優香、伊東蒼、オミラ・シャクティ、余貴美子、滝藤賢一の共演で直木賞作家・中島京子の『やさしい猫』を実写化

ドラマ
2023年03月16日
『やさしい猫』優香

土曜ドラマ『やさしい猫』(6月24日(土)スタート 毎週土曜 午後10時~10時49分)に、優香、伊東蒼、オミラ・シャクティ、余貴美子、滝藤賢一の出演が決定。優香、原作者の中島京子、脚本の矢島弘一からコメントが到着した。

直木賞作家・中島京子の話題作を映像化した本作。優香がシングルマザーで保育士のミユキ、伊東蒼がミユキの娘・マヤ、オミラ・シャクティがミユキと出会い恋におちるスリランカ人・クマラを演じる。

シングルマザーで保育士のミユキ(優香)は、震災ボランティアで訪れた東北で、スリランカ人のクマラ(オミラ)と出会う。1年後、運命的な再会を果たした2人は次第に引かれ合っていく。真っすぐでチャーミングなクマラは、ミユキの娘・マヤ(伊東)ともすぐに仲良くなり、やがて3人は家族のように一緒に暮らし始める。

ミユキとクマラは結婚の約束を交わすが、それはつかの間の幸せだった。婚姻届を提出し正式に夫婦となった直後、クマラは警察の職務質問を受け入管施設に収容。オーバーステイを理由に母国への強制送還を命じられる。

口頭審理では偽装結婚ではないかと疑われ、絶望するクマラとミユキ。入管での面会はアクリル板ごしに30分のみ。ミユキとマヤは理不尽な対応への怒りと悔しさに打ちひしがれながらも、クマラを助けるため、裁判を起こして在留特別許可を得ようと決意。家族3人で暮らしたいというささやかな願いを胸に秘め、国を相手どった戦いに挑んでいく。

ほか、ミユキとマヤの幸せを誰よりも願うが、クマラの結婚には複雑な思いを抱くミユキの母・マツコ役で余貴美子、巧みな弁舌が持ち味の人権派弁護士・恵耕一郎役で滝藤賢一も出演する。
優香、原作者の中島京子、脚本の矢島弘一によるコメントは以下に記載。

優香 コメント

ニュースでは見ていた入管のことを、この作品を読むまで、深くは知りませんでした。
好きな人と家族になって幸せに暮らしたいと思うミユキさんも、初めて知る入管という存在に翻弄されていきますが、家族が周りの人に助けてもらいながら絆を深めていく姿が切なくもあり、温かいです。
ご一緒させていただく共演者のすてきな方々、真面目でチャーミングでダンスがお上手なオミラさんと共に、見てくださる皆さんに少しでも何か感じていただけるよう、努めてまいります。

原作・中島京子 コメント

いま、日本で暮らしている在留外国人の数は、およそ300万人。広島県民全部よりも多い数だとか。しかも、190以上の国と地域から来ているんだそうです。私が子どもの頃とは、時代が変わったんだなあと感じます。
『やさしい猫』では、そういう時代の家族について、描いてみたかったんです。シングルマザーのミユキさんが、スリランカから来た青年のクマラさんと恋をして、娘のマヤちゃんと3人で小さな家族を作ります。その小さな家族に何が起こったか。多くの人に知ってほしいと思って小説を書きました。この物語が、今回ドラマという形でさらにさらに多くの方の元に届くことが、とてもうれしいです。私も放送が始まるのをドキドキしながら待っています。

脚本・矢島弘一 コメント

この作品、この問題を届けることの責任は重い…お話をいただいた時の感想です。だからこそ、まず大事にしたことは「平等」であること。誰の味方でもなく、誰を責めることもなく、誰も傷つけない。その上でキャラクターを落とし込み、物語を進め、やがておのおのの正義に触れる。『やさしい猫』はまさに「正義とは?」を問う作品だと思っています。幸いにも素晴らしいキャスト陣、スタッフ陣に恵まれました。少しでも多くの方にこの物語が届きますように。

番組情報

土曜ドラマ『やさしい猫』(全5話)
NHK総合
2023年6月24日(土)スタート
毎週土曜 午後10時~10時49分

©NHK