佐々木蔵之介、安田顕、勝地涼、矢本悠馬、前野朋哉が笑福亭鶴瓶主演『アメリカに負けなかった男』に出演

ドラマ
2020年01月20日
『アメリカに負けなかった男』

 笑福亭鶴瓶主演『テレビ東京開局55周年特別企画 スペシャルドラマ「アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~」』(テレビ東京系)に、佐々木蔵之介、安田顕、勝地涼、矢本悠馬、前野朋哉が出演することが分かった。

 2020年は戦後75年という節目を迎える。終戦直後の日本は、アメリカを中心とした連合国軍に占領されていた。本作では、そんな混乱を極めた時代に「日本は絶対立ち直る」という信念の下、マッカーサーを筆頭としたアメリカ相手に粘り強く交渉を続け、強力なリーダーシップで日本の独立、復興のために突き進んだ希代の政治家・吉田茂の戦いを描く。

 この度、のちに総理大臣となり日本の復興を進め、高度成長をけん引した吉田茂(笑福亭鶴瓶)を取り巻く5人の男たちを演じる俳優陣が決定。

 『吉田学校』の代表格で、吉田内閣で初当選し大蔵大臣の大役を任された池田勇人を演じるのは、本作がテレビ東京初出演となる佐々木蔵之介。吉田の下で経済政策を推し進めていた池田は、1960年に総理大臣になると「所得倍増計画」を打ち出し、戦後日本の高度経済成長の基盤を作った。佐々木は、池田を演じる上で池田の生家がある広島県竹原市まで足を運んだ。

 もう一人の『吉田学校』の代表格である佐藤栄作を演じるのは安田顕。総理大臣として“昭和最長の政権”を運営した佐藤は、悲願ともいえる「沖縄の本土復帰」を実現し、「非核三原則」を唱え、ノーベル平和賞を受賞している。

「コンピューター付きブルドーザー」という異名を持ち、その人心掌握術が今なお注目される敏腕政治家・田中角栄を演じるのは前野朋哉。田中は、総理大臣としては「日本列島改造論」に基づいて、全国の交通網を整理しながら、ロッキード事件で逮捕された後も、政界に強い影響力を持っていた。

 また、英語力に定評があり、池田から厚い信頼を受けていた55年体制最後の総理大臣・宮澤喜一を勝地涼。さらに、吉田茂の娘・和子(新木優子)の夫で、のちに吉田の勧めで政治家となり、副総理の麻生太郎の父・麻生大賀吉を矢本悠馬が演じる。

 日本は、敗戦から立ち直り、再び独立国として歩む裏で、5人の男たちは、吉田茂や白洲次郎(生田斗真)らと共にどう立ち向かい、どんな行動を起こしたのか――。

<役柄紹介&キャストコメント>

■池田勇人役:佐々木蔵之介

【役紹介】
1899~1965年。大蔵省の官僚で、数字に強いことで有名。豪放磊落。素直で明るい性格で大酒飲み。吉田に大蔵大臣として抜擢される 。

【コメント】
吉田茂を鶴瓶さんが演じるとお聞きし、きっと魅力的な作品になると確信しました。バラエティ番組で幾度もお世話になっておりますが、ドラマでご一緒するのは初めて。とても新鮮で楽しい現場となりましたし、鶴瓶さんが役と真摯に向き合う姿にとても感動しました。現場で撮影された鶴瓶さんのスチールは、本物の吉田茂かと見紛うほど。それほどに相当に役に入ってられたのだと思います。
秘書の宮澤喜一役の勝地さんとは初共演。撮影初日は大磯の海岸で、ザバザバと海に入るシーンでした 。撮影後、共にシャワーを浴びたおかげで初日から一気に距離が縮まりました。
本作では、戦中戦後の日本で舵取りを担った池田勇人が、議員になる前の、大蔵省に勤めるいち官僚からの登場になります。後に総理大臣となることは、視聴者の皆様も周知のことですので、そこからの逆算で、劇中当時の池田勇人の役をつくる面白さがありました。数字に強く、情に厚く、親分肌。豪放磊落。そして酒豪。懐が深く、とてもユーモアのある人物です。実家が造り酒屋も営んでいたというのも興味深く(※佐々木さんのご実家も造り酒屋)、出生地の広島県竹原市を訪ねてみたりもしました。劇中には「命を懸けて」というせりふが何度か出てきます。まさに身命を賭して、日本の独立と平和を願い、為すべきことを果たした男たちのドラマです。ぜひお楽しみください。

■佐藤栄作役:安田顕

【役紹介】
1901~1975年。鉄道省官僚。沈着冷静。岸信介を実兄に持ち、吉田とは遠縁にあたる。池田は高校時代からのライバル。

【コメント】
お話を頂いてうれしかったです。中でも主演の笑福亭鶴瓶さんとご一緒できるというのはうれしく、ぜひという感じでした。(撮影中は)我々が思っている通り、周りに対して気遣いをされる方だなという印象です。スチールの方が撮られた鶴瓶さんの写真を見せていただいたんですけども、吉田茂さんそのもので。やっぱりこの作品は鶴瓶さんが吉田茂さんをしないと成り立たないものだと思いました。
今回そんなに役作りはしていないんですけど、残っている映像を拝見したりしながら勉強させていただきました。監督は最初の説明で「短気だ」という話をされていましたけど 、“人事の佐藤”と言われただけあって、面倒見のよさであったり、そういったところは適格だったんだろうな、という気がします。
僕が子供の頃の(歴史の)授業は、あまり 戦後に時間が割かれなかったので、第二次世界大戦、終戦後にこういったことがあったんだと、脚本を読ませていただきながら、自分自身勉強になるところが結構ありました。講和条約というものがいかに結ばれたのか、それによって日本がもう一度独立することができた過程を、ドラマとして楽しんでいただければと思います。

■宮澤喜一役:勝地涼

【役紹介】
1919~2007年。大蔵官僚。池田勇人の秘書官を務める。後に政治家に転身。総理大臣として政治改革に挑む。

【コメント】
まさか自分が政治家の役をやる事になるとは…と少し不思議な気持ちでしたが、そういう年齢になったのかと実感しました。歴史を動かした男たちがいて、今の日本があると思うので、自分に与えられた役をまっとうしたいと思いました。実在の人物を演じるというプレッシャーはもちろんありましたが、台本を読んで、佐々木蔵之介さん演じる池田勇人大臣との関係性がすてきだと思いましたので、そこは大切に演じたいと。秘書官として大臣を尊敬しているからこそ、陰で支えながらも、尻をたたいたりできる2人の関係性をうまく表現できればと心がけました。
宮澤喜一は生真面目で無口だけれど、熱い想いを持っている人物。そういう秘めた想いがあるからこそ、歴史を変える力を持った男たちの一人だったのだと思います。豪華な出演者の方々に囲まれての撮影は、とても刺激的でした。(鶴瓶とは)ドラマでの共演は今回が初めてでしたが、夜の飲みの場での姿とは全く別の、真面目な鶴瓶さんを間近で見ることができました(笑)。 風貌も「吉田茂」そのものでしたし、にこやかな笑顔の裏に、鋭い意見を持つ部分なども、役に通じるところがあるように感じました。あと以前から、佐々木蔵之介さんとはご一緒したいと思っていましたので、今回、共演することができてうれしかったです。撮影をしていく中で、大臣と秘書官という2人のキャラクターがどんどん膨らむ現場でしたので、とても良い経験ができました。
今の時代だからこそ、見てもらいたい作品、見るべき作品だと思います。多くの人に知ってもらいたい歴史が描かれています。その歴史が今の日本につながっていることを、あらためて考えさせられました。ぜひご家族そろってご覧ください。

■田中角栄役:前野朋哉

【役紹介】
1918~1993年。国会議員。農家の出身で、最終学歴は今でいう中卒。民主党に所属していたが、党内の方針に逆らい離党。吉田に目をかけられ、のち法務政務次官に抜擢される。

【コメント】
田中角栄さん役と聞き「えっ?僕がですか?」と最初は耳を疑いましたが、挑戦させていただく気持ちで受けさせてもらいました。角栄さんは皆さんの記憶にも新しく、なかなか演じられる機会はないと思います。熱意と愛嬌を持ち、さらに頭の回転が鋭く、今の時代にはいない政治家だなぁ、と大変興味深く人となりを調べました。計算が立つことが目立つ一方、根本はとても正直な方。また戦地から病気で帰還され、悲惨な状況を繰り返してはいけないと、政治で戦争をしない日本を作ろうとする角栄さんの姿勢が印象的に感じ、芝居するにあたり、その熱意や人間味を大切にやろうと心掛けました。あと角栄さんの濁声が好きです。僕は声が高いのですが、監督とも話し合いちょっとだけ低い声で演じました。
現場に来て「あ、そっか!」と思ったのですが、鶴瓶さんの標準語は新鮮だと思います。標準語やせりふ量など鶴瓶さんはかなり大変だったと思うのですが、ユーモアを絶やさない方で、吉田学校がまさにそうであったように、鶴瓶学校に通っているような不思議な気持ちにもなりました。僕のアップの際、わざわざ立ち会ってくださったことも感動しました。座長・鶴瓶さんが本当に楽しくすてきなチームを作ってくださり、その一員になれたことがうれしいです。また佐々木蔵之介さん、安田顕さんと肩を並べて激論するシーンは役者としてスリリングで刺激的でした。
戦後日本をどうするか?当時の政治家たちがいろんな思いで議論し、動き、決意します!今後の日本をどうするか?このドラマを通して、現代の僕ら一人一人が考えるきっかけになればうれしいです。

■麻生太賀吉役:矢本悠馬

【役紹介】
1911~1980年。 麻生和子の夫。実業家だったが、吉田に請われる形で総選挙に立候補し、政治家になる。

【コメント】
(出演が決まった時は)こういう社会派なドラマに兼ねてから出てみたかったので素直にワクワクしましたね。それに若松(節朗)監督の作品は、役者を始めるずっと前から見ていたので、やった!と興奮しました!そして何と言っても、これをきっかけに学生服とおさらばできる!なんて思いました(笑)。
今回は、台本の中に存在する麻生太賀吉さんを大事に、真面目で誠実で優しくて優しくて優しくて優しい人柄に柔らかなイメージと笑顔!!を忘れないように心がけました。ほかの演者さんとも話したんですけど、やっぱり歴史に名を残した方を演じるというのは、奇妙にもテンションが上がると言いますか、気持ちいいものでしたね。
鶴瓶さんとは初対面で初共演だったんで「初めまして!」とあいさつしたら、「初めてちゃうやろ!」って言われたんです。詳しく聞くと師匠の番組で何回か僕の宣材写真や話があったから、会うてるもんやと思ってたみたいです(笑)。とても笑顔の絶えないすてきな方でした!というか吉田茂さん、そっくりですよ!!
あと新木優子さんをお嫁さんにできただけで大満足です(笑)。自慢します。蔵之介さんや安田さんたちと政治を討論するシーンはなんか痺れました。先輩かっこいい!勉強になります!!って…いい体験をさせていただきました。
今の若い子は特に…自分も含めてですけど…平和な日本が当たり前で、生まれる前もこれから先もずっと続いてるみたいな感覚がどこかあって。でも今の日本があるのは、死ぬ気で日本の未来を考え戦ってくれた人たちがいたからなんですよね。当たり前だと思っちゃいけない。適当に生きてちゃダメですね。歴史を知らないと。母国に興味を持たないと。僕はこの作品を通してそう感じました。

<あらすじ>
第二次世界大戦前、駐英大使の吉田茂(笑福亭)は、極東情勢の悪化に心痛めていた。時を同じくして、世界各国を飛び回っていた白洲次郎(生田)も、世界情勢の機微を敏感に感じとっていた。白洲と親交の深い吉田は、娘・和子(新木)らが見守る中、戦争回避に向けて動くが、その甲斐も虚しく、日本は第二次世界大戦に踏み切った。
1945年、終戦。敗戦国となった日本は、アメリカを中心とした連合国の占領の下、“復興”に向けて歩み始める。総司令部GHQと向き合う外務大臣のなり手が誰も見つからない中、先の大戦に猛反対し投獄された過去を持つ吉田に、白羽の矢が立つ。かくして吉田は、外務大臣として、のちに総理大臣として、日本の独立と復興を担うことになる……。吉田は白洲を参謀に据え、最高司令官マッカーサーらと必死の交渉をする。過度な内政干渉など、幾度も緊迫した事態に陥るが、和子や麻生多賀吉(矢本)、のちに総理大臣とな
る「吉田学校」の池田勇人(佐々木)、佐藤栄作(安田)、田中角栄(前野)、宮澤喜一(勝地)らの助けを受け、日本の独立に向け尽力していく。
混乱を極めた激動の時代に、戦後日本の“復興”へ命を懸けて邁進する吉田茂と周囲の人物たちの戦いを、娘・和子の視線から描く骨太ヒューマンドラマ。

テレビ東京開局55周年特別企画
スペシャルドラマ『アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~』
テレビ東京系
2月24日(月)後9・00~11・24

原案:麻生和子『父 吉田茂』
脚本:竹内健造、森下直、守口悠介
監督:若松節朗

出演:笑福亭鶴瓶、生田斗真、新木優子、矢本悠馬、前野朋哉、安田顕、勝地涼、佐々木蔵之介

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