藤原季節「“切り替える”とか“乗り越える”ということは、必ずしも必要ないんじゃないかと思えるようになった」

特集・インタビュー
2021年05月12日

◆藤原さんにとって、今泉力哉監督作「his」で始まり、内山拓也監督作「佐々木、イン、マイマイン」で終わった2020年を振り返って、自身の変化はいかがでしたか?

昨年の緊急事態宣言の時に、僕は何もできなかったのですが、「自分を高めるための期間」とか「気持ちを切り替えた」という、インタビューなどを読んだ時に、自分の弱さみたいなものを感じたんです。でも、最近になって、「切り替える」とか「乗り越える」ということは、必ずしも必要ないんじゃないかと思えるようになって、ちょっと楽になったんです。いろんなものが曖昧になった。それが自分にとっての大きな変化だと思います。

◆作品依頼の数が増えるなど、周囲の変化や評価も変わってきたと思います。

映画の公開やドラマの放送があると、連絡をもらえることが増えましたね。でも僕が憧れた人たちは、もっと高いところにいるので、まだまだ頑張らなければいけません。

◆幼いころ、大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』を見て、アクション俳優になりたいと思った藤原さんですが、ついに『青天を衝け』では後の水戸藩士となる藤田小四郎役を演じられます。

少年期の憧れといった僕の思いよりも、体が先に反応していて、めちゃくちゃ緊張しています。刀を腰に差しているだけで、ただならぬ気合が入りますね。現場には高良さんもいるので心強いです。そういえば「くれなずめ」の撮影中に高良さんから洋服を頂いたんですが、今回も楽屋に呼ばれて、袋いっぱいの服を頂きました。うれしくて、撮影場所から駅まで、サンタクロースみたいに大きな袋を背負って帰りました(笑)。

PROFILE

藤原季節
●ふじわら・きせつ…1993118日生まれ。北海道出身。B型。主な出演作にドラマ『監察医 朝顔』シリーズ、『西荻窪 三ツ星洋酒堂』、映画「his」「佐々木、イン、マイマイン」など。現在は、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合ほか)に出演中。今後の出演作に映画「明日の食卓」(2021年5月28日(金)公開)、「のさりの島」(2021年5月29日(土)公開)などがある。

作品紹介

映画「くれなずめ」
2021年5月12日(水)から、テアトル新宿ほかにて公開

STAFFCAST
監督・脚本:松居大悟
出演:成田凌、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹/飯豊まりえ、内⽥理央、⼩林喜⽇、都築拓紀(四千頭⾝)/城⽥優、前⽥敦⼦/滝藤賢⼀、近藤芳正、岩松了/⾼良健吾

 STORY
和希(成田)、欽一(高良)、大成(藤原)ら、高校時代に帰宅部でつるんでいた6人の仲間たちが、友人の結婚披露宴で余興をするために、5年ぶりに集まった。余興を披露した後、彼らは披露宴と二次会の間を持て余しながら、高校時代の思い出を振り返っていく。

©2020「くれなずめ」製作委員会

 

photo/金井尭子 text/くれい響

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