田中真琴インタビュー「この作品を経て“成長したね”って言ってもらえたらうれしい」『きみが心に棲みついた』

特集・インタビュー
2018年03月05日

吉岡里帆主演『きみが心に棲みついた』で、漫画雑誌編集部のOL・為末役を演じている田中真琴さん。桐谷健太演じる会社の先輩・吉崎を思うがゆえに“恋敵”の今日子(吉岡)に敵意を向ける難しい役どころを演じる今の心境は?


為末の行動を“かわいいな”って見守ってもらえれば

田中真琴インタビュー◆今作が初めての連ドラ出演。出演が決定した時の感想を教えてください。

初めての連続ドラマにしては、出番も多く存在感もある役なので、周りの人以上に気合いを入れなきゃと思いました。それこそ、“挑戦”って言う気持ちで。完璧にやろうと思うと、できないことばかりでどんどん落ち込んじゃうと思うので、うまくできないのは仕方がないとして、楽しもう! って思っていて。作品を通して成長していく自分を楽しみに頑張るっていうのをモットーにしようと思いました。

◆実際にこれまで演じてみての感触はいかがですか?

これまではクールな役や暗い役が多くて、為末のような明るくてテンションの高い役は初めてだったので、最初は気持ちを上げ続けるのが難しいなと感じたし、自分のできなさ加減にがっかりしたりもしました。例えば居酒屋のシーンでも、「ここでこれを飲んだほうがいいのかな?」とか、「お箸で食べたほうがいいのかな?」とか、そんな細かい段取りすらも気にしてそわそわしちゃったりして…。でもそんな時桐谷さんが、「思った通りにやればいいよ」って言ってくださったんです。NGもたくさん出してしまったんですが「あんなの全然大したことないよ」って言葉をくれて、その言葉があったから次の日「気にしないで頑張ろう」って切り替えられたなって思います。私自身、普段は天真爛漫というか、どちらかというと騒がしい感じなので、今はそれを活かせたらいいんじゃないか、いつも通りの自分らしくいられたら、それはもう為末になるんじゃないかと思いながら演じられるようになりました。

◆7話で為末は、今日子の過去の動画を吉崎に見せて2人の関係を壊そうとしたりも。そう言った彼女の行動をどう思いますか?

為末って、主人公である今日子と歳が近いのに性格は正反対っていう、唯一比べられるような存在ですよね。女の人から見たらあざといとか、ウザく映ると思われちゃうかもしれないんですが(笑)、為末の行動は、吉崎のことが好きで心配しているという気持ちがあっての行動だと思うんです。だから視聴者の皆さんにも温かい目で見守っていただいて“かわいいな”って思ってもらえたらいいなと思います。

◆ちなみに星名(向井理)のようなミステリアスで危険な男性と、吉崎のような優しくて頼れる男性、自分だったらどちらのタイプに惹かれがちですか?

私は多分、かまってちゃんなので(笑)、「いやいや」って言いながらなんだかんだ構ってくれそうな吉崎さんが断然いいですね。危険な男性に惹かれることもないし、星名さんに対しては“怖い”以外の感情になれないかなって。あとは自分には手の届かない存在だっていう風にセーブしちゃう気もして。隣にいたとしたら、かっこ良すぎてちょっと落ち着かなそうだなと思います(笑)。


この作品を経て“成長したね”って言ってもらえたらうれしい

田中真琴インタビュー「この作品を経て“成長したね”って言ってもらえたらうれしい」『きみが心に棲みついた』◆この作品を経て、3月14日(水)からは劇団アカルテル旗揚げ公演「七日目にボクはキミと」に出演。意気込みを聞かせてください。

これまで演じたことのない不思議な役を演じるんですが、今回のドラマでいろいろ経験したことをその場で生かせたらと思っています。私、今まで2度舞台をやらせていただいたんですが、まだまだ“人に見られる”ってことがどういうことなのか、見てくださる方々からの“聞こえ方”“見え方”に対する意識が足りていないなと思っていて。この作品を終えた時、そういう部分の意識が自分の中で変わっていたらいいなと思います。舞台を全部見に来てくれているファンの方もいるので、そういう方の反応も楽しみ。この作品を経て、“成長したね”って言ってもらえたら嬉しいです。

 

■PROFILE

田中真琴●たなか・まこと…1995年1月30日生まれ。京都府出身。AB型。これまで舞台のほか、バンド・感覚ピエロのMVなどに出演。今作で連ドラ初出演。3月14日(水)~25日(日)まで主演舞台・劇団アカルテル旗揚げ公演「七日目にボクはキミと」が東京・新宿シアターモリエールにて上演。

 

■番組概要

『きみが心に棲みついた』
TBS系
毎週(火)後10・00~10・54
 
●photo/干川 修 text/寺田渓音