小野莉奈インタビュー「“票を集めてほしい”と言われて意識が変わりました」『中学聖日記』

特集・インタビュー
2018年10月23日

有村架純主演『中学聖日記』で、主人公の中学教師・末永聖と禁断の恋に落ちる中学生・黒岩晶(岡田健史)に恋するクラスメイトを演じている小野さん。連ドラ初レギュラー出演で、主人公の恋敵役と言う大役を担う小野さんに、今の心境を聞きました。


「票を集めてほしい」と言われて意識が変わりました

小野莉奈インタビュー◆小野さんが演じているのは、担任の先生であり、恋のライバルでもある聖に対して、複雑な思いを抱える生徒・るな役。“るなち”と呼ばれ、原作ファンからも人気のキャラクターを演じるにあたり、気をつけている事は?

聖先生の事を“嫌いではない”というところは大事にしています。るなは聖先生について、ついぐちとか悪口を言ってしまうんですが、それは嫌いだからではなく、黒岩の事が好きだからで。何か、“思いをぶつけてしまう”感じで聖先生にも当たってしまうんだと思うんです。それを最初は普通に性格の悪い女の子のように言ってしまっていたんですが、ある時、塚原あゆ子監督に「るなは見ている人からの票を集めてほしい」と言われて。その時、自分がこれまでやってきた事とのズレを感じて、焦り始めて(笑)。このままだと、黒岩の事が好きなただの嫌な女の子になっちゃうなと。それからは、るなは嫌われちゃいけない、共感されるように、と意識しながら演じるようになりました。

◆4話(10/30放送)では、るなが晶と花火大会に行くためにとる切ない行動が印象的です。

私だったら、あんなキューピッドみたいな事はできないです。るなは誠実ですよね。とにかく自分の気持ちに真っすぐで、素直なかわいい女の子だと思います。でも、黒岩とは一瞬うまく行きそうになるのに結局逃げられちゃったり、演じていていろいろと辛いです(笑)。晶役の岡田さんとは、空き時間にいろいろと話してます。花火大会の場面の休憩時間に、「こういう役者さんになりたいよね」ってことを話したり、結構目標とかを言い合ったんです。「いつか有名になった時に、あの時こう言ってたよね」って言い合いたいような話を(笑)。岡田さんは、「映り方とかはもう、メイクさんとか、カメラマンさんとか、プロの人に任せる。自分はその役の気持ちだけを考えて、真っすぐでありたい」って仰ってて。それって確かに大切だなと。その言葉はけっこう心に響きました。

◆有村さんとのやりとりで印象的な事はありますか?

3話で、合宿前に晶と付き合い始めて、晶がやっぱり聖先生の事が好きだと気づいて、合宿の夜に振られちゃったんですが、それを受けてるなが聖先生の前で泣くっていうシーンの事は、すごく覚えてます。その時に有村さんの“受け”のお芝居、表情を見て、感じるものがすごくあったなって。優しさというか、包み込むような何かを感じて印象的でした。現場でも私より全然ハードスケジュールなのに、すごく余裕があるように見えて。現場でのい方も含めて勉強になります。

小野莉奈インタビュー
◆今作が初の連ドラレギュラー出演ということで、学んだこともたくさんあると思いますが、今後どんなお仕事をしたいと思いますか?

とにかく、いろんなお仕事を経験したいです!映画もドラマも、雑誌の撮影も。毎回全然学べることが違いますし。とにかく次につなげられるようなお仕事の仕方で取り組んでいきたいなって思いますね。

◆目標にしている女優さんはいますか?

私は…いないんですよね。事務所の先輩方にもすごい方はたくさんいらっしゃるし、お仕事でお会いする役者さんも、本当にそれぞれすごいなって思うんです。誰みたいになりたい!っていうよりも、欲張りですけど、尊敬する皆さんの“いいな”って思うところをちょっとずつ全部集めた人になりたいです。いろんなところを真似していって、自分を高めていけたらいいなって思います。

 

■PROFILE

小野莉奈インタビュー小野莉奈
●おの・りな…2000年5月8日生まれ。東京都出身。AB型。出演作は『コールドケース2~真実の扉~』(WOWOWプライム)など。短編映画「テロルンとルンルン」(公開日未定)にも出演。


■ドラマ情報

『中学聖日記』
TBS系
毎週(火)後10・00~11・07
 
●photo/廣川かりん text/寺田渓音