松坂桃李「もし、何かで関わることができるなら…」映画「あの頃。」完成報告会

映画
2021年01月19日

松坂桃李主演映画「あの頃。」が2月19日(金)より全国公開。松坂をはじめ、共演の仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、今泉力哉監督が登壇して完成報告会が行われた。

ロックバンド・神聖かまってちゃんの元マネージャー・劔樹人による、ハロー!プロジェクトへの熱い愛と、大切な仲間たちとの出会いと別れを描いた自伝的青春コミックエッセイを映画化。

松浦亜弥に魅せられアイドルオタクとなる主人公を演じた松坂は、松浦が中学時代の先輩だと話し、「あの松浦先輩かと。僕が中1の時に3年生でして、遠くからずっと眺めていました。当時のそんな思い出がよみがえったりして、これはやるしかない!と思いました」とオファーを快諾したことを明かした。当時を「スターってこういう輝き方をするんだと、歩くたびにキラキラしたものが残り香のように残るというか、これがスターだ! と鮮明に覚えています。当時サインをもらいに行ったけれど、『すみません、事務所が…』とやんわり断られました」と甘酸っぱい思い出を告白。

撮影現場の様子について仲野は「みんな和気あいあい。居心地のいい時間でした」と振り返ると、松坂は「今泉監督は耳元でコソコソと演出をする。しかもそれは言われた本人しか知らないものなので、ドキドキ感というかお芝居の新鮮味が生まれる」と独特な演出スタイルを回想。仲野も「爆弾を投下されたような感じで、言われたらそれをやるしかない。でも相手も実はボソボソと耳元で言われているので、返しを用意している。それに対して驚いている僕の顔で『OK!』とカットがかかったりする」と予定調和にならない監督の撮影メソッドに驚いていた様子だった。

本作が映画初出演となるコカドは、年齢の近い山中や芹澤と行動を共にしていたようで「3人で芹澤さんのホテルの部屋で飲もうとしたら、山中さんがすぐに寝た。その寝顔を見ながら芹澤さんが『年長者だから気を張っている部分がある』とまるで映画のワンシーンみたいなことを言っていた」とシミジミ。しかし当の芹澤は「そんなこと言ってました?」ととぼけ、山中も「夢の話ですか?」とコカドのエピソードを打ち消し、劇中同様の3人の絆を感じさせる場面も。

映画の内容にちなんで最近の自分の“推し”をそれぞれ発表。人気漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」を推しに挙げた松坂は「映画化されることをご存知ですか? そのニュースを知った時は激震が走った。僕はこの作品がきっかけで中学時代にバスケを始めました」とアピール。すかさず今泉監督から「映画化に関わろうとしているでしょ? これは仕事を取りに行っているなあ~!」としたたかさを指摘されると「違います! 僕が入るのはありえない!」と大慌てで否定するも「でももし、何かで関わることができるなら…」とチャンスを狙う様子を見せ会場を沸かせた。

最後に主演の松坂は「心の栄養になる作品で、甘酸っぱい青春群像劇です。好きなものを共有していたあの時間をあらためて見るだけで、心の中に優しい風が通る気がする。その温かさを感じていただければうれしいです」と語りイベントを締めくくった。

映画「あの頃。」は2月19日(金)より全国公開