若月佑美インタビュー「人に夢を語れる女性ってカッコいいなと思います」Netflix映画『桜のような僕の恋人』

特集・インタビュー
2022年03月24日

若月佑美インタビュー

宇山佳佑によるベストセラー恋愛小説「桜のような僕の恋人」をNetflixが完全映像化。晴人(中島健人)と美咲(松本穂香)の、まるで桜の花のような尊く儚い恋が描かれた今作が、いよいよ3月24日()よりNetflixにて全世界に独占配信される。晴人の先輩カメラマン・市川真琴役で出演する若月佑美さんに、作品の見どころや撮影エピソードを聞きました。

◆まずは、完成した映画を見た感想を教えてください。

切ないシーンがやはりリアルですし、そこが余計に胸を打つ作品なのではと思いました。ネタバレになるので、あまり言えないですけど(笑)。見ていてそこは私もグッと来ました。

◆前半は晴人と美咲のキラキラした恋が描かれますが、見ていてどうでしたか?

何か、いいなと思いました。ある雑誌のインタビュー記事で読んだのですが、中島さんが深川(栄洋)監督から「素の28歳の男性を生きてほしい」という言葉を頂いたみたいで。まさにそういう感じというか、これぐらいの年齢ってこういう楽しさがあるんだろうなと思って。あのキラキラ感は見ていてすごくよかったですね。

◆映像もきれいですよね。

うっとりしちゃいました。私が出演したシーンは、基本的にキラキラした部分ではなかったので(笑)。知らないところで“こんなすてきなシーンを撮っていたんだ!”という意味でもうらやましかったです。

◆若月さんはフォトスタジオでのシーンが多かったと思いますが、カメラマン役として準備したことはありますか?

いろいろなカメラマンさんにカメラの持ち方を聞いたりしました。ファッション誌のカメラマンさんだったり、グラビア誌のカメラマンさんだったり、持ち方1つ取っても皆さんそれぞれ個性があって面白かったです。あと実際にスタジオのスタッフさんも撮影現場にいらっしゃったので、「まずカメラを持ったらフラッシュの確認をします」みたいなことまで教えていただきました。普段、自分は写していただく側なので、現場に入って、メイクをして、そこに立ってポーズを取るだけですけど。今回は、そこに至るまでの準備をする側を、役を通じてやらせていただいて。すごく勉強になりましたし、ありがたいなとあらためて感じました。

若月佑美インタビュー

◆若月さんはインスタなどもやられていますが、最近よく撮れたと思う写真はありますか?

私は、変だなと思うものを撮るのが好きで。道路にリンゴ型のクリップが落ちていて、珍しかったので撮ってみたりして。あとは、物の位置がおかしく配置されている看板とか。そういうちょっと面白いものを撮ります。私、写真のセンスが全くなくて…記録みたいな写真になってしまうんです(笑)。なので真琴のように、心にずっと残るような写真はほとんどないですね。

◆アートのセンスはあるのに意外ですね。

カメラは難しいです。“こういう写真っていいよね”という感覚はあっても、それをうまく形にできないのがもどかしくて。絵に関しても、私はデッサンが苦手で、目で見たものをそのまま描きたいのに描けないんです。それって、目で見ているものと、手で描こうとするもので歪みが生じているらしいんですけど。“この景色、いいな”と思って写真を撮っても、“何か違うかも…?”と思うことが多くて。せっかくそこにきれいな景色があるのに、うまく撮れない自分がいやになってしまって…ものすごく悔しいんですよ!

◆その妥協しない感じは、若月さんらしいです(笑)。

そうですね(笑)。カメラの道はなかなか進めないですけど、カメラ自体はとてもすてきなアイテムなので。頑張ってみたいジャンルではありますね。

若月佑美インタビュー

◆劇中ではカメラマンの師匠と弟子みたいな関係性も描かれていますが、演じる上で気を付けたことはありますか?

真琴は上司である高梨さん(栁俊太郎)についていて、自分の作品も撮りながらアシスタントもしているという設定があって。その関係性を聞いて私は、目上の人に名前を呼ばれたりしたら振り返ってその人の話を聞く…という体勢を取ったんです。でも現場で監督から「真琴は多分そういう人じゃない」というお話を頂いて。きっとその関係を超越していて、作業しながら話を聞いて、「分かりましたー」と言って次の仕事に取りかかるだろうと。おっしゃる通りだなと思いました。自分が常識だと思っていたことが、実は役や作品によって変わることがあるというのをあらためて学びました。

◆真琴に関して、キャラクターとしてはどんな印象ですか?

役に寄り添えば寄り添うほど、胸がいっぱいになってしまって。撮影中も泣きそうになるシーンがすごくありました。一見すると凛としていて、クールで強くて、晴人にとってはちょっと怖い先輩なんですけど。晴人に思いがありつつも、話しているときはどちらかと言うと先輩として接してしまうというか。そんなもどかしさを感じましたが、演じられてよかったなと思う役です。バーのシーンでは、スタイリストさんやメイクさんが普段の真琴とは少し違った雰囲気にしてくださって。そうやって一緒に作ってくださったことがうれしかったですし、私も演じる上で気持ちを切り替えやすかったです。

◆自分の夢を追いかけていくキャラクターでもありますが、そこは共感できますか?

人に夢を語れる女性ってカッコいいなと思いますね。私の場合は夢がぼんやりしているというか、“こういう生き方をしたい”というのはあるんですけど。真琴みたいな“こういう作品を作りたい!”という夢は、なかなか形になっていないというか。向かう先はぼんやりとは分かっているのですが、明確にこれっていう大きな夢がなくて。でも真琴の言葉を聞いていると、こんなに人に夢を語ったり自分にも言い聞かせたりできる人ってすごいなと思いますね。

若月佑美インタビュー

◆真琴はカメラマン1本ですが、若月さんは女優のみならず、モデル活動やアートなどいろいろなことをされていて。そういう生き方もいいですよね。

夢を持つことにこだわりすぎず、生きていく中で小さな目標や目的を見つけていくことも一つの方法なのかなと思っていて。真琴のことはカッコいいと思いつつも、私には小さな目標をコツコツ…みたいなほうが合っているのかなって。それが積み上がって最終的に山になればいいと思いますし。真琴みたいに最初から大きな山を描いて、そこを真っすぐ登っていくというのもすてきなことなので。いろいろな形があるのが人生だと思います。

◆中島さんとの共演はどうでしたか?

だいぶ前ですが、『BAD BOYS J』(2013年)という作品でも共演させていただいていて。確かそのときはご一緒したシーンはほとんどなかったと思うのですが、中島さんが「お久しぶりです!」と声をかけてくださってうれしかったです。何年か越しで、こうしてまた共演させていただくというのも、とてもうれしいことですねって。そんなごあいさつから始まって、晴人や真琴のキャラクターについてお話をさせていただいたりもしました。中島さんが現場でとてもいい空気作りをしてくださったので、私はもうお芝居に身を委ねさせていただきましたね。

◆2人で登山をするシーンが出てきますが、撮影エピソードがあれば。

沢を登る感じだったので、何回か水の中に足を突っ込んでしまって。「靴と靴下、変えまーす」みたいな(笑)。でも、あんなに大自然な場所に行くことも普段なかなかないので、楽しかったです。とてもいい経験をさせていただきました。

◆では最後に、タイトルにちなんでの質問を。「○○のような私の○○」と例えられる愛用品を1つ教えてください。

“カーニバルのような私のスリッパ”です(笑)。田中麗奈さんと舞台でご一緒したときに、クリスマスプレゼントで頂いたものなんですけど。全面スパンコールで、紫のファーみたいなのがついていて、すっごく派手なんです。外から光が入ると、ミラーボールみたいに反射したりして(笑)。でもそれがかわいくてしかも暖かいので、自宅で愛用させていただいています。

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PROFILE

●わかつき・ゆみ…1994年6月27日生まれ。静岡県出身。O型。最近の出演作にドラマ『ユーチューバーに娘はやらん!』(テレビ東京)、『アンラッキーガール!』(読売テレビ・日本テレビ系)など。現在、『MBSヤングタウン月曜日』(MBSラジオ)にレギュラー出演中。「Oggi」美容専属モデルとしても活躍中。

作品情報

Netflix映画『桜のような僕の恋人』

Netflix映画『桜のような僕の恋人』
3月24日(木)よりNetflixにて全世界独占配信

原作:宇山佳佑「桜のような僕の恋人」(集英社文庫刊)
監督:深川栄洋
脚本:吉田智子
出演:中島健人、松本穂香、
永山絢斗、桜井ユキ、栁俊太郎、若月佑美、
要潤、眞島秀和、及川光博

Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/桜のような僕の恋人

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2022年3月30日(水)23:59

●photo/中田智章 text/橋本吾郎 hair&make/AYA styling/藏之下由衣 衣装協力/MANA、carat a