話題のドキュメンタリー『帰省なう』戸島龍太郎Pが見た錦鯉・長谷川雅紀の『M-1』「故郷の母にもう一度ネタを見せているのかな」 | TV LIFE web

話題のドキュメンタリー『帰省なう』戸島龍太郎Pが見た錦鯉・長谷川雅紀の『M-1』「故郷の母にもう一度ネタを見せているのかな」

エンタメ総合
2020年12月28日

『帰省なう』

『M-1グランプリ2020』で初の決勝進出を果たし、史上最年長のファイナリストとして注目を集めた錦鯉。ボケ担当の長谷川雅紀(まさのり)さんは49歳、ツッコミ担当の渡辺隆さんは42歳。共に20年を超える芸歴を持つおじさんコンビは、「パチンコ台」ネタで会場を大いに沸かせ、一躍全国区の人気者となった。

その興奮も冷めやらぬ中、今から9年前の2011年に放送されたドキュメンタリー番組『帰省なう』(HTB)が話題になっている。南海キャンディーズの山里亮太さんがその存在を知り、HTB北海道onデマンドで視聴。自身のラジオ番組『不毛な議論』(TBSラジオ/12月23日放送)で「もう枯れるかってくらい泣いた、俺」と紹介したこの番組の主人公は、当時40歳、芸歴16年の売れないピン芸人「のりのりまさのり」として活動していた長谷川雅紀さん。

『帰省なう』

番組では、牛丼店のアルバイトで生計を立てながらお笑いで売れることを目指していた長谷川さんが、故郷・札幌の実家に10年ぶりに帰り、母と対面したときのエピソードが映し出される。

この番組を企画したのは、HTBの戸島龍太郎プロデューサー。長谷川さんとは20年来の付き合いで、“崖っぷち芸人”時代も知る戸島プロデューサーに、番組について、さらに『M-1』での長谷川さんの活躍を見たいまの思いを聞きました。

◆番組企画の経緯を教えてください。

2011年にHTB社内で深夜番組の企画書募集があり、北海道を故郷に持つ芸能人が実家に帰省するという『帰省なう』の企画書を提案し採用されました。故郷に帰省する前のわくわく感、実家で過ごす懐かしさや喜び、実家を離れなければいけない寂しさを表現するという内容。私の故郷が九州・宮崎であることの実体験をもとに考えました。

◆長谷川さんとの出会いは?

2000年のHTBの情報番組『夕方Don!Don!』で出会いました。毎週金曜日に「ハセガワフライデー」というコーナーをもっていました。当時まさのりはすすきののカレー店でアルバイトをしながら札幌よしもとの芸人として頑張っていました。当時聞いたギャグで覚えているのは「テンション高く、マンション安く!」。
あまり芽が出ないかなと正直思いました(笑)が、2001年、30歳のときに「東京に行って頑張る」と聞いた時は正直驚きました。数年したらまた札幌に戻ってくるだろうと思っていました。

◆『帰省なう』の撮影エピソードを教えてください。

2001年に情報番組を卒業し上京してから、まさのりは初めての帰省だったので、私とも10年ぶりの再会でした。ピン芸人となり、40歳になっていましたが、昔と変わらない優しい瞳と腰の低さは印象的でした。
東京での取材では築60年、風呂無しエアコン無しのボロアパートに驚き、お笑いのライブハウスでは緊張のあまりネタがぶっ飛ぶ始末でまたまた驚きました(笑)。
『帰省なう』で映し出されているのがすべてです。
列車内で、母の手作りのおにぎりに涙するシーンは全くの予想外でした。

◆長谷川さんの『M-1』での活躍を見て、いかがですか?

ようやく山の頂上に登ってきたな、芸歴26年、時間かかったなあという印象です。
4位という結果を見てもよくやった!と言いたいです。相方の渡辺(隆)さんの存在は大きく、まさのりの面白さを引き出していると思います。
パチンコネタのリーチの部分で見せてくれた「のりのりまさのり」のダンス、「キャラメルは銀歯泥棒」は、実は売れないピン芸人時代のネタなんです。
当時を知っているだけに感慨深いものがありました。『帰省なう』では実家で同じダンス、同じネタを母に見せていました。『M-1』決勝戦という大舞台で、故郷の母にもう一度ネタを見せているのかなと思うと泣きそうになりました。親孝行をやっとしたのかな。

◆地元・北海道から羽ばたく芸人さんへの思いは?

まさのりの札幌よしもと時代の同期はタカアンドトシさん。時代と芸人の笑いがマッチしたときにブレイクするのかなと思います。まさのりのように上京して頑張ったけど解散したコンビや、コンビを解散してピンになって全国的にブレイクした人、再び札幌に戻ってきて北海道ローカルで活躍する芸人など、北海道出身の芸人の生き方は様々です。
まさのりは『帰省なう』の中でも言っていますが、確かに辞めるタイミングを逃したと思います。でもラッキーだったのは、素直な心を持ち続けずっと夢だけを追い続け努力していたら、芸の面白さはもちろん、存在が時代に合ってきたのかなと思います。まさのりは2021年50歳、親子ほど歳の離れた若手芸人と同じ土俵で、お笑いの頂点を目指して頑張る姿は素直にかっこいいと思います。次の『M-1グランプリ』が楽しみです。

『帰省なう』

配信情報

動画サイト「HTB北海道onデマンド」
『帰省なう』https://hod.htb.co.jp/pg/pg_kn
※利用には会員登録(無料)が必要です。

前編「ガケっぷちだよ、人生は・・・」
(単話・7日間視聴・税込み220円)

後編「涙、ナミダの母の味」
(単話・7日間視聴・税込み220円)

『帰省なう』ダイジェスト映像

『帰省なう』企画・戸島龍太郎プロデューサー プロフィール

『帰省なう』企画・戸島龍太郎プロデューサー

1967年宮崎県宮崎市生まれ。上智大学文学部新聞学科卒。1990年北海道テレビに入社。報道記者、ディレクター、ニュースキャスターを経験、1999年からは情報番組のリポーター・MCになり、北海道ローカル番組『夕方Don!Don!』で長谷川まさのりと知り合う。その後、全国ネット放送のドキュメンタリー番組などを手がけ、現在は総合制作部長として、情報番組やバラエティ番組のプロデューサーをしている。南海キャンディーズの山里さんも目にしたtwitterは HTB戸島P @tojima_p