内田滋「最後まで何を考えているのか分からない人物にしたい」『それぞれの断崖』第5話 8・31放送

ドラマ
2019年08月31日
『それぞれの断崖』

 オトナの土ドラ『それぞれの断崖』(フジテレビ系)に出演する内田滋が、役の印象や遠藤憲一、田中美里との共演について語った。

 本作は、志方恭一郎(遠藤憲一)の中学生の息子・恭介(渡邉蒼)が、13歳の同級生に殺害されたことをきっかけに、崩壊する家族とその再生を描く社会派人間ドラマ。8月31日放送の第5話では、父・志方の浮気現場を次女・真紀(永瀬莉子)が偶然目撃。いっぽう、志方とはつみの“禁断愛”は、はつみの息子で加害者の満(清水大登)の弁護士・若菜秀一も知ることとなり…。

『それぞれの断崖』

<内田滋 コメント>
◆若菜秀一は理想が高く上昇志向の強い人権派弁護士ですが、役の印象はいかがですか?

最初、台本を見た時は“せりふいっぱいあるなぁ、嫌だな”と思ったんですけど(笑)、プロデューサーがその時々で僕にハードルを与えてくれている感じがしたし、いつも新しいことをやらせていただいているのでありがたいなと思いました。知的な人なのかなと思いきや意外にアツい武闘派みたいなところもある。視聴者の方には不気味に映ればいいなと思っていて、悪なのか善なのか分からない、最後まで何を考えているのか分からないような人物にしたいなと思っていまして、欲深い弁護士だとしてもその時々で見え方が変わればいいなと思っています。メガネなども小道具さんと直に相談して、全部自分で選ばせていただきました。丸すぎないカタチで知的に見えるけれども、ちょっとお洒落も入っていてとか。髪型もカチッとしながら洒落たもの、オールバックは嫌だとか。服装も含め完璧主義じゃないですけど“抜かりがない感じ”にしたいと思いました。

◆遠藤憲一さんとは初共演になります。

一緒に芝居をやってみて思ったのは、すごく芝居のことを考えていらっしゃる方だなぁと。あるシーンで、普通だったら座っているだけなんだけど“動き回ってやらないか”とか、監督やスタッフにいろいろ提案してくださって(お芝居に対する)視野がどんどん広がって、そのシーンに全然違う色合いが見えたり、シーンを色鮮やかにしてくれる感じがして、すごく楽しかったですね。

◆田中美里さんとは、以前から交流があるとお聞きしました。

美里さんはお酒が強くて、呑んでも全然変わらないんですよ。クール・ビューティーだから一見、近寄りがたい気がするけれど話したらすごく気さくで、よく笑う方。チャーミングなところがすごくある。20代半ばからイメージが全く変わらず体型も見た目も変わらず、お綺麗なまま!以前はお互いの舞台を観に行っては、観劇後に一緒に飲んでとか、しょっちゅうやってましたね。話す内容も演技論だけでなくオールマイティー。その関係性が元々ある分、今回が初共演なのに、演技上なにも探る必要がなくて、すごくやりやすかったですね。

◆では、役とドラマの見どころを教えてください。

若菜は、この裁判が成功すれば名前が上がると自分のことだけを考えている奴のはずなのに、はつみのことを励ましてみたり。志方との関係を本当に危険だっていち早く察しているから、はつみが働いているクラブにわざわざ会いに行って釘を刺したり。若菜の関わり方に、すごく情が入ってきていると思うんですよ。最初は“まさか被害者家族と加害者家族が?”って思いながらも台本読むと何か納得しちゃうんですよね。吊り橋効果みたいなもので、お互い心に穴が開いていて不安定な状態の時に不安定な人と出会ってしまう、みたいな。嘘くさいと思うくらい話は飛んでいるのに、実は心理学とかで突き詰めていくと“あってもおかしくないじゃないの?”って言う具体性の説得力があるから本当によくできた台本だなって思います。原作はドラマで言うところの5、6話までしかなく、そこから先はオリジナル。今後どういうふうになるのか僕(若菜)も含めて楽しみです!

オトナの土ドラ『それぞれの断崖』
フジテレビ系
毎週(土)後11時40分~深0時35分

<第5話(8月31日放送)あらすじ>
志方(遠藤憲一)ははつみ(田中美里)に心惹かれてしまい、自分は恭介の父親だと打ち明けられず苦悩していた。一方、志方家では長女・真弓の結婚話が復活したことで久しぶりに家族に笑顔が戻り、仕事上でも新たなプロジェクトに抜擢され、悪いこと続きだった志方の日常は変わり始めていた。しかし、ついに妻・雪子(田中美佐子)にはつみとの関係を知られてしまう。「あの女は誰?」「言えるような相手じゃない…」さらに、はつみにも偽名を使っていることが露見してしまう。「あなたは一体誰なんですか!?」「俺は…君の息子が殺した志方恭介の父親だ」