松本まりかの意外な「東京」お気に入りスポットは…? 『東京、愛だの、恋だの』

特集・インタビュー
2021年10月09日
©️Paravi
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松本まりかさん主演のParaviオリジナルドラマ『東京、愛だの、恋だの』が現在配信中。今作を通して、何気ない日常の楽しさに気づいたという松本さん。タナダ監督や共演者とのエピソードに加えて、東京のお気に入り場所など、たっぷり語ってくれました。TV LIFE webでは、この注目ドラマを2回にわたって特集!

 

◆タナダユキ監督のドラマに出演が決まった時の心境から聞かせてください。

とてもうれしかったです。20代のころ、蒼井優ちゃん主演の映画「百万円と苦虫女」を観て、主人公の鈴子が、無垢で自然体ですごく魅力的で。しかも主人公の魅力がじんわり現れている感じがして、それ以降もタナダさんの作品を見るたびに、私もこんなふうに日常を演じたいなって、ずっと思っていました。

◆不動産会社勤務で、プライベートでは大学時代から付き合っている彼との恋愛に悩んでいる…そんなごく一般的な和田かえという女性を演じる上で意識したことはありますか?

かえに関してタナダさんからは、このドラマに登場する人物の中で、一番一般的な感覚を持った人でいてほしいと言われました。そして今まで見たことがない松本まりかを見せたいと。私は今回のようなノーマルな役をあまりやったことがなかったので、監督、相手役の方、スタッフの皆さんに委ねる部分が多かったですね。

©️Paravi
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◆実際にタナダ監督の演出で“日常”を演じてみて、いかがでした?

すごく楽しかったです。どのシーンでも描かれているのは何気ない日常で、人とちょっとしたコミュニケーションを取ることによって心が動くんです。身近にあるただの日常がこんなに楽しくて、幸せなことだったんだって、あらためて気づかされました。実際に日常で多くの人と深く接することって、そんなにないじゃないですか。でも少しだけ交わった人との間にも、自分に影響を与えるものがあるんだって思いましたね。私はこれまで感情をすり減らすような劇的な役を多く演じてきたけど、そういう人生じゃなくても、何かに感動したり、幸せを感じたり、傷付いたりすることは、日々あるわけですよね。愛だの恋だので、いまだに悩んだりするけれど、そういうことを感じられるのが人生の醍醐味なんだと。それがない人生なんて味気ないんじゃないかって、そう考えると人生って楽しんだなって、しみじみ思いましたね。

©️Paravi
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◆飲食店で学生時代の仲間たちと飲んだり、不動産会社を訪れる人の決断にこっそり喜んだり、日常で見せるいろんな松本さんの表情がとても印象に残りました。それもタナダ監督によって引き出されたものなのでしょうか。

タナダ組の作る雰囲気がこの作品に合っていたんじゃないかなと思います。そのおかげで、多くの発見がありました。

◆どんな発見があったんですか?

人に頼ることって、ちゃんと自立している人同士じゃないとできないと思うんです。自分も自立していないと多分依存になってしまうから。だから信頼した人に頼ることの大事さをすごく知りました。頼るって、人と繋がることでもあると思います。それが相手の重荷になってはいけない。相手が「自分はこうしたい。だからそこは頼ってほしい」と言うなら、お互い頼って頼られてというのが、人と人との良い繋がりなのかなって。タナダさんとお仕事をして、そういうコミュニケーションの方法を見つけられた気がします。

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◆大学からの男友達・芦谷を演じる毎熊さんとはドラマ『妖怪シェアハウス』でも共演されていました。

人間として共演するのは初めてだったので、お互いに“妖怪じゃないんだ” “って思いました(笑)。物語の後半にドキッとするシーンがあるのですが、急にすごく恥ずかしくなってしまって。なぜか笑いが止まらなくなってしまいました。あの時のこと謝りたいです(笑)。

◆かえの恋人を、声優の梶裕貴さんが演じていらっしゃいますが、梶さんと実写ドラマで共演していかがでしたか?

すごい方だなと思いました。梶くんとは声優として何度か共演してきましたが、(アフレコ現場で)後ろで聞いていても、声だけで何度も感動させられて。今回、初めて役者として共演して、あらためて、何でもできちゃうんだなって思いましたね。

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◆では作品タイトルに掛けた質問を。松本さんが「東京」で好きな場所はどこですか?

家の近所がすごく好きです。私、不動産店のスタッフになれるんじゃないかっていうくらい、物件が大好きなんです(笑)。物件にものすごくこだわりもあるから、以前住んでいたところも、こんな良い条件が揃っているところほかにないだろうなって部屋で。駅近で二駅利用可、乗り入れてる路線も多い。フットワーク軽くどこにでも行けるし、友達が集まりやすい場所からも近いから、一人暮らしでも寂しくない。かつ、のどかな場所にも近い。築50年くらいのマンションだったので不便も多かったけど、隣の部屋におじいちゃんとおばあちゃんが住んでいて、ほっこりする。しかも家賃が安い! って、夢のような物件に5、6年住んでいたんです。そのあと、緑が多いところに引っ越しました。

◆引っ越した所も、前の部屋に劣らず素敵な場所なんですか?

今の家は、駅からは遠いし、坂道もあるんです。でも、どんなに遠くてもタクシーには乗らない。荷物をいっぱい持っていても、とにかく歩いて帰る。坂道のまわりには緑があって、マンションもいっぱいある。そこを歩いていると、部屋に灯りが点っていて、私もあったかい家庭の中にいるような気持ちになります。通勤路って言うのかな? その道が今の私の心の安定剤になってますね。

PROFILE

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松本まりか
●まつもと・まりか…1984年9月12日生まれ、東京都出身。2000年にドラマ『六番目の小夜子』で女優デビュー。2018年ドラマ『ホリデイラブ』のあざとかわいい女優キャラで注目を集める。最近では、ドラマ『それでも愛を誓いますか』に主演している。

番組情報

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Paraviオリジナルドラマ『東京、愛だの、恋だの』
Paraviにて 毎週土曜 後0・00〜 配信(全7話)

(STAFF&CAST)
監督:タナダユキ
脚本:向井康介、ペヤンヌマキ、タナダユキ
出演:松本まりか/毎熊克哉、梶裕貴、一ノ瀬颯、清水葉月 ほか

(STORY)
不動産会社で働く35歳の和田かえ(松本まりか)。10年付き合っている恋人・橋本竜也(梶裕貴)との結婚を考えつつ、大学からの男友達・芦屋勇作(毎熊克哉)との関係に安心感を覚えている。竜也と同棲する話が出た矢先、彼のスマホに怪しいメッセージが…。そんなかえは、何らかの事情で住まいを探そうとする女性や、悩みを抱える知人たちと日々関わっていく。

 

公式サイト:https://www.paravi.jp/static/tokyo_aikoi

公式Twitter:@tokyo_aikoi

公式Instagram:@tokyo_aikoi_paravi

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text/佐久間裕子