中条あやみインタビュー「“人間とは?”と考えさせられる作品」『閻魔堂沙羅の推理奇譚』

特集・インタビュー
2020年10月28日

『閻魔堂沙羅の推理奇譚』

ミステリー作家・木元哉多の同名人気シリーズをドラマ化したよるドラ『閻魔堂沙羅の推理奇譚』(NHK総合)が10月31日(土)からスタート。閻魔大王の娘・沙羅が、生き返りを願う亡者に自分を殺した犯人を当てさせる“謎解き推理ゲーム”を仕掛けるという異色のオムニバスドラマで、主人公・閻魔沙羅を演じた中条あやみさんにインタビュー。

『閻魔堂沙羅の推理奇譚』

◆演じる沙羅はどのようなキャラクターですか?

私が演じる沙羅は、閻魔大王の娘で、とてもSっ気のある天真らんまんな女の子です。人間がどういうものかを熟知しているので、閻魔堂にやって来る亡者たちを「愚かだなあ」とか「儚いなあ」と感じていて。相手の図星をつくような言葉をボソッと発するんですが、私もどちらかというとSな気質があるので、キツい言葉を発するシーンは演じていて気持ち良かったです(笑)。

◆沙羅を演じるにあたって意識した部分はありますか?

初めは「閻魔大王の娘って!?」という疑問が頭をよぎって、どのように演じればいいんだろうと悩んだこともありましたが、監督や現場の皆さんとお話ししながら沙羅というキャラクターを作り上げていきました。沙羅は人間なのか人間じゃないのか見ている方に考えてもらえるように、歩く時もそろそろと歩いたり、あまりまばたきをしないようにしたり、人間離れした動きを心掛けて演じています。

◆劇中に登場する“閻魔堂ファッション”もとてもすてきです。

まさに見どころの1つで、毎回衣装とメークを変えています。衣装は大人なのか子供なのか分からないスタイリングで、遊び心が込められていて、身に着けると沙羅を演じるためのスイッチが入る、大切な武器のような存在でした。

◆印象に残っているシーンやせりふを教えてください。

「どんなに隠れて悪いことをしていても、閻魔堂に来たら必ず裁かれる」というようなせりふがあるんですが、それがとても印象に残っています。ずるをしたり欲張ったり、人間界で悪いことをして見逃されていたとしても、閻魔には全てを見られているんだなと思いました。

◆撮影は関西地方で行われたそうですが、中条さんも大阪出身ですね。

撮影中は実家から通っていたのですが、家族に「行ってきます」と言って撮影に行くというのが、うれしくもあり不思議な感じでした。クランクインの場所が大阪の公園だったんですが、実は小さいころよく遊びに行っていたんです。なので、そこで沙羅を演じるというのは地元だからこその恥ずかしさもありました。知り合いに会ったりしないかな?ってドキドキしたり…(笑)。

◆他にも思い出に残っている場所はありますか?

本当にどの場所にも思い出があるのですが、閻魔堂のシーンを最初に撮影した旧奈良監獄です。昔は実際に使われていた場所なので、「ここには捕まりたくないなあ」って思ってしまうほどの迫力があって。他にも植物園や博物館など、雰囲気のあるすてきな場所がたくさん登場します!

◆視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

毎回、豪華なゲストの方々が繰り広げる人間界でのヒューマンドラマがとても面白く、“人間とは?”というのを考えさせられる深いお話になっています。自分も悔いなく、人生をしっかりと楽しみながら、真っ当に生きていきたいとあらためて思いました。このドラマで、今までとは違う中条あやみを見ていただけたらうれしいです。

PROFILE

中条あやみ
●なかじょう・あやみ…1997年2月4日生まれ。大阪府出身。O型。主演映画「水上のフライト」が11月13日(金)に全国公開。

公式Instagram:https://www.instagram.com/nakajo_ayami/

番組情報

『閻魔堂沙羅の推理奇譚』

よるドラ『閻魔堂沙羅の推理奇譚』(全8回)
NHK総合
2020年10月31日(土)スタート
毎週(土)後11・30~11・59

出演:中条あやみ、小関裕太、賀喜遥香(乃木坂46)、R-指定(Creepy Nuts)、村上淳ほか

原作:木元哉多『閻魔堂沙羅の推理奇譚』シリーズ
脚本:古家和尚
音楽:岩崎琢
制作統括:出水有三
演出:渡辺良雄、葛西勇也、石川慎一郎、鈴木航

©NHK