25年前期朝ドラ『あんぱん』やなせたかしをモデルとした“柳井嵩”役が北村匠海に決定

ドラマ
2024年04月26日
『あんぱん』左から)今田美桜、北村匠海 ©NHK

2025年前期連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合ほか 2025年春放送スタート)で、柳井嵩役を北村匠海が務めることが決定。制作統括・倉崎憲よりコメントが到着した。

戦後80年を迎える2025年。今田美桜がヒロインを務める112作目の連続テレビ小説『あんぱん』は、「アンパンマン」を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルに、生きる意味も薄くなっていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった二人の人生、何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語だ。

『あんぱん』左から)今田美桜、北村匠海 ©NHK

このたび、柳井嵩役に北村匠海が決定。柳井は幼少期に新聞社の特派員だった父を亡くして伯父の家に引き取られ、転校先の学校でのぶ(今田)に出会う。若い頃から漫画や絵を愛した。製薬会社の宣伝部に就職するも、徴兵され戦争に出征することに。戦後、高知の新聞社でのぶと再会。のぶを追って上京後、百貨店の宣伝部での勤務を経て、のぶの後押しもあり思いきって漫画家として独立し、さまざまな活動をしていくようになる。

なお、柳井は実在の人物であるやなせたかし(1919―2013)がモデルとなるが、激動の時代をのぶと生きた波乱万丈の物語として大胆に再構成。 登場人物名や団体名などは一部改称され、フィクションとして描かれる(原作はなし)。制作統括・倉崎憲によるコメントは以下を参照。

制作統括・倉崎憲 コメント

皆さんはやなせたかしさんにどんなイメージを持たれているでしょうか?「アンパンマン」を生み出した漫画家、ハットやベレー帽をかぶった優しそうな人…きっと多くの人がイメージするのは、晩年のやなせさんかと思います。取材を重ねるなかで、彼の人生の数々の原体験、“喜怒哀楽”の全てが、「アンパンマン」に結びついているのだとあらためて感じ、若い頃からちゃんと描きたいという思いになりました。
ヒロインと同様に、毎朝ずっと観たくなるような人って誰だろうと考えて真っ先に思い浮かんだのが、北村匠海さんです。役者としてだけでなくアーティスト活動含めご活躍されていながらも、ずっと新鮮さも保ち続けている唯一無二の存在です。北村さんと初めてお会いしてじっくりお話させていただいた時に、彼の思考の深さに驚きました。ライブでも歌っている瞬間だけでなく、MCで観客に語りかけていたその言葉一つ一つに、彼にとって“生きる”ことへの思いが、静かに、でも確実にあふれていました。そんな彼の姿勢に触れるたびに、やなせさんが作詞を手がけた「手のひらを太陽に」や「アンパンマンのマーチ」の詩ともどこかリンクする部分も感じ、北村さんと共に挑んでみたい気持ちになったのです。
今田美桜さんと北村匠海さんのコンビを、今から楽しみにお待ちいただけたら幸いです。

あらすじ

昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいた。「ハチキンおのぶ」こと、朝田のぶ(あさだ・のぶ)だ。一方、幼い時に父を病気で亡くした柳井嵩(やない・たかし)は、伯父の家に引き取られ、転校先の学校でのぶに出会う。
戦争の足音が近づく頃、女子師範学校に通っていたのぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女になっていた。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・千尋(ちひろ)を戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くした。女子師範学校を卒業し、のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と高知の新聞社に女性初の記者として就職。戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩が新聞社に入社してきて、二人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安だった。のぶはそんな嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待っているわ」と告げ、新聞社を辞め上京。のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活が始まる。お風呂はなく、トイレは共同。天井には穴があき、雨の日は傘をさして入らなければいけないが、晴れた夜には星が見える。そんな暮らしをおもしろがり、「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と二人は結婚。「手のひらを太陽に」「アンパンマン」が世に出るのは、まだまだ先のこと…。

番組情報

2025年度前期 連続テレビ小説『あんぱん』
NHK総合ほか
2025年春放送スタート