山寺宏一×江原正士「エディ・マーフィとウェズリー・スナイプス、どちらも彼らの魅力が存分に発揮されています」

特集・インタビュー
2021年03月06日
©Images courtesy of Amazon Studios

江原:ははははは! 本当かよ(笑)。でも、正直言って、僕にエディ・マーフィが来るとは最初から思ってなかったです。スナイプスも出ていますしね。それに、誰が選ばれるのかは神のみぞ知るというところもありますし。というのも、僕はある時期から、どんな役でも頂いたものを全力で演じるだけだと思うようになったんですよね。期待していると呼ばれないこともありますし、“絶対にこの役を演じたい!”と思ってると、かえって別の方のところにいってしまうことも多いので。なので、今回も「ありがとうございます! 頑張ります!」という気持ちで挑ませていただきました。

◆お2人がエディ・マーフィとウェズリー・スナイプスの吹き替えを担当した作品といえば、最近だと「ルディ・レイ・ムーア」(2019年)がありました。

江原:そうでした。ただ、あの作品のスナイプスは映画監督の役で、今回の「星の王子2」とは関係性がまるで違いますね。今回はイジー将軍という、かっとび系の役でして(笑)。ある意味、僕が以前吹き替えを担当した「デモリションマン」(1993年)のスナイプスのイメージに近いキャラで、それにコメディ映画ですから、彼の演技にも遊びがある。そうした面白さを生かしつつ、しっかりとアキーム王子との親密感を出していくことを意識しましたね。

山寺:アキーム王子自体にも時間の流れを感じましたね。まだ王子という立場ですが、次の王になる準備も始めているし、3人の娘がいる父親にもなっている。エディ・マーフィ自身も少し落ち着いた雰囲気の演技をされていたので、そこは合わせていくようにしました。その一方で、前作でも大好きだった理髪店のシーンがまた登場するんですよ! いやぁ、楽しかったなぁ(笑)。ソウルシンガーのランディも登場して、すごくはっちゃけていたので、そうした部分では僕も存分にやらせてもらいました(笑)。

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