宮世琉弥インタビュー「正直、プレッシャーはすごく大きかったです」『珈琲いかがでしょう』

特集・インタビュー
2021年04月19日

『珈琲いかがでしょう』

『恋する母たち』『青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-』など、話題作への出演が続き、ネクストブレーク俳優として注目を集めている宮世琉弥さん。中村倫也さんが主演を務めるドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系 毎週(月)後11・06~11・55)では、物語の後半に登場する重要な役・ぼっちゃんを演じる。宮世さんに「正直難しかった」というぼっちゃんの役作りや、中村さん、磯村勇斗さんとの共演エピソードについて聞いた。

◆『珈琲いかがでしょう』への出演が発表されましたが、どんなお気持ちですか?

「ぼっちゃん役は誰なんだろう」というのは原作ファンの皆さんが注目するポイントだったと思うので、発表されるまではドキドキでした。「宮世琉弥? 誰だろう?」と思った方もいるかと思いますが、この作品を見て「ぼっちゃんがこの子で良かった」と思ってもらえるような、とても良い作品になったと思うので皆さんに見ていただくのがすごく楽しみです。

◆本作で宮世さんが演じるのは、青山(中村)に恨みを持ち、異常な執着を持って青山を探し続けるぼっちゃん。台本を読んだ感想を教えてください。

ぼっちゃんの立場になった時に思ったことは「うわ、この感情は何だろう…」です。さすがにここまでして青山を追い詰めることはないでしょ、と思うこともあれば、なぜか少しぼっちゃんに共感できるところがあったので。いろんな感情が入り混じっていて、演じるのはすごく難しそうだなと思いました。

◆どんなところに共感しましたか?

ぼっちゃんが青山に対して怒った理由です。僕も、ぼっちゃんに何も告げずに突然いなくなってしまった青山は勝手だなと思ったので、ぼっちゃんが青山にひどい仕打ちをしようとするのは理解してあげられる部分でした。一方で青山の視点から見ると、ぼっちゃんに真実を言わないという行動も理解できるんですが、ぼっちゃんはまだ幼かったですし、今までずっと一緒に寄り添ってくれていた人が突然いなくなってしまうのはどんなにつらいことなんだろうと思いました。僕がもしあの場にいたら「僕がそばにいるよ」とぼっちゃんに声をかけてあげたいです。

◆演じる上で特に難しかったところはどこですか?

青山に仕掛けていくところです。ぼっちゃんには悪気がないから。そこを表現するのは難しかったです。

◆役作りはどのようにされましたか?

監督と念入りに話し合いました。実際には監督から「ぼっちゃんには全く悪気はない」「純粋に子供が公園で遊んでいるような感覚でやってほしい」と言われていたので、そういうイメージを持ちながら演技に臨みました。難しい部分はありましたが「宮世君らしくやったら良いよ」という言葉を掛けていただいたので、そこで気持ちが軽くなりました。

◆原作に寄せた部分や、ドラマ版のオリジナリティを出そうと思った部分はありますか?

原作とドラマ版のぼっちゃんは髪形が少し変わったくらいであまり変わりはないです。できるだけ原作に忠実に体現することを意識しました。

◆同級生に隠れて公園で逆上がりに励むというけなげな一面を持つぼっちゃんですが、宮世さんご自身が少しだけ見栄を張って秘密にしていることはありますか?

あるオーディションの空き時間にカフェに行った時の話なんですけど、ありがたいことにそこの店員さんが僕のことを知ってくださっていたみたいで、「うわ!」と僕の来店を驚いてくれたんですよ。その時、僕は何時間もオーディションをやっていたせいで喉が乾いていて、本当はフレッシュなオレンジ100%ジュースを飲みたいなと思っていたんです。でも、いざその店員さんを目の前にしたら見栄を張って「ブラックコーヒーで」と言ってしまって。当時はまだブラックコーヒーが飲めなかったので、あれは苦い思い出です。(笑)

◆宮世さんが演じるのは物語の後半戦に登場する重要な役どころです。途中から現場に参加することにプレッシャーは感じませんでしたか?

正直、プレッシャーはすごく大きかったです。せりふも、僕がこれまで経験したことがないような量でしたし、中村さんや夏帆さん、磯村さんというそうそうたる出演者の皆さんに迷惑をかけてしまったらどうしようと。でも皆さんに支えてもらいながら順調に撮影を終えることができたので、今はすごくほっとしています。

◆プレッシャーを打ち砕くためにしていたことはありますか?

撮影が終わって達成感を得ている自分の姿を想像することです。

◆現場はどんな雰囲気でしたか?

皆さん楽しく撮影されていて笑顔の絶えない現場でした。中村さんがキャストやスタッフさんを笑わせてくださったり、リードしてくださったりしていたので、本当に教わることが多くいろんなことを吸収することができました。

◆中村さんや磯村さんとはどんなお話をされましたか?

たわいもない話ばかりですが、中村さんとは好きな食べ物や好きなゲーム、好きな絵画とか。演技でぶつかってみたおかげで中村さんと打ち解けて、いろんなお話をさせていただきました。磯村さんとは以前同じ作品に出演させていただいていたので、そこから会話が弾んで仲良くしてくださって、今では「いそ君」と呼ばせていただくほど仲良くなりました。

◆先輩俳優と打ち解けるコツはありますか?

共通の好きなものを見つけてしゃべっていたら、自然と盛り上がって一気に距離が縮まるんじゃないかなと思います。動物好きの中村さんは、僕がモモンガを飼っていることを話したら「え~!」と驚いてくださったし、磯村さんとはサウナという共通の趣味があったので、それをきっかけにめちゃくちゃ会話が盛り上がりました。

◆今後挑戦したい役を教えてください。

大変ありがたいことに最近はお仕事で少し忙しくさせていただいているので、今後はもっといろんな作品に出演して皆さんに恩返しをしていきたいなと思っています。「目が死んでいる」と言われることが多いので、今後はこの目を生かして影のあるキャラクターを演じてみたいです!

PROFILE

●みやせ・りゅうび…2004年1月22日生まれ。宮城県出身。AB型。最近の出演作に『恋する母たち』『青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-』など。

番組情報

『珈琲いかがでしょう』
テレビ東京系
毎週(月)後11・06~11・55
(初回~第3話は5分拡大の深0・00まで)

出演:中村倫也、夏帆、磯村勇斗 ほか
原作:コナリミサト「珈琲いかがでしょう」(マッグガーデン刊)
監督・脚本:荻上直子
監督:森義隆、小路紘史

公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/coffee_ikaga/
公式Twitter:https://twitter.com/tx_coffee
宮世琉弥 公式Twitter:https://twitter.com/miyase_staff
宮世琉弥 公式Instagram:https://www.instagram.com/ryubi_miyase_official/
宮世琉弥 公式ブログ:https://lineblog.me/miyase_ryubi/

©「珈琲いかがでしょう」製作委員会

この記事の写真

●text/山村千晴