市原悦子「いいお仕事をさせて頂いた」『おばさんデカ』10年ぶり復活でシリーズに幕

ドラマ
2017年03月16日

金曜プレミアム『さよなら!おばさんデカ 桜乙女の事件帖 ザ・ラスト』 市原悦子主演の人気ドラマ『おばさんデカ』が10年ぶりに復活、今作をもって正式にシリーズのラスト作となることが発表された。

 『おばさんデカ』は、市原悦子が演じる、一見普通のおばさんのようで、普段は上司や同僚刑事からも小馬鹿にされている桜乙女刑事が、事件捜査となれば主婦の勘と持ち前の鋭い観察力を生かし、数々の難事件を解決していくドラマシリーズ。

 2007年放送の第15作をもって一旦シリーズを終了していたが、ファンの声に応えて10年ぶりに復活を果たし、今作で正式に“おばさんデカ”シリーズに幕が下ろされる。

 今作は、刑事を引退した乙女が女子刑務所から出所するというシーンから始まる。刑事を引退した乙女がどのような生活を送り、どのような事件に巻き込まれていくのか? もちろん、売れない官能小説を書いている乙女の夫・雅樹(蛭子能収)、共に事件解決に取り組んできた同僚刑事の工藤栄作(石橋蓮司)と米田三郎(布川敏和)というおなじみの顔ぶれも勢ぞろい。衝撃的な展開を迎えるストーリーはもちろん、これまで多くの人々を魅了してきた、“桜乙女”の有終の美に注目したい。

<市原悦子 コメント>

◆今作で工夫されている点はありますか

乙女は刑事を引退してしばらく経って、同僚や夫との関係も変わってきているので、そういう状況をすべて生かしていきたいと思っています。同じ事を繰り返してもつまらないから、何年も経っている設定のイメージを膨らませています。

◆『おばさんデカ』という作品への思い入れはありますか

いつも自分の人生と照らし合わせて考えています。乙女はあんな変わった男性と一緒になって、お金もなくて寂しい状況で生きているのですが、ささやかな幸せを求めている、心根のいい女です。そういう人が事件を見たときに、裁いたり世の中の掟(おきて)を押しつけたりするのではなく、“こんな事件に巻き込まれなくて済んだのにどうしてこうなっちゃったの?”と、同じ庶民の目線で事件を見ています。だから私自身も普段の生活を乙女のような目線で生きていて、本当に不幸な事件を嘆いています。

◆石橋蓮司さん、布川敏和さん、蛭子能収さんと久しぶりの共演はいかがですか

みんな立派になって、いい白髪で、ちゃんと年取っています(笑)。みんなと共演できてうれしいです。蛭子さんとは現場で全く話さなくて、いつもぶっつけ本番です。

◆この作品を通じて伝えたい事はありますか

私が演じる乙女は巻き込まれて冤罪になっちゃったんです。一緒に行動する子供も、両親がいなくなって、一人で自分を守らなければならないなんて不幸です。そういうものへの憤りや“このままでいいの?”ということを伝えたいです。乙女はとても大変な状況になりますが、相変わらず夫と仲良くいます。いつも通りの幸せがあればいいんだ、ということが伝わればいいなと思います。

◆視聴者へのメッセージ

『おばさんデカ』は皆さんかわいいって言っていただいて、評判がいいんですよ。私がっていうより、乙女という役がかわいいんでしょうね。お子さんも2時間ずっと座って見てくださるなんて聞いたことがあって、笑っちゃいましたよ。私のセリフの音色とかリズムがお子さんにも合うんでしょうか。あまり大きな望みを持たない乙女が健気に、“悪”に立ち向かって解決する、その頭脳の良さも買っていただいているんですかね。いつの間にか乙女が解決していく内容も感心していただいてうれしいです。テレビの良さも詰まった作品だと思っています。最後はちょっと変わったことがやりたくて、プロデューサーにも相談して子供を相手にちょっと厳しい乙女を出したかったんです。本当にいいお仕事をさせていただきました。ずいぶん前に撮ったので私も懐かしいです。楽しみに見てください。どうぞ、よろしく。

金曜プレミアム『さよなら!おばさんデカ 桜乙女の事件帖 ザ・ラスト』
フジテレビ系
放送日未定