鈴木拡樹「一瞬でも頬が緩んでくれたら」『カフカの東京絶望日記』新エピソード完成披露

ドラマ
2019年08月05日

 鈴木拡樹がコメディドラマ初主演を務める『カフカの東京絶望日記』の新エピソード完成披露試写会が行われ、鈴木拡樹、企画・脚本を手掛けたアサダアツシ、坂下雄一郎監督の3人が登壇した。

 本作は、「変身」「審判」などで知られる小説家フランツ・カフカが、なぜか現代の東京で生活し、あらゆる事象に絶望する、摩訶不思議な新感覚コメディドラマ。「刀剣乱舞」シリーズ、アニメ・舞台「どろろ」などで活躍する人気俳優・鈴木拡樹がフランツ・カフカ役に挑み、今年4月よりYouTubeで第1話(前編・後編)が無料配信され注目を集めた。

「今回、どのように企画したか」という質問にアサダは「一昨年、鈴木さんとお仕事をしたんですが、すごく真面目な方。ことあるごとに、また鈴木さんと仕事を一緒にしたいと思っていて。それで、バンダイナムコのプロデューサーから何か企画はありませんか?と言われて、鈴木さんと一緒に仕事をしたいって直接的なことは言えないから、カフカがよく絶望するというのを本で読んで共感して、カフカどうですか?って提案をしたんです。その時に鈴木さんがカフカできるというのを、プロデューサーに熱く語ったんです。鈴木さんと一緒にできるならと、ファンレターのような企画書を書いた」と明かすと、鈴木は、「初耳なことだらけです」と驚いた様子。

 カフカを演じることになった鈴木は「外国人じゃないのに、やらせてもらうことにびっくりしました。現代の東京にカフカが来たという設定にすることで、絶望する物事が、現代の日本の方に共感しやすいんだなと。とても秀逸な脚本で、楽しくやらせてもらいました」と。

 この日上映されたのは、絶賛配信中の第1話と新エピソードとなる第2話。承認欲求や猫ブームにカフカが絶望する第2話について、アサダが「猫の話にしたのは、子猫を抱いている鈴木さんというのを想像して、これはやらなきゃと。承認欲求についても、鈴木さんが『いいね』が増えてニンマリする、というのを考えて自分がニンマリしたので(笑)。自分が見たい鈴木さんをカフカに置き換えました。それが、ファンも一番喜んでくれることなんじゃないかなと思って、俺が見たいを優先しました」と明かすと、会場からは大きな拍手が起こり、「喜んでもらえて安心」とホッとしていた。

 また、このイベントで9月からMBS「ドラマ特区」枠での放送が決定したことを発表。地上波ドラマ初出演となる鈴木は、「みんなで地上波も挑戦できたらと話していたので、目標にしてきたことがかなうというのはうれしいことですね。全く知らない人でも『何これ』って感じで観られると思います」と明かした。

 アサダは「鈴木さんがまさかこんなことやるの?って作品になる。夢のようなひと時を過ごせたので、皆さんに見てもらって、来年の夏くらいに劇場版ができたらいいな。『カフカの東京絶望日記inハワイ』として、鈴木さんがアロハシャツに短パンっていうのを見たいので、ぜひ協力ください」と、会場のファンに熱く訴えた。

 ここでドラマ版を手掛けた坂下監督が登場。ドラマについて「話を聞いた時には、もう1話がYouTubeに配信されていました。参加した時には、既に撮影が始まっていたので、ある程度内容を把握できた。その流れを壊さないように、作品のトーンは合わせながらやった。なるべくカフカが楽しそうにしてればいいかな」と。

 アサダは「鈴木さんにやってもらってよかったなと思うのは、美しく絶望するのは鈴木さんだけ。とにかく美しい。今、隣にいると照れくさい(笑)。ドラマ版も、シナリオ以上のものを上げてもらって、不安がなく、一視聴者として早く見たい!ってなってた。見て、スクショして、待ち受けにしてた。鈴木さんと岩谷(翔吾)君の絡みは、ファンが腰抜けるんじゃないかな。書いてて抜けたから(笑)」と語った。

 最後に鈴木は「楽しく現場でものを作るのって、作品の中に現れてると思ってます。『絶望日記』だけど、絶望をテーマにしてるけど、皆さんを明るくしたいと思って作っているので、一瞬でも頬が緩んでくれたらいいなと思います」と締めくくった。

ドラマ特区「カフカの東京絶望日記」
MBS
9月12日(木)スタート
毎週(木)深0・59~1・29

<出演>
鈴木拡樹
奈緒 前原滉 今野杏南
キンタカオ 大村波彦 宮田早苗 中山求一郎
奥山かずさ 坂口涼太郎 岩谷翔吾 咲良菜緒

監督:加藤拓也、坂下雄一郎
企画・脚本:アサダアツシ
原案:「マンガで読む絶望名人カフカの人生論」(著:平松昭子、監修:頭木弘樹、刊:飛鳥新社)
制作プロダクション:ダブ
製作:「カフカの東京絶望日記」製作委員会・MBS

公式サイト:https://www.mbs.jp/kafka-drama/
公式Twitter:@kafka_drama

©「カフカの東京絶望日記」製作委員会・MBS