綾野剛×舘ひろし初共演!映画「ヤクザと家族 The Family」2021年公開決定

映画
2020年05月27日

 綾野剛と舘ひろしの初共演となる映画「ヤクザと家族 The Family」が、2021年に公開決定した。

 本作の監督を務めるのは、第43回日本アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめとする主要部門三冠受賞に輝いた映画「新聞記者」の藤井道人。「あゝ、荒野」(2017)、「新聞記者」(2019)、「宮本から君へ」(2019)などの話題作を世に送り出しているスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画を担当し、藤井監督自身が手掛けたオリジナル脚本で挑む最新作のテーマは「ヤクザ」だ。

 現代ヤクザの実像を3つの時代と共に描く壮大なヒューマンストーリーとなっている本作で、綾野剛と舘ひろしが初共演を果たす。ヤクザ役が今回初となる綾野は、父親を覚せい剤で失い、その日暮しの生活を送っている時に、柴咲組組長の危機を救ったことからヤクザの世界へ足を踏み入れた男・山本賢治を演じている。

 短気で暴力的な面もあるが、一本気さのある山本はヤクザの世界で男をあげていく。移り変わる社会の中で「組織=ファミリー」と「愛する家族」の間で揺れ動く、時代を象徴する“最後のヤクザ”ともいえる男の半生を綾野が演じた。

 一方で舘は、身寄りのない孤独な少年・山本(綾野)に手を差し伸べ、山本に“家族”という居場所を与えた柴咲組組長・柴咲博役で、43年ぶりとなるヤクザ役に挑戦している。初共演となる2人と藤井監督からのコメントも公開。藤井監督はキャストの選定に関して、「河村プロデューサーと話して、主人公の山本という役は綾野剛以外考えられない、という共通の認識でした」と語っている。コメント全文は、以下を参照。

<綾野剛 コメント>
渾身の作品が生まれました。
現場では今までに感じた事の無い鼓動の連続で、毎日が走馬灯のようでした。 果てしなく目を背けたくなるような残酷さと、その体温を永遠と抱きしめ続けたくなるような心地よさ。これが“家族”なのかと。
母、親父、兄弟、愛した女。過去から現在、人権と時代。そしてこれからの未来を生き抜く子供たち。私達、藤井組は、その全てをひとつの映画に込めました。幾度もの難関にも映画は私達を見放さず、見つめ続け、救ってくれた。映画は私達にとって最後の“家族”です。
スタッフ、キャスト、家族のみんなで乗り越え導き出した愛の結晶。それが「ヤクザと家族 The Family」です。どうか、どうか。家族を大切に。

<舘ひろし コメント>
「ヤクザ」という題材で家族の愛を描いた作品(脚本)に、大変興味を持ちました。藤井監督は感情表現を繊細に演出し、俳優スタッフが一つとなり、丁寧に作品を作り上げていきます。その姿勢に感銘を受けました。
綾野剛さんは、訴えかける目力が素晴らしい。いつも作品のこと、役柄を深く考えており、役の中をリアルに生きている、そんな俳優さんだと思います。とても刺激をもらいました。
「ヤクザと家族 The Family」どうぞ、ご期待ください。

<藤井道人監督 コメント>
「新聞記者」の撮影が終わり、河村プロデューサーと僕が次に選んだ題材は「新しいヤクザ映画」でした。前作同様、難産ではありましたが、変わりゆく時代の中で排除されていく「ヤクザ」という存在を、抗争という目線からではなく、 家族の目線から描いた作品です。
綾野剛という唯一無二の俳優とこの作品を一緒に作れたこと、舘ひろしさんをはじめとする素晴らしいキャスト、スタッフと「ヤクザと家族」という映画を作り上げたことを誇りに思います。是非、公開まで楽しみにしていてください。

■キャストの選定について
河村プロデューサーと話して、主人公の山本という役は綾野剛以外考えられない、という共通の認識でした。20年の役を生きる山本という役は、その時代を象徴するかのように様々な繊細な感情を表現しなければならなかったからです。綾野さんのストイックな役への姿勢は、本作の脚本の世界を何倍にも広げてくれました。
柴咲組の組長を演じた舘ひろしさんは、僕のリクエストです。かっこよくて、でも愛嬌もある、優しい「父親像」を舘さんに託しました。舘さんには撮影時本当にたくさんのことを教えていただき、僕の監督人生の大きな財産の一つとなりました。

<作品情報>
「ヤクザと家族 The Family」
2021年公開

出演:綾野剛 舘ひろし
監督・脚本:藤井道人
配給:スターサンズ/KADOKAWA

<あらすじ>
ヤクザという生き方を選んだ男は自暴自棄になっていた少年期に、地元のヤクザの親分から手を差し伸べてもらったことで心の救いを得て父子の契りを結ぶ。しかし時代の流れと共に、彼にも愛する自分の家族ができる。
一方、暴対法の施行はヤクザの有り様と男の環境を一変させた。男の選んだ生き方は様々な矛盾やハレーションをおこし始め、組の存続を巡る因縁の敵との戦いの中、ヤクザであることを貫くことは、一方でかけがえのないものを失うという状況を突きつけられていく。

© 2020『ヤクザと家族 The Family』フィルムパートナーズ