生活に息づく文化を少女の視点から描く映画「もち」地元・一関での舞台挨拶レポート | TV LIFE web

生活に息づく文化を少女の視点から描く映画「もち」地元・一関での舞台挨拶レポート

映画
2020年06月30日

6月26日(金)から公開中の映画「もち」の開記念舞台挨拶を、6月27日(土)に一関シネプラザで実施。小松真弓監督、及川卓也プロデューサー、主演のユナこと佐藤由奈らが登壇した。

岩手県一関を舞台に、同地に根付いた「もち」の文化をモチーフに制作された本作。生活とともに息づく文化を一人の少女の視点から描き、一関市本寺地域に暮らす 人々が演じ、参加した作品だ。

満員の会場に登壇したのは小松監督、主演の佐藤、畠山育王先生、及川プロデューサー、撮影の広川泰士。その全員が、撮影地である一関で初めて公開できることの喜びを噛みしめながらの舞台挨拶となった。

小松監督は「人が人を想う優しい気持ちが日常に溢れていて、一関の人たちと一緒に人と人のつながりをきちんと残しておきたいと思いました。だから私はこの映画を自分が作ったと思っていなくて、みなさんと一緒に一関を残せたらと思って作っていました」と、本作を作った根底の思いを語った。

撮影当時は中学3年生、今は高校3年生となった本作の主演・佐藤は「撮影してから3年間経ちましたが、そのぶん熟成されていると思うし、一関で撮影した作品なのでみなさまに楽しんでいただけたら幸いです」と高校生とは思えないほど凛とした挨拶を見せる。

初めてのオファーに関しては「生きていてこんな経験は二度とできないと思って決断しました。最初に出会った時は思いもしていませんでしたが、次に会ったときにもう私を主人公にして脚本を描いてきてくれたので、もう逃げられないと思いました(笑)」とはにかみながら答えた。

佐藤にオファーした理由を聞かれた小松監督は「きちんと物怖じしないで私の目を見て話してくれて、その上ちょっと反抗的な目が良かったです(笑)」と会場を笑顔にさせる。さらに「心の底から出演してほしいけど、撮影というのは本当に大変だから、誰かに言われたから出るのではなくて、由奈の決断をして欲しい。でもやるとなったら私も絶対に諦めない」と真剣な思いを伝えたという。

それに対して「私が主人公だけど、私の周りの一関や本寺の人の暖かさを切り取るための作品なので、地域の人たちを伝えられるためになるならというところが決め手だったと思います」と佐藤も真摯な姿勢で応えた。

舞台となった本寺中学校の教師であった畠山先生は「最初は撮影する方々のお世話役程度に思っていたのですが、途中から先生役をやることになってしまいまして。リハーサルやセリフもなしで本番になって、普段の学校でのことをやるしかないかなと思い、少し気楽に撮影に臨めました」と語る。

だが、小松監督から「そう言いながらも、セリフを自分で考えて書いてきていましたよね?かしこまりすぎて普段の先生の思いが全く出ていなくて。捨てましたけど(笑)」と指摘され、会場は和やかなムードに包まれた。

当日飛び入り参加した撮影の広川は「撮影してから3年ぶりに一関に来させていただきましたが、とても感慨深いです。同じ場所で四季を通して撮影させていただき、不思議な縁を一関に感じております」と挨拶。

及川プロデューサーは地元の人々への感謝を述べつつ、「出演者のみなさんが自分の気持ちを語る映画になっていて、形としても新しい映画になっていると思います。特に一関の皆様には思いが一つの形になった作品として愛していただける作品になるといいなと思います」と、自身も一関出身ならではの思いを伝えた。

最後に佐藤は「話しただけでは伝えられない魅力が映画に詰まっているので、楽しんでいただけたらと思います」と締めくくり、小松監督は「笑顔で皆さんに会えたことが本当に嬉しくて、ありがとうございました。皆さんが温かい気持ちになって寂しいニュースが少なくなるといいなと思います」と感謝の気持ちを伝え、満席の会場を後にした。

なお、東京では7月4日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開がスタートする。初日はキャスト・スタッフによる舞台挨拶も実施される予定だ。

<作品情報>
「もち」
2020年7月4日(土)よりユーロスペースにて公開

出演:佐藤由奈、蓬田稔、佐藤詩萌、佐々木俊、畠山育王
監督・脚本:小松真弓
配給:フィルムランド
製作:マガジンハウス、TABITOFILMS
協力:JA 共済

<WEB>
公式サイト:http://mochi-movie.com/

©TABITOFILMS・ マガジンハウス