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上田慎一郎監督×石川瑠華インタビュー!映画「イソップの思うツボ」

上田慎一郎監督×石川瑠華インタビュー!映画「イソップの思うツボ」

「カメラを止めるな!」のクリエイターが再集結した映画「イソップの思うツボ」。3人の少女たちの予測不能なだまし合いバトルを描いた3監督から上田慎一郎さんと、新たに発掘されたヒロイン・石川瑠華さんに作品の魅力について伺いました。

映画「イソップの思うツボ」

◆上田監督をはじめ、“3人の監督が1本の作品を撮る”という異例の作品作りは、どのようにして決まったのでしょうか?

上田監督:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で知り合った3人の監督が居酒屋で飲んでいる時に、「一緒に何かやりたいね」という話になったんです。それで3人で1本の長編映画を撮ることになったのがこの映画の発端です。あまり前例がないパターンなので何だかんだ完成まで3年かかってしまいましたが…(笑)。

石川:監督が3人いる現場って全く想像ができませんでした。だから現場に行ってから考えるしかないって(笑)。私は中泉(裕矢)監督が演出されるパートが多かったんですが、登場人物が全員集まる山小屋のシーンは、3人の監督が言いたいことを言い合っていて、壮絶でしたね(笑)。

◆ヒロインに関しても石川さんをはじめ3人の女優さんをオーディションで選んだそうですね?

上田監督:最初は1人の女優さんで、10代・20代・30代の人生を撮るとか、とある若者グループの春・夏・秋・冬を撮るとか、いろいろ考えたんですが、3人の女優さんの映画にしようと。それで、特に役を決めないで、女優さん4~5人ずつ合同オーディションをしたんですが、瑠華ちゃんのTシャツにジーンズみたいな地味な格好が印象的だったんだよね。

石川:頂いた簡単な台本を読んだ時に、「ひょっとしたら、私は美羽じゃないかな?」って自分でも感じたんです。お嬢様キャラの早織じゃないなって(笑)。だから地味な格好で行きました。

上田監督:それでオーディション終わりに、監督3人がホワイトボードに瑠華ちゃんの名前をそれぞれ書いていて。めちゃくちゃ華があるとか、芝居が巧いといったものを超えたものを持っているんだよね。

◆監督にとっては「カメラを止めるな!」の次回作、石川さんにとってはそんな話題作の新ヒロインということでのプレッシャーはありましたか?

上田監督:世間で「カメ止め」が盛り上がっている真っただ中に、この映画の製作をしていたのですが、あまりにバタバタしすぎてプレッシャーを感じる余裕もなかったんです。それがよかったと思うし、監督が3人いるから3人で背負って乗り越えられた気もします。トリオ芸人の方が試写会で見てくださったんですけれど、彼らのようにトリオで作った感じですね。

石川:3人の監督から演出される機会は珍しいと思ったので撮影前は「楽しもう」と思っていて、プレッシャーはありませんでした。ひょっとしたら、私たち女優3人も分け合っていたのかもしれません。ただ全国100館以上の映画館での公開が決まり、それがプレッシャーになりました。今では地方の人にも見てもらえることが楽しみに変わりました。

映画「イソップの思うツボ」
映画「イソップの思うツボ」

◆3人のヒロインは“ウサギ”“カメ”“イヌ”を連想させますが、石川さん演じる美羽は“カメ”担当です。

上田監督:だから美羽のイメージカラーは「緑」なんです。ファッションだけじゃなくて、持っている水筒も緑色ですし、劇中で食べているのは、インスタントのわかめラーメン。しかも、カメラのアングルで、“わ”の文字が見えないようになっています(笑)。

石川:私、監督から「歩き方をもっと遅く」って注意されたの、覚えています。で、「カメっぽい!」と褒めてもらえる。そんな細かいお芝居もしているので何度も見てもらいたいですね。

◆撮影期間は、9日間だったそうですね。

上田監督:普通の商業映画の撮影は3~4週間はあるとは思うんですが、「カメラを止めるな!」の撮影日数も8日間だったんです。だから、9日間の撮影は僕の中ではこれまでで最長。ただ9日間で撮り切らなきゃならないというリミットもあったので、熱量も集中力も高いままでいることができたと思います。

石川:私もこれまでそんな長い期間の撮影に参加したことがなかったので、短いとは思いませんでした。9日ずっと現場にいましたが、後半は合宿みたいで楽しかったです。

◆完成した作品をご覧になって、石川さんが驚かれたことはありますか?

石川:「こんな感じでつながっているんだ」とか「このカット使っているんだ」とか、自分が思っていたこととは違う編集になっていて面白かったです。ラストもエンターテインメント感が強まっていましたし。

上田監督:その辺の編集のさじかげんも3人でぶつかり合いました。ハートフルにするとか、ドラマティックにするとか。僕ら好みがバラバラなんですよね(笑)。

石川:「あ、このシーンは上田さんの色が出てる!」と思ったところがあって特にクライマックスのシーンは驚きました。見るたびに新しい発見もあるので、私ももう3回も見ちゃいました。

上田監督:自分が担当のシーンは強い決定権もありながら、自分が「こうしたい!」ということをしっかり2人にプレゼンしなければいけない。それはとても勉強になりましたし、そんな面白さもスクリーンの中に出ていると思います。

◆8月16日(金)公開ということにちなみ、この夏にやっておきたいことは?

上田監督:10月に公開される次回作「スペシャルアクターズ」が8月末に完成予定なんです。だから、その仕上げをしっかりやりたいです。ちなみに今度は撮影期間2週間近くありました(笑)。

石川:毎年やっていることなんですが、夏祭りに行って、りんご飴を食べたいです。今は、形や色が違ったり、かなり進化したりんご飴が売られていたり、見るだけでも楽しいんですよ!

◆“だまし合う”本作ですが、最近ついてしまった「うそ」はありますか?

上田監督:僕、関西人なんで、話を盛ってしまうというか、面白おかしく脚色してしまいがちなんですよ。例えば“歩いてきた”ところを“走ってきた”とか言っちゃうみたいな。だから、よくツッコまれます(笑)。

石川:この間まで映画「猿楽町で会いましょう」という作品で、突発的にうそをついてしまう女の子の役を演じていたんです。だから、撮影中はずっとうそをついていました(笑)。「イソップの思うツボ」とこの映画で、“私=うそをつく女”のイメージがついてくれたら面白いですね。

上田監督:瑠華ちゃんはどこか陰を背負っていそうなオーラがあるんですよね。一見あどけなくて無邪気なんだけど、心の奥底で何を考えているか分からない感じがあって、そこが魅力的なんだよね。

石川:いろんな監督さんからよく言われるんですが、友達からは全く言われないので…役に入り込むと、変わってしまうんでしょうかね。

■PROFILE

上田慎一郎監督
●うえだ・しんいちろう…1984年4月7日生まれ。滋賀県出身。A型。18年公開の監督作「カメラを止めるな!」が社会現象を巻き起こす。単独監督作「スペシャルアクターズ」が10月18日(金)公開予定。

石川瑠華
●いしかわ・るか…1997年3月22日生まれ。埼玉県出身。B型。17年から女優としての活動を開始。「左様なら」(9月6日(金)公開予定)など、2本の主演作を含む6本の映画が公開待機中。

■映画情報

映画「イソップの思うツボ」

「イソップの思うツボ」
8月16日(金)より全国公開

監督:浅沼直也、上田慎一郎、中泉裕矢
脚本:上田慎一郎
共同脚本:浅沼直也、中泉裕矢

出演:石川瑠華、井桁弘恵、紅甘
斉藤陽一郎、藤田健彦、髙橋雄祐、桐生コウジ、川瀬陽太、渡辺真起子、佐伯日菜子

<ストーリー>
カメが友達の内気な女子大生・亀田美羽(石川)。彼女の大学の同級生でタレント家族の娘である恋愛体質の兎草早織(井桁)。そして、父と2人で復讐代行業を営む戌井小柚(紅甘)。ある事件を機に、3人は奇想天外なだまし合いを繰り広げる。

©埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ

●photo/関根和弘 text/くれい響 hair&make/西田尚代 styling/前璃子(JOE TOKYO)

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