武田梨奈&濱正悟インタビュー「何気ない“おまえ”にキュンとしませんか!?」映画「ナポレオンと私」

特集・インタビュー
2021年07月02日

大人気恋愛ゲームアプリ「イケメンシリーズ」のスタッフが贈る、新しいオリジナルストーリーの実写映画「ナポレオンと私」が72日(金)に全国公開。ひょんなことからアプリ内のキャラクター・ナポレオンが現実社会に出現し、人生迷子中のアラサー女子・春子の背中を押していく物語だ。そんなアラサー女子・春子を演じる武田梨奈さんと、ナポレオンを演じる濱正悟さんに、お互いの印象や本作の見どころのほか、撮影中の”ドッキリ”エピソード、食にまつわる私生活のお話などをお聞きしました。

◆本作が初共演となるお二人ですが、お互いの印象を教えてください。

:僕は武田さんが出演されている映画を見させていただいていたこともあり、アクションが得意というイメージが強くて。今回はアクション封印と聞いていたのですが、肘打ちをされるシーンがあるんです(笑)。現場ではいろいろ察して能動的に動いてくださったので、人見知りとしてはとてもありがたかったです。

◆例えば、武田さんからはどのような働きかけがあったのでしょうか?

:撮影2日目の現場に大きな虫が出たのですが、武田さん以外は僕も含めてみんな悲鳴を上げていて。「なんで武田さんは大丈夫なんだろう」と思っていたら、武田さんが持ってきたおもちゃだったんですよ!

武田:走る虫のおもちゃね(笑)。

:でも、それがきっかけで急にみんなの仲が深まったんです。ホラー映画とか一緒に見ると心の距離が近づくって本当だったんだなって思いました(笑)。

◆武田さんはいかがでしたか?

武田:最初のころの濱さんはクールな印象が強かったので、どうやったら距離を縮められるかなと考えていたんです。それで、その時に偶然虫のおもちゃを持っていたのでドッキリを仕掛けてみたんですが、どんな反応されるか分からなかったんですが、私のいたずらに嫌な顔をせず「いいかげんにしてくださいよ!」って笑顔でツッコんでくれて、そこからだんだん話すようになったんですよね。すごくしっかりしていて大人な方だなという印象と、おちゃめな印象とがあって、そのギャップがすごくすてきだなと思いました。撮影の合間も「物まねやって」とかむちゃぶりを言うとやってくださったりして。

:もちろんですよ!

武田:普通だったら「そういうのやめてください!」ってなるじゃないですか。でも、サッと物まねしてくださるんです(笑)。

:待ってました! って感じで(笑)。

◆例えばどんな物まねを?

武田:ニャンちゅう? 結構レパートリーあったよね。

:ニャンちゅう、やりましたね!「…お姉さーん!(ニャンちゅうの物まねを披露)」

武田:ナポレオンのせりふをニャンちゅうでやってくれたり(笑)。涙が出るほど笑わせてくれました。でも、仲は深まったと思うのですが「タメ語にしてください」って言ってもずっと敬語なんです…。映画の公開までにタメ語にしてほしいなって。

:はい、タメ語でいきます! でも僕がここで急にタメ語になったら「こいつ生意気だな」ってなりませんか? 僕まだ芸能界にいたいので…。

武田:ならないよ(笑)。

◆濱さんは、オーディションで今回の役をつかんだと伺いました。現場には武田さんも立ち会っていたそうですが、オーディションの時の濱さんはどのような様子でしたか?

武田:「緊張していた」と言っていたのですが、誰よりも堂々としていた印象があって、決して年下には見えなかったです。なんだか独特なオーラがありましたね。

:僕は武田さんがいらっしゃると知らなかったのでびっくりしました。しばらくは似てる人がいるな…って思っていて(笑)。

武田:でも、私もオーディションの数日前に「春子として一緒に参加してくれませんか」とスタッフさんに言われて急に行ったので、実はすごく緊張していた記憶があります。

◆本作は恋愛アプリゲームが題材の映画ですが、最初に台本を読んだ時はどのような印象を持ちましたか?

武田:初めはがっつりラブコメの今っぽい作品なのかな? と思っていたんです。でも、台本を読むと、日常がリアルに描かれていて、ただキュンキュンするだけではなくて、人を好きになる感覚や自分への愛というものをすごく大切にしている作品だなと感じました。これを私がお芝居で表現したい! って。

:まず単純に「これ楽しそう」という印象を持ちました。あと、元となるゲームやキャラクターが存在しているので「どうやって演じていこうか」というワクワク感もありましたね。

◆そんなゲームの世界から飛び出してきたナポレオンを演じるにあたって、役作りや意識したことを教えてください。

:まずは頑張ってイケメンになろうって(笑)。というのも、この作品は昨年12月にクランクインだったのですが、その前に35歳くらいの役を演じていたんです。その役作りで体を太らせていたので、まずはビジュアル面からアプローチしていきました。あとは「ただゲームのキャラクターとして存在するのではなく、後半からは人間味を帯びていこう」など、頃安監督や武田さんと現場で作り上げていった感じです。

武田:私は逆にあまり作り込まないようにしようと思っていました。急にゲームの中からキャラクターが出てきて…とか、突発的な出来事じゃないですか。春子は11日に変化が訪れるという役柄でどちらかというと受け身だったので、なるべく日常にいそうな女性を演じられたらいいなと考えていたんです。でも、春子だけがナポレオンに助けてもらって成長しているのではなくて、春子に出会ったことでナポレオンも変化していくのがすごくすてきだなと思いましたね。

◆劇中で胸キュンしぐさがたくさん出てきますが、武田さんがナポレオンにされて一番ときめいたものを教えてください!

武田:春子が「もう駄目だ!」ってベッドにうつ伏せで倒れこんだ後、ひっくり返されて両ほほをつままれるシーンがあるんです。あれは良かったですね…こんなにキュンキュンするんだ! って思いました(笑)。私、昔から理想の人を聞かれると「優しい意地悪」と言っていたのですが、もうまさにそれで。

:参考になります(笑)。

◆プライベートで武田さんがされたらときめいてしまう”胸キュン”な行為はありますか?

武田:劇中でナポレオンが春子のことを「おまえ」って呼ぶことがあるんですが、私は基本的に「おまえ」って言われるのが好きじゃないんです(笑)。でも、シチュエーションが大事だなということに気づいて。例えば、大人数で飲みに行ったりするじゃないですか。その時に、「〇〇さんは何飲む? 〇〇さんはどうする? おまえは?」みたいな、何気ない「おまえ」はキュンとしませんか!?

:マニアックだな~(笑)。

武田:「え、私だけ? おまえ?」みたいな(笑)。そういう「おまえ」だったらいいなとか。ただずっと「おまえ」だとちょっと嫌だなと思うんですけど…。

:亭主関白感ありますね。

武田:つい出ちゃった感じの「おまえ」はキュンとします!

:すごい難しい!(笑)

◆濱さんはどんなことをされたいですか?

:楽しい人が好きなので、よく笑う人にはキュンとします。それこそ春子のような人にはひかれますね。

◆春子は「自分の幸せってなんだろう」という思いを抱えています。お2人にとっての”幸せ”ってどんなことだと思いますか?

武田:今、コロナ禍で人と会うということがあまりできなくなってしまって、誰かと一緒にご飯を食べられるというのは幸せなことなんだなとあらためて感じています。別々に暮らすおばあちゃんに会いに行けなかったり。今まで当たり前の距離感でやっていたことができなくなってしまったのはやっぱりつらいですね…。

:僕もご飯を食べている時が一番幸せですね。でも、今年27歳になるんですが、20代前半のころに暴飲暴食していたせいで体にガタがき始めていて(笑)。なので、最近の夕食はサラダとササミだけにしているので、たまに焼き肉とかカロリーの高いものを食べるとおいしすぎて幽体離脱するんじゃないかってくらいフワフワします(笑)。

◆食事と言えば、劇中でナポレオンが料理をするシーンもとても印象的でした。実際のお二人は料理されたりしますか?

:料理はします。最近は主に鶏肉を食べているのですが、焼いたり、ワインで蒸したりしています。ただカレーが大好きなので、作っている最中によくカレーになってしまうんです(笑)。あとは家の近くに安くて大盛りのケバブ丼が売っているお店があるのですが、最近はそれをよく食べていますね。

◆カレーはスパイスから作ったり?

:そうです! 水は使わずに無水で、トマトピューレやペーストを水分にして、肉汁と絡めてうま味を出して…みたいな感じです。

◆武田さんはいかがですか?

武田:私はお弁当を最近作るようにしています。というのも、父と母がいつも仕事に行くのにおにぎりだけしか持って行かないので、「おかずは?」って聞いたら「コンビニで買うからいい」って言うんです。なので、「私が作るよ」って。きんぴらごぼうとか肉野菜巻きとか、シンプルなものが多いんですが…。今まで私生活で料理をするということがあまりなかったのですが、役で包丁を握ることもあるので慣れておきたいというのもあって、最近は料理をするようにしています。

◆では最後になりますが、ご自身の役柄の魅力と、春子のように「仕事も恋もうまくいかない」と悩んでいる女性にメッセージをお願い致します!

武田:ナポレオンのひと言ひと言で春子が変わっていくので、私としてはぜひナポレオンのせりふに注目していただきたいです。でも、何事にも自信がない時って自分を好きになれていない時だと思うので、そんな時こそ自分を褒めてあげることも大事だなと思います。私も「自分なんか」っていうのが口癖だった時期があったんですが、そのころって何もかもうまくいかないことが続いたりしていたので…。自分が「ここが駄目だ」と思っている部分は、実は周りの人からは「そこがいい」と思ってくれている部分だったりもするので、まずは自分を大切にしてほしいです。

:ナポレオンとして、あまり大きい動きはないのですが、かすかに動く表情や間を細かく意識して演じているので、そういう部分を見ていただきたいです。特に、中盤と後半に出てくる橋のシーンはすごく見どころだと思います。ネガティブな人がポジティブになろうとしたり、悩んでる時に無理やり前に進もうとしたりするのって、すごく難しいですよね。でも、生きてさえいれば絶対に何かいいことがあると思います。

PROFILE

武田梨奈
●たけだ・りな…1991615日生まれ。神奈川県出身。AB型。映画「ハイキック・ガール!」で主演デビュー。出演作にドラマ『ワカコ酒』シリーズ、『ミラー・ツインズ』など。初のラジオ冠番組「武田梨奈のこだわりな時間」(ラジオ関西ほか)が放送中。

濱 正悟
●はま・しょうご…1994822日生まれ。東京都出身。O型。主な出演作に『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』『コーヒー&バニラ』『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男』など。現在、ドラマ『お茶にごす。』がAmazon Prime Videoにて配信中。

作品紹介

「ナポレオンと私」
2021年72日(金)より池袋HUMAXシネマズ、渋谷HUMAXシネマ、横須賀HUMAXシネマズほか全国公開予定

STAFFCAST
監督:頃安祐良 脚本:鈴木規子
出演:武田梨奈、濱正悟、染谷俊之、綾乃彩、岡林佑香 ほか

STORY
WEB制作会社で営業アシスタントとして働いている28歳の大原春子(武田)は、本当の幸せが分からない人生迷子中。会社の先輩・岩田伸吾(染谷)に憧れているが、春子にとっては高嶺の花。ある日、恋愛ゲームをインストールすると、画面の中にいるナポレオン(濱)というキャラクターが目に飛び込んできた。こんなイケメンがリアルにいたら幸せだけど…と思っていた春子の前に、画面の中からナポレオンが現れる。「春子が本当に幸せを見つける手助けをするために現れた」と言うナポレオンに春子は混乱するが…。

公式サイト:https://napowata.com/

©CYBIRD

●photo/関根和弘 text/片岡聡恵 hairmake/寺下 舞(武田)、佐々木麻里子(濱) styling/トリイクニコ(武田)、徳永貴士 衣装協力/RIEKA INOUE GNUHENRI EN VARGOROOM、クルニ、カラフル スタンダード

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