリーは惹かれる相手にしか声をかけないので。その中で、田畑を占おうと思ったところはやはり彼に魅力があるんだと思います。序盤の阿部さんとはなぜかバーにいるのにプロレスでもしたような汗びっしょりになるシーンが続きました(笑)」(薬師丸)と語った。

 また、桐谷が阿部について「僕が24歳ぐらいの時に初めてドラマでご一緒させていただいてもう15年くらい経つんですが、変わらずちょっとSキャラと言いますか…」と語り始めると、阿部がマイクを取り上げて会場を沸かせる場面も。

 いっぽう、外交官・IOC委員の杉村陽太郎役の加藤が「僕の役柄は登場シーンから田畑のことを嫌っているんですが…。ただ外交官という堅い路線からは崩せない壁を、この男が最後破るのかなと期待をかけていく」と役柄での関係性を明かすと、阿部は「加藤さん、ありがとうございます」とニッコリ。

 田畑の上司・新聞社の政治部長・緒方竹虎役のリリーも「緒方が思う最初のころの田畑は、せりふにもありますが、本当に“猪突猛進、破天荒”で。手を焼いてる部分のほうが多いんですけど、世の中を変えていくっていうのはこのくらいエネルギッシュじゃないとできないんだと田畑をだんだん信頼する」と。

 続けて「阿部さんは今日の会見のために20分かけて顔パックされていました。意外とスキンケアに気を遣うようです」と暴露すると、桐谷からも「そういうとこあるんですね」とツッコまれ、阿部は「違う、違う」と否定、息の合った掛け合いで会場を盛り上げた。

 登壇者のほか、解禁済みの第20代内閣総理大臣、大蔵大臣・高橋是清役の萩原健一、第29代内閣総理大臣・犬養毅役の塩見三省、田畑の同僚の記者・尾高役のじろう(シソンヌ)の出演の発表も。

 萩原との初共演について、阿部は「初めてお会いしましたが、ご病気だったことに気付かないくらいで。お芝居に対して、すごく真剣に取り組んでらっしゃたのがすごく印象的で。実はリハーサルでショーケンさんが僕の頭を叩いたのが生かされて、本番でも叩くことに。だから“ショーケンさんに最後に叩かれた役者”だっていう箔がついたなと。本当にうれしかったです」と語った。