篠原涼子も演技いらずのガチ笑い「皆さんのお芝居が面白すぎて(笑)」映画「ウェディング・ハイ」インタビュー

特集・インタビュー
2022年03月12日

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

一世一代のイベント“結婚式”で新郎新婦に寄り添うウェディングプランナーの奮闘を描いた映画「ウェディング・ハイ」。バカリズムが脚本を担当、バラエティに富んだ登場人物たちが入れ代わり立ち代わり爆笑シーンを繰り広げる本作で、主人公のウェディングプランナー・中越真帆を演じた篠原涼子さん。果たして、どのような思いで撮影に臨んだのか。いずれ劣らぬ濃いキャラクターに囲まれた本作の撮影現場を振り返ってもらいました。

 

◆まずは、この映画への出演を決めた経緯を教えてください。

バカリズムさんとは今回が“初めまして”だったんですが、バカリズムさんが書かれた作品ということで、どんな感じなのかお聞きしたら「コメディーで、役どころはウェディングプランナーです」ということで、興味がわき、プロットを読ませていただきました。そうしたら、スピード感があって、とても面白くて。その時にやらせていただこうと決めましたね。

◆特に面白いと思ったポイントは?

登場するキャラクター1人ひとりにスポットが当たるところや、結婚式を控えたカップルのやりとり、それから披露宴でのスピーチや余興など、とにかく盛りだくさんなところが面白かったです! ウェディングプランナーの役はやったことがなかったので、自分がどういうふうに動くのか、想像するのも楽しくて。

◆その時点で、篠原さんが演じられた中越真帆については、どのように感じましたか?

彼女はすごく頑張っていて、ある意味キャリアウーマン的なところがあるんですけど、その頑張りが空回りしている感じが、人間らしくて。すごく共感するところがありましたね。

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆そんな中越を演じるに当たって、どのような役作りをされたのでしょうか?

大九明子監督とご一緒するのも今回が初めてだったので、まずは大九さんの意見を伺おうと思っていて。撮影に入る1週間ぐらい前の、衣装合わせの時にお話をさせてもらいました。中越に関して、大九さんは「一生懸命でいっぱいいっぱいなところが画で伝わるといいな」とおっしゃっていて。自分が考えていたことと一致していたので、実際の撮影でも監督と一緒に工夫しながらやらせていただきました。

◆大九監督はさまざまな経歴を持つユニークな方ですが、監督の印象はいかがでしたか?

大九さんはすごくサバサバした雰囲気の方で、自分が撮りたい画を明確に持っていらっしゃるなと思いました。だから撮影中もブレないし、自分の意見をしっかり話してくださるので、すごくやりやすかったです。監督の一生懸命な感じが、ちょっと中越っぽいんですよ(笑)。バイタリティー旺盛なんだけど、いっぱいいっぱいな感じも少しあって。撮影中、そんな監督を見て、中越を演じる参考にさせてもらいました(笑)。

◆中越を見て、自分と似ているなと思うところはありますか?

ノーと言えないところですかね〜(笑)。中越は、どんな無理難題を押し付けられても「やらせていただきます!」と言って引き受けてしまうんですけど、私も少しそういうところがあるかなって。私は中越ほど熱い感じではないですが、頼まれたら断れないところはあるような気がします。

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆「ウェディング・ハイ」はすごく楽しい映画ですが、篠原さんはもともとコメディー作品が得意な印象があります。

得意かどうかは分からないですけど、多いですよね(笑)。自分では意識していないんですが、ありがたいことに気づいたらコメディー作品にたくさん出演していました。ちょうど、そうした楽しい作品が多い時代にお仕事をさせていただくようになったので、自然とコメディー作品への出演が多くなったのかもしれないですね。

◆コメディー作品に出演する際、意識していることはありますか?

頭で考えて役を面白くするというよりも、自分の中にある気持ちをナチュラルに表現できたらいいなとは思っています。今回も自分なりのやり方でやらせてもらったんですけど、大九監督からも「もう少し自然な感じで」というディレクションをいただいて。実際はもっとコメディーっぽい演技もできたとは思うんですが、共演者の皆さんが濃い方ばかりだった分、自分の中の笑わせたい気持ちを抑えて抑えて、なるべくナチュラルに演じるようにしました。

◆撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

撮影中は待ち時間もかなりあって、リラックスできる時間をいただけてありがたかったです。こういう状況が続く中で、こういったお祭り騒ぎのような作品が撮れたのはすごく幸せなことですし、こういう時期だからこそ見てくださる方々にも喜んでもらえるんじゃないかなと思いながら、現場の雰囲気を見ていました。

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆ウェディングプランナーという職業は、演じてみてどう感じました?

いや〜、私にはできないですね(笑)。撮影前にネットで検索したら、ホントにああいう雰囲気で、皆さんあたふたされてるんですよ。新郎新婦の気持ちに寄り添って、最後まで喜んでもらうことに全力を尽くす。私だったらいっぱいいっぱいになってミスばかりしちゃうと思うので、本当にすごいお仕事だなと思います。

◆完成した映画を観た時の感想は?

自分が出演した作品を観る時って、ついつい自分の粗探しをしちゃってなかなか客観的には見られないんですけど、そんな私でも笑えたので、お客さまにはもっと楽しんでもらえるんじゃないかと期待しています! 本当に、何も考えずに笑って観られる作品ができたと思うので。最初から最後までおなかを抱えて笑って、楽しんで、笑いすぎて涙が出ちゃうんじゃないかと思うような…なんて、ハードルを上げすぎるのは良くないかもしれないですけど、とにかく楽しい作品になっているので、ぜひ頭をからっぽにして観てください!

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆撮影中、篠原さんが一番“ハイ”になった瞬間は?

披露宴の余興のシーンですかね。監督が「笑って演技してください」って言うんですけど、笑わなくてもいいところで笑っちゃうぐらい、皆さんのお芝居が面白くて(笑)。しかも、寝不足でハイになっているせいか、みんなテンションが高くて。カメラに映ってない人もオーバーアクションのお芝居をしていて、それがすごく楽しくてツボってました(笑)。あのシーンはでき上がりも素晴らしいので、ぜひ見てもらいたいです!

◆ほかのキャラクターもクセの強い人物ばかりですが、篠原さんが特に気になる登場人物は?

みんな気になりますけど、岩田(剛典)さんの役は、すごくかわいらしいなと思いました。高橋(克実)さんや皆川(猿時)さんもすごく面白くて、2人がスピーチするシーンの撮影ではみんな本気で笑っていたのが印象に残ってますね。あそこは、演技としての笑いではなく、キャストが本気で笑ってました(笑)。

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆篠原さんは普段、どんな時にハイになるんですか?

やっぱり寝てない時はハイになりますね。眠いんだけど寝ちゃいけない状況で、時間が経つにつれてだんだん力が抜けてきて、ある瞬間から訳が分からなくなってずっと喋り続ける、みたいな(笑)。ちょっとしたことで笑っちゃうし、何でもないことにツボっちゃったり。そうなった時は、テンションが上がりすぎて撮影にならないです(笑)。

◆篠原さんが人生で最も睡眠時間が短かったのは?

一番寝てない時は、睡眠時間が13分ということがありました(笑)。仕事が終わって自宅に帰って、シャワーを浴びて寝たら、マネージャーさんからの電話で起こされて。時計を見たら13分しか経ってなかったんです。20代前半の頃の話ですけど、そんなことが続いた時期があって、おかげでどこでも寝られるようになりました(笑)。

◆13分しか寝てないと、ハイどころではないのでは…?

ハイというか、その時の記憶がないです(笑)。だから、昔の映像を見て“こんな番組、出てたっけ?”と思うこともあって。脳は寝ながら、無意識に仕事をしていたのかもしれないですね(笑)。

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

◆この映画が公開される日は大安吉日です。篠原さんは縁起を担いだりすることはありますか?

そこまで気にするタイプではないですけど、大事な時はお寺に行ったりします。そういう場所に行くと神聖な気持ちになれるのもいいですよね。自分が整うというか、気持ちがリセットできる気がします。お正月やお盆、クリスマスなどの行事も大切にしています。お正月のおせち料理も、以前はちゃんと作って届けたりしていたんですが、今はおせちを作っても子供が食べないんですよね〜。私が得意な栗きんとんも、今は「甘くてやだ!」とか言って(笑)。それでも子供たちには、四季折々の行事を感じてもらえたらいいなと思って、なるべく共有するようにはしています。

◆最後に、今回の映画で演じたウェディングプランナー役を踏まえて、これから結婚式を挙げる人たちにアドバイスを送るとしたら?

この映画のような余興はやらないほうがいいのか、逆にこういうふうにやるのも面白いと思うのか、どっちもありですよね(笑)。いずれにしてもウェディングプランナーさんはいい方ばかりなので、思い切り頼って、甘えちゃっていいと思います。ウェディングプランナーさんの力を借りて、ぜひ思い出に残る結婚式を挙げてください!

PROFILE

「ウェディング・ハイ」篠原涼子インタビュー

篠原涼子
●しのはら・りょうこ…1973年8月13日生まれ。群馬県出身。1990年、東京パフォーマンスドールの一員としてデビュー。その後、ソロシンガーとして数々のヒット曲をリリース。また、女優としても数多くのドラマや映画、舞台で活躍。主演を務めるNetflixシリーズ『金魚妻』が配信中。

作品情報

©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会
©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会

「ウェディング・ハイ」
2022年3月12日(土)より全国ロードショー

(CAST&STAFF)
出演:篠原涼子
中村倫也、関水渚、岩田剛典
中尾明慶、浅利陽介、前野朋哉、泉澤祐希、佐藤晴美、宮尾俊太郎
六角精児、尾美としのり、池田鉄洋、臼田あさ美、片桐はいり
皆川猿時、向井理、高橋克実

脚本:バカリズム
監督:大九明子
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ 「君にサチアレ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
配給:松竹

(STORY)
結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント!
お茶目だけど根は真面目な石川彰人(中村倫也)と、いつも明るい新田遥(関水渚)のカップルも、担当ウェディングプランナーの中越(篠原涼子)に支えられながら準備を済ませ、ようやく式当日を迎えていた。
しかし…結婚式に人生を懸けていたのは2人だけじゃなかった!?
新郎新婦の紹介VTRや主賓あいさつ、乾杯の発声など、結婚式お決まりの演目に並々ならぬ情熱を注ぐ参列者たち。熱すぎる想いが暴走し、式は思わぬ方向へ…。中越は新郎新婦のSOSを受け、披露宴スタッフと力を合わせ様々な問題を解決しようと奔走する。しかし、式場に遥の元カレや、招かれざる闖入者も現れて…。
果たして、絶対に「NO」と言わない敏腕ウェディングプランナーは、全ての難題を解決し、最高の結婚式を2人に贈ることができるのか!?

公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/wedding-high-movie/

公式Twitter:@wedding_high

公式Instagram:@wedding_high_movie

photo/TOMO(tweety) text/水上じろう(ファッシネイション) hair&make/岡野瑞恵 styling/宮澤敬子(WHITNEY)

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2022年3月19日(土)23:59

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