伊野尾慧&神宮寺勇太と共に女優たちが彩る『准教授・高槻彰良の推察』名シーン回想

ドラマ
2021年08月29日

Hey! Say! JUMPの伊野尾慧が主演、そのバディ役をKing & Princeの神宮寺勇太が務める『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 Season1』。これまでの名場面を番組プロデューサーが振り返るほか、第4話にゲスト出演した市川由衣と馬渕英里何からのコメントも到着した。

本作は、“完全記憶力”という異能を持った民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾慧)と、人の嘘がわかるようになってしまったが故に孤独を抱える大学生・深町尚哉(神宮寺勇太)の凸凹バディが、さまざまな怪異事件の謎解きを通じて、人とつながることの大切さを描き出すヒューマンミステリー。

8月28日(土)放送の第4話「白い服の幽霊の怪」では、映画の撮影現場で起きる怪奇現象の謎を解明。芸能界の裏事情も垣間見え、市川由衣演じる女優・藤谷更紗の独白は、多くの視聴者の心に訴えかける力強さがあった。

主演の伊野尾や、ストーリーテラーとなっている神宮寺ら、眉目秀麗な男性キャストに注目が集まる本作だが、女優陣も若手注目株、演技派、個性派…と集結した豪華なラインナップとなっている。今回はそんな女優陣にスポットを当て、それぞれの名シーンを番組プロデューサーが選出。前半戦をプレイバックしていく。

第1話ゲスト:志田未来「圧巻の芝居力」

第1話のゲストは、志田未来。コックリさん騒動に揺れる小学校の教師役で出演した。
番組Pは悩みながらも、ベストシーンとしてコックリさん騒動を引き起こした原因を志田が告白する場面を挙げる。

番組P:コックリさんによって起きた現象を主人公が解明し、物語はいったん収束するかに見えるんです。でもそこで志田さん演じる教師・まりかの声が歪む。(※嘘を吐くと声が歪んで聞こえる)
そのせりふを口にする志田さんの表情がまさに「無」なんです。その直前まで相談者として普通にリアクションしていた分、その「無」が良い意味でものすごく気持ちが悪い(笑)。物語の外にいたはずなのに、その表情ひとつで第1話の主役に躍り出た。そのあとの感情の吐露はさすがの一言。圧巻の芝居力で現場の空気すら一変させました。

第2話ゲスト:山田杏奈×金澤美穂「嘘と本音の絶妙な距離感」

第2話ゲストは山田杏奈と金澤美穂。姉妹役として「わら人形の呪い」にかけられた妹と、妹を守ろうとする姉の姉妹役として出演した。
この話では、事件解決と思いきや両者の声が歪み、嘘を吐きあったままエンディングを迎えるという衝撃的な展開が。あのエンディングも見どころのひとつだが、番組Pはそれぞれ別のシーンを挙げた。

番組P:山田さん演じる大学陸上部の期待の新人・綾音は、実は自作自演で怪異を引き起こしていたんです。そんな山田さんのベストシーンは、第2話冒頭のグラウンドを走っている場面。陸上選手である綾音が練習で走っている描写なのですが、その表情からすでに深い悩みや葛藤を感じさせていたのは山田さんの感受性あればこそかなと。
姉の琴子を演じた金澤さんも、最初に主人公に相談に来るシーンがすごかった。妹を心配して相談に来るのですが、一瞬ココアを飲みながらものすごく意味深な表情を浮かべられたんです。あの顔ひとつでこの人にも何かある、と感じさせるのはさすがの一言です。

第3話ゲスト:奥村佳恵「最後の涙はずるい」

第3話のゲストは、鬼伝説が残る村の住人・鬼頭(久保酎吉)とその息子の妻・実和子(奥村佳恵)。奥村のみならず、番組Pがたまらず挙げた久保のベストシーンとは…。

番組P:第3話は、原作にもある鬼の伝承が残る村での悲しい事件を描いたストーリーなんです。鬼の骸骨が見つかったと思いきやそれは江戸時代の人の骨で、それがきっかけで裏にあるもうひとつの死が浮かび上がってくる。そんなストーリーの中、奥村さん演じる実和子は幼子を抱えて村に住む普通の女性。の、はずなんですけど、最初の登場から不穏な空気感をまとって演技をしてくれました。「絶対この人、怪しいぞ」って(笑)。
なのに、ラストで主人公が真実を解明した時に、一気に感情を爆発させて思いを吐き出したシーンが、もう人の弱さとかやさしさとか全部を表現していて…。最後の涙はずるい。あれを見せるためにずっと怪しくしていたとしたら計算がすごすぎます。
あと、やっぱり久保さんのベストシーンもいいですか? 途中で洞窟の中で慟哭する久保さんは圧巻でした。編集を担当しているスタッフがわざわざ「鳥肌たちました」と言いに来たくらいですから。

第4話ゲスト:市川由衣×馬渕英里何「その芝居、モデル誰かいるでしょ(笑)」


第4話は、映画の撮影現場で起きる怪奇現象がテーマとなった。ゲストは女優の藤谷更紗(市川由衣)とマネージャーの宮原(馬渕英里何)。
映画業界、芸能界という、演じる側にとっても一番身近な舞台設定に2人はどう取り組んだのだろうか。併せて、市川と馬渕からのコメントも到着した。

番組P:第4話は芸能界のお話で、登場人物たちが感じる悩みや葛藤は、おそらく多かれ少なかれ市川さんも馬渕さんも感じていたり、身近に見ていたりすると思います。そういう意味では、自分の中で役柄をイメージしやすい設定だったかもしれません。
ただ、脚本の藤井(清美)さんと台本を作る際に第4話の裏テーマとして据えたのが、女性が生きていく上での「年齢の壁」なんです。一般社会でもそうだと思うのですが、日本はまだまだ「若さ」が価値基準のひとつになりがちで、芸能界は特にそれが強い。そこへの抗い、がむしゃらさみたいなものを真っすぐに表現することで、女性を縛る変な枠組みを取っ払ってしまいたいなと。市川さんも台本のその部分を感じてくださり、ラストの思いを吐露するシーンに全力で臨んでくれました。台本に書かれていない部分も含めて更紗の人生全てを乗せる珠玉の1カットになったと思います。
いっぽう、馬渕さんは登場からいい意味で偉そう(笑)。いるいるこんな人、というキャラクターをさらにデフォルメして、でもリアリティを感じさせていたのはさすが。冒頭、高槻が飲み物を勧めるシーンがあるのですが、伊野尾さんがセリフを言い終わる前に「結構ですぅ」とぴしゃり。その芝居、モデル誰かいるでしょ!? って現場で笑いをこらえるのが大変でした。でもそんな芝居を重ねておいて最後のお辞儀で全部OKにしてしまう。あの一礼だけで更紗と宮原が良い関係なんだなと分からせるのはすごいです。

市川:若い頃から女優をしている更紗と同じように、私も14歳から女優を始め、この業界のいろいろな面を見てきているので、更紗が感じていることに共感できる部分は多かったです。悩みを誰にも言えず、ずっと心の中に“あるもの”を抱えながらも、女優という仕事を一生懸命やっている姿や、それを吐露する姿は、演じていて胸に迫るものがありました。

馬渕:私は、更紗の独白を聞きながら「こんなふうに思わせてしまって申し訳ない」とか「この痛みって、私(マネージャー)の痛みでもある」とか「もっと彼女を輝かせる仕事を取ってこなきゃいけない」と思いながら、宮原を演じました。私だったらそういうマネージャーさんに側にいて欲しいので!

ヒロイン:岡田結実「実は一番難しい芝居を要求している」


ラストを飾るのは、このドラマのヒロインで高槻研究室の大学院生・生方瑠衣子を演じる岡田結実。
根が明るく、怪異や人の抱える闇など暗くなりがちな物語の空気感をふわっとやわらかくしてくれるこのドラマの癒し的存在といえる。そんな瑠衣子を演じる岡田に対し、番組Pは「実は一番難しい芝居を要求している」と答えた。

番組P:このドラマはキャラクターが強い登場人物ばかり。そんな中で瑠衣子は誰よりも「普通」な存在なんです。実は「普通」が一番難しい(笑)。モノマネも、癖がある人をまねるのは簡単ですよね。どうやって「普通」を表現するのかって、本当に役者泣かせなんです。
でも、岡田さんはひとつひとつのせりふ、しかも相手のせりふを大事にして、その言葉に対して素直にリアクションをしてくれています。「そうか、相手に合わせることで『普通』も表現できるのか」と若い岡田さんに教えられた気がしています。きっと岡田さん自身の素直さ、表裏のなさが瑠衣子を生かしてくれているんだなと。
そんな瑠衣子の一番好きなシーンは、ちょうど次回放送の第5話に出てきます。尚哉のとあるせりふを受けたあとの「そっか」という一言なのですが、そこに瑠衣子が抱えている感情、尚哉に対するやさしさ、高槻への思い、全部が乗っていて…。現場でモニターを見ながら、ちょっと感動して泣きそうになってしまいました。

物語の展開や伏線のみならず、芝居の面白さも楽しめる『准教授・高槻彰良の推察』の世界。9月4日(土)放送の第5話「呪われた部屋の怪」からも目が離せない。

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番組情報

東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ
『准教授・高槻彰良の推察』

Season1:東海テレビ・フジテレビ系全国ネット
2021年8月7日(土)〜9月25日(土)※予定/全8話
毎週土曜 後11・40〜深0・35

Season2:WOWOWプライム、WOWOWオンデマンド
2021年10月10日(日)後11・00〜放送・配信

出演:伊野尾慧、神宮寺勇太、岡田結実、須賀健太、吉沢悠 ほか

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