川栄李奈インタビュー「この光景、小さいころ見たなと思いながら」『カムカムエヴリバディ』

特集・インタビュー
2022年02月10日

現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合ほか)で、ヒロイン・大月ひなた役を演じる川栄李奈さん。

安子(上白石萌音)の孫、そしてるい(深津絵里)の娘であるひなたは、京都の下町商店街育ち。父親・大月錠一郎(オダギリジョー)の影響を受けて時代劇が大好きで、侍に憧れている。

やる気になるとがぜん燃えるが、地道な努力が苦手で三日坊主、何をやってもうまくいかず挫折の繰り返し。本人はいつも真剣なのに、ずっと、ずっと、自分の居場所を見つけられないでいる。しかし、正義感が強く、弱きを助け強きをくじく清さが彼女の魅力だ。

そんなひなたを自身の記憶と重ね合わせ、「この光景、小さいころ見たなと思いながら演じました(笑)」と振り返る川栄さん。ひなた、そして共演者の方に対して持っている印象について、お話しいただきました。

川栄李奈 インタビュー

◆出演が決まった時の気持ちを教えてください。

これまで何度もオーディションを受けてきて合格しなかったので、今回も実は受かると思っていなくて。決まったと聞いた時は、すごくびっくりしました。オーディションがあることはネットで知ったのですが、その時点で3世代の物語ということを知って、すてきだなぁ、やりたいなぁと思っていました。オーディションでは、安子とひなたの役をやりましたが、すごく楽しくて。実際にこうして演じることができて、本当に幸せです。

◆ひなたに対して、どんな印象を持っていますか?

明るくてその子がいると、周りも楽しくなる、雰囲気が明るくなっていく、本当にひなたのような子だなと思います。安子編で「ひなたの道を歩こう」というせりふが出てきますよね。「ひなた」というワードが何度も何度も出てくるので、結構プレッシャーを感じています(笑)。でも、実際に演じてみて、お母さんお父さんが作ってくれる空気感というものがあってのことだとは思いますが、ひなたが自由に伸び伸びと生きている子なので、撮影していて楽しい気持ちの方が大きいです。ひなたは周りをすごく気にしてしまうというところが私と似ている気がします。ほかにも、夏休みに宿題が終わらないというのも、私と同じなんです(笑)。そして、やっぱりひなたのように、友達がいっしょに宿題を手伝ってくれたりしていたので、似ているなぁと思いました。この光景、小さいころ見たなと思いながら演じました(笑)。

◆共演者の方々にはどんな印象を持っていますか?

深津絵里さんとオダギリジョーさんは本当に穏やかです。お2人の空気感が優しくてあたたかいので、この2人のもとでのびのび育ったひなたという役を自然に演じることができて、とてもありがたく思っています。深津さんは、ポスター撮影の時に初めてお会いしました。小さい時からテレビで見ていた方なので、本当に感激して、ずっと見つめてしまいました。るい編も見ましたが、お芝居も本当にすてきでした。18歳から今のお母さんになるまで、いろいろなお芝居のアプローチをされていて、見習うところばかりだなと思いました。
オダギリさんも同じようにやっぱり小さい時からテレビで見ている方なのでお会いできて感動、感動でした。でも本当にフランクで、気さくに話しかけてくださったり、そばにいてくださいます。
五十嵐(本郷奏多)の感じは本当に本郷さんで、「もう五十嵐じゃん!」というぐらい、すごくぴったりです。本郷さんとは以前共演させてもらったことがあるのですが、お互いに人見知り過ぎて、その時も、一言も話せずに終わってしまったんです。今回も、あまり話せていませんが、ひなたと五十嵐の関係性を考えると、それがあっている気がします。そして、2人して黙っていても全く気まずくなくて、むしろそれが自然だと思えるほど独特の空気感です。小学校から一緒だった幼なじみと再会したとしたらこんな感じかなと思います。

◆視聴者の方々に向けてメッセージをお願いします。

この作品に入る前に、監督から「ひなたは本当に普通の子です」と聞いていました。確かにちょっと変わってはいるけれど、本当に普通の子で、物語も普通の日常が描かれています。ひなたは、きっと視聴者の方が、朝から見ていて応援したくなるようなものを持っている子だと思います。元気を与えるヒロインというより、応援したくなるヒロインだと思うので、朝の15分、ひなたを応援してもらえたらうれしいです。

番組情報

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
NHK総合ほか
毎週月~土曜日 前8・00~8・15ほか

©NHK