画家ゲルハルト・リヒターの半生をモデルにした映画「ある画家の数奇な運命」が今秋公開

映画
2020年06月22日

 ゲルハルト・リヒターの半生をモデルに、ドイツの“歴史の闇”と“芸術の光”に迫った「ある画家の数奇な運命」が今秋、日本で公開される。

 本作は第75回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品、第91回アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた注目作。ナチ政権下のドイツを舞台に、数奇な運命に翻弄される画家・クルトの苦悩と葛藤が描かれる。

 ポスタービジュアルでは、「目をそらさない。その信念が、真実を描き出す」というキャッチコピーとともに自分が信じる絵画の可能性から目を逸らさず挑戦を続けるクルト、自分を静かに導き続ける叔母、美術学校で出会った善き理解者の妻・エリーの笑顔、運命を狂わすことになるエリーの父の姿が切り取られている。

<作品情報>
「ある画家の数奇な運命」
今秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督・脚本・製作:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
キャスト:トム・シリング、セバスチャン・コッホ、パウラ・ベーア、オリヴァー・マスッチ、ザスキア・ローゼンダール
配給:キノフィルムズ・木下グループ

<STORY>
ナチ政権下のドイツ。少年クルトは叔母の影響から、芸術に親しむ日々を送っていた。ところが、精神のバランスを崩した叔母は強制入院の果て、安楽死政策によって命を奪われる。終戦後、クルトは東ドイツの美術学校に進学し、そこで出会ったエリーと恋に落ちる。元ナチ高官の彼女の父親こそが叔母を死へと追い込んだ張本人なのだが、誰もその残酷な運命に気付かぬまま二人は結婚する。やがて、東のアート界に疑問を抱いたクルトは、ベルリンの壁が築かれる直前に、エリーと西ドイツへと逃亡する。晴れて美術学校で創作に没頭するが、教授から作品を全否定され、もがき苦しむ。だが、魂に刻む叔母の言葉「真実はすべて美しい」を信じ続けたクルトは、ついに自分だけの表現方法を発見し新作を完成させる。それは、罪深い過去を隠し続けた義父を震え上がらせる作品でもあった。

<WEB>
公式サイト:http://neverlookaway-movie.jp/