西銘駿×塩野瑛久×和田雅成×佐藤流司インタビュー『Re:フォロワー』

特集・インタビュー
2019年10月05日

西銘駿さん、塩野瑛久さんW主演のSNSサスペンス『Re:フォロワー』がテレビ朝日で10月5日(土)、ABCテレビで10月6(日)にスタート。同作で、SNSを通じて悪を成敗する巨大インフルエンサー「クレシダ」を運営する4人のメンバーを演じる西銘さん、塩野さんと和田雅成さん、佐藤流司さんに本作の見どころを伺いました。

西銘駿×塩野瑛久×和田雅成×佐藤流司インタビュー

取材でしゃべれないって初めての感覚(笑)(西銘)

◆西銘さん、塩野さん、和田さん、佐藤さんが巨大インフルエンサーを運営する謎の男たちに扮し、依頼者から寄せられる悩みを“断罪”する姿を描いた本作。それぞれの役柄について教えてください。

和田:クレシダって本当に交わることがないであろう4人が集まっているよね(笑)。

西銘:本当に(笑)。役についてはネタバレになってしまうからあまり言えないですけど、一十三は僕と似ている部分があって、役作りという役作りはしていないです。とにかく彼は一番普通というかフラットですごく明るいキャラクター。ビジュアルも僕が台本を読んだイメージのままでした。

塩野:僕自身はあまり面白いことをできるタイプじゃないんですけど、遊び心を持っている部分は優作と共通しているかもしれないです。彼が持つ特性“人たらし”も、僕が元々持っているスキルなので特に勉強はしていないですね(笑)。

西銘・和田・佐藤:お~(笑)。

塩野:でも、僕の中で優作のイメージが“細身”だったので、程よく痩せる努力をしました!あと衣装合わせの時、僕は金髪だったんですけど、髪色は黒のほうがいいなと思って。でも友木にも黒のイメージがあったので、「黒をベースに、赤を入れたいです」と僕から提案しました。

和田:アッキ―が言ってくれた通り、一十三、優作が光だとしたら友木は影みたいなところがあって。もしかしたら物事を達観するところは似ているところかもしれないです。あと友木はパソコンを使って情報収集することが多いのですが、僕にとってはあまりなじみがなく…。なのでプライベートでもパソコンに触れるようにしていました。

佐藤:公人はつかみどころのない雲みたいな人間。その都度ヘアスタイルも変われば服も変わるし、統一性を一切感じない。だから彼には共感できる部分は全くなくて。ちなみに何で共感できる部分がないのかもご覧いただければ分かってもらえるはずです(笑)。ただ役作りとして彼が左利きのような気がしたので、左手でスマホをいじるようにしていました。みんなも何となくそう思わない!?

西銘・塩野・和田:そうかも!!

佐藤:とにかく今は伏線が砂漠のいたるとこにあって言えることに限りがあって、みんなしゃべりづらいよね(笑)。

西銘:取材でしゃべれないって面白いよね、初めての感覚(笑)。

◆脚本・監督を担当される西田大輔さんの印象はいかがですか?

西銘:本当に役者に寄り添ってくれる人だな~と。大事なシーンの時に、隣にやってきて優しい言葉で役柄の感情の機微などを100%伝えてくれるんです。だから僕も役の気持ちや行動の意味を100%理解した状態で撮影に挑めました。たとえできないことがあったとしても、できるように必死で頑張ってしまうというか。

塩野:でもそれが嫌な頑張りじゃないんだよね。例えば照明さんに対して「明かりが素晴らしいです!」と声をかけて、現場がすごくいいムードになったり。それから西田監督の思う“一十三”と駿が考える“一十三”に差異があったときとかも、そこをすり合わせるいいあんばいのアドバイスをすごく気持ちよく提示してくれてたよね。

西銘:あと晴れのシーンを撮る予定だったのに、雨が降ってきて急きょ雨のシーンに変更した時もすごいと思った!頭の中はどうなっているんだろうと思うくらい不思議で、すごく先のことまで想定している監督だなと思います。

和田:なんでこの時にこんな表情をするんだろうって気になって、見入っていっちゃうような、そういう“気になる”を散りばめていく方で。それなのにキャストの考えも否定しないので、本当に人間力が高いですよね。流司はどう思う?

佐藤:右に同じです。3人がすごい量で話すから、俺がしゃべること1個もない(笑)。あ、でも監督に「お前、おいしいよな~」って言われてうれしかった。確かにおいしいシーンが多い役なんですよね。

◆主演を務める西銘さん、塩野さんの座長ぶりはいかがでしたか?

和田:僕から見て、2人はタイプが違うからお互いにそれぞれのない部分を補っている印象があります。

佐藤:右に同じです(笑)。あ、でも塩野君の意外なところはあった!

和田:分かった!電話でしょ?

佐藤:そうそう、塩野君以外の3人が同じタイミングで撮影が終わる日があって、みんなでごはんを食べていて。その時「せっかくだから塩野君に電話しよう!」ってなって、テレビ電話したら…

塩野:トイレにいたっていう話ですね(笑)。

西銘・和田・佐藤:あー言っちゃった(笑)。

西銘:(笑)。とにかくこの作品は、ほぼ4人が主役なんです。だから楽屋でも仲良くにぎやかにやらせてもらっています!

西銘駿×塩野瑛久×和田雅成×佐藤流司インタビュー

見どころは登場人物全員の感情の流れが描かれている部分(塩野)

◆撮影中の“癒やし”や楽しみにしていることはありますか?

西銘:将棋です!流司君が「勝負しよう」って誘ってくれて。全く歯が立たないけど…。撮影の空き時間って眠くなってしまうことが多いんですが、将棋をやることによって頭が冴えている状態で本番に臨んでいます。

和田:全然考えてない手打ってくるからね(笑)。しょぼい手打つんですよ(笑)。この中だと流司が1番強いよね。塩野君も今日ダウンロードしたばっかりなので、みんなでやりたい。

西銘:で、残りの3人の中だと和田君が頭抜けてます!

和田:俺と流司がやると面白い戦いになるんですけど、別の意味で西銘だけ頭抜けてます!(笑)

塩野:僕はこの感じを外からハハッて笑いながら見てます(笑)。このわちゃわちゃを見ていたいというか…。

西銘:いつのまにか遠くにいるんですよ!話しかけようかなって思ったら、遠くにいる…。

佐藤:俺は和田君にしょーもないボケを投げ続けること(笑)。

和田:流司は本当に悪いんですよ!こないだ僕と流司、アッキー(塩野)と駿でロケバスが分かれることがあって、アッキーがまだ来てなくて駿だけだったから、流司が「塩野君今日来ないんですか?」って聞いてきて。でそれに「アッキーももうすぐ来て、あっちの車に乗るよ」って返事したのに、また…

佐藤:「塩野君は今日来ないんですか?」

和田:で俺も「…来ないんじゃない?」って(笑)。2回同じことを聞かれて、違う返しをしなきゃいけないくだりをやってくるんですよ!まあ…それは僕にとって癒やしでもありますけどね!(笑)

◆“悩みや不満をぶつけると、選ばれた者だけに『言葉』が与えられ、解決してくれる”という噂から広まっていった「クレシダ」。この噂にちなんで、それぞれ座右の銘を教えてください。

西銘:「つらい時こそ笑う」です!

佐藤:かっこいい!

西銘:笑ってたら何とかなりますよね!

和田:ヘラヘラしてるだけじゃないの?(笑)

西銘:だからそういうことなんです!

和田:やっぱり西銘のこういうところいいよね(笑)。

西銘:このお仕事を始めたばかりの時はこんな風には思っていなくて。ただつらい時こそ笑顔でいたほうが居心地いいというか、自然と楽しくなってきちゃうことに気付いたんです。

塩野:僕がずっと言っているのは「為せば成るとは限らぬが、為さねば決して成らない」。有名な故事と、偶然聞いた高橋みなみさんのAKB48総選挙の時のスピーチを聞いてオリジナルにアレンジしました。

佐藤:俺は「人のふり見て我がふり直せ」。SNS上とかでもそうですよね、相手が見えないからと言って、何をやってもいいわけじゃないので…。目に余る行動などを見つけると、自分はやらないぞ、と戒めにしています。

和田:そもそもSNSの更新頻度少ないもんな。

佐藤:あう。

西銘、塩野、和田:あうって(笑)。

和田:僕は座右の銘じゃないかもしれないですけど、ルフィが「海賊王は1番強い人がなるんじゃなくて、1番自由な人がなるんだ」って言ってて…。

佐藤:それを俳優に置き換えると?

和田:芝居も1番うまい人が売れるんじゃなくて、自由に演技している人が売れるっていう。

一同:ははは(笑)。

◆最後に見どころをお願いします。

和田:1回見るともう一度見たくなって、2回目はもっと面白く感じるはず!

佐藤:伏線もさることながら、西田さん節というか社会の風刺が効いているストーリーもあるところも、この作品の魅力です。

塩野:1人として雑に扱われていることなく、西田さんが全ての役を大事にしているので、登場人物全員の感情の流れが描かれている部分も見どころの1つだと思います。

西銘:西田監督が「最後に鳥肌を立たせる作品を作りたい」っておっしゃっていたんですけど、僕らも同じ気持ちで撮影に挑んでいます。視聴者の方々を絶対鳥肌立たせます!

■PROFILE

●にしめ・しゅん…1998年2月20日生まれ。沖縄県出身。「男劇団 青山表参道X」のメンバー。出演映画「ダウト~嘘つきオトコは誰?~」が10月4日(金)公開。

●しおの・あきひさ…1995年1月3日生まれ。東京都出身。「男劇団 青山表参道X」の副リーダー。映画「HiGH&LOW THE WORST」が公開中。10月14日(月・祝)より舞台「里見八犬伝」(なかのZERO大ホール、明治座ほか)が上演。

●わだ・まさなり…1991年9月5日生まれ。大阪府出身。主演舞台「ハリトビ」(10月9日(水)~10月20日(日)シアターサンモール)、11月に舞台「おそ松さんon STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME 3~」の上演を控える。「2020年和田雅成カレンダー」が10月末より発売。

●さとう・りゅうじ…1995年1月17日生まれ。宮城県出身。10月4日(金)公開の映画「HiGH&LOW THE WORST」、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~(【大阪】10月25日(金)~大阪メルパルクホール/【東京】11月8日(金)~TOKYO DOME CITY HALL、11月15日(金)~天王洲 銀河劇場、12月6日(金)~22日まで・中国公演)に出演。

■ドラマ情報

『Re:フォロワー』

『Re:フォロワー』
テレビ朝日(関東)
10月5日スタート
毎週(土)深2・30~
初回は深2・35~

ABCテレビ(関西)
10月6日スタート
毎週(日)後11・35~

<STAFF&CAST>
脚本・監督:西田大輔
音楽:YOSHIZUMI
イラスト:倉花千夏
チーフプロデューサー:近藤真広
プロデューサー:中田陽子、渋谷英史
出演:西銘駿、塩野瑛久、和田雅成、佐藤流司 ほか

<STORY>
リーダー的存在の一十三(西銘)を中心に、優作(塩野)と友木(和田)、公人(佐藤)ら4人のメンバーが運営している巨大インフルエンサー「クレシダ」。彼らは日ごと、友木の働く図書館に集まり、作戦会議。寄せられた悩みや恨みの中から一十三が依頼者を選び、公人は選ばれた者に「言葉」を与える。図書館司書の友木はネットで情報を収集し、優作は俳優志望の演技力で潜入。それぞれの能力を生かし、SNSの“裏アカ”を使って依頼者の悩みを解決していく。

●Photo/實重かおり Text/山下紗貴