横浜流星&広瀬すずの驚きの役作りが生んだリアルな表情 映画「流浪の月」劇中写真解禁

映画
2022年05月03日
©2022「流浪の月」製作委員会

5月13日(金)公開の広瀬すず、松坂桃李W主演映画「流浪の月」より、横浜流星演じる亮の場面写真が解禁された。

本作は2020年本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位(日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)に輝いた凪良ゆうによる傑作小説が原作。誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を広瀬すず、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文を松坂桃李、事件から15年後に文と再会してしまう更紗の現在の恋人・亮を横浜流星、癒えない心の傷を抱える文に寄り添う看護師・谷あゆみを多部未華子が演じる。また共演に、趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明らが名を連ねる。

メガホンを取るのは、李相日監督。さらに「パラサイト 半地下の家族」「バーニング」「哭声/コクソン」など、韓国映画史に残る作品を手掛けてきた撮影監督・ホン・ギョンピョ、「キル・ビル Vol.1」「悪人」「三度目の殺人」など、世界を股にかけて活躍する美術監督・種田陽平が参加する。

このたび、横浜流星演じる、“誘拐事件の元被害女児”更紗(広瀬)の現在の恋人・亮を捉えた場面写真が解禁。更紗の横でほほ笑む幸せそうな表情、そして対照的に病みやつれた表情の2枚から、亮と更紗の関係が変化していることがうかがえる。

亮は、特殊な過去を抱える更紗を守ろうとするが故にきつく束縛し、やがてその強すぎる愛情が支配、そして暴力へと変わっていく激しさと脆さを併せ持つ強烈なキャラクター。そんな亮役を横浜が演じることが発表されると、これまでの硬派で正統、そして紳士的という横浜のパブリックイメージを覆す役どころに、多くの驚きの声が上がった。

また、横浜は原作が本屋大賞を受賞する前から「流浪の月」のファンだと公言しており、映画化権を李相日監督が取得したといううわさを聞きつけると、なんとしてでもその世界観の一部になりたいと行動を起こし、直接李監督に会って、未決定だった亮役のオファーを受けたという。横浜はオファーを受けてあらためて原作を読み返し「亮目線で読むとまた違う見方ができた」と振り返る。

「文目線で読んでいた時は『この男、なんなんだよ』と思っていましたが、亮目線で読むと亮にも悲しい過去があり、だからこそ更紗を精いっぱいに愛して守り抜きたいと思っている、共感できる人間らしい部分がありました」と、単純に善悪では断罪できない生身の人間臭さを備えたキャラクターを受け止め、最後には「僕自身が誰よりも亮を愛した」と語る。

ところが、自身を“人見知り”だという広瀬と“甘えることが苦手”だという横浜の初共演、しかも結婚を目前にした恋人同士という設定には、準備段階から高いハードルがあったという。クランクイン前のリハーサルで、いつまでも打ち解けない2人を見て、李監督は横浜に言葉をかける。

横浜は「李監督から『形は出来ているけど中身が見えない。まずは広瀬すずと横浜流星として2人の距離感を縮めた方がいいんじゃないか』という指摘があり、2人きりで話し合う時間を持ちました」と振り返り「クランクイン直前にロケ地の松本で2人で街巡りをして、そばを食べたりゲームセンターに行ったりと、普通の人同士が過ごすような日常を体験し、自然と亮と更紗になっていけたような気がします」と驚きの役作りの裏側を明かした。

さらに、前半から後半にかけて感情も風貌も驚くほどに変化していく亮の撮影は、可能な限り劇中の時系列通りに撮影を進めていく“順撮り”(予算やスケジュールの都合でなかなか成立が難しいとされる)で行われ、「順撮りで撮影したことで役の感情が作りやすく、ぜいたくな現場だと思いました。監督は役者を第一に考えてくれる人だと感じました。すごく幸せな環境の中でお芝居ができて感謝しています」と李組での撮影を振り返った。

作品情報

「流浪(るろう)の月」
2022年5月13日(金)全国ロードショー

原作:凪良ゆう「流浪の月」(東京創元社刊)
主演:広瀬すず、松坂桃李/横浜流星、多部未華子/趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子/柄本明

監督・脚本:李相日
撮影監督:ホン・ギョンピョ
音楽:原摩利彦

製作幹事:UNO-FILMS(製作第一弾)
共同製作:ギャガ、UNITED PRODUCTIONS
配給:ギャガ

作品公式サイト:gaga.ne.jp/rurounotsuki/

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