葉山奨之×伊原六花インタビュー 股割りを頑張ったものの「思ったほどシーンがなくて…(笑)」ドラマ『シコふんじゃった!』

特集・インタビュー
2022年11月16日
左から)伊原六花、葉山奨之

日本アカデミー賞5部門を受賞した映画「シコふんじゃった。」から30年後、オリジナルドラマシリーズとして描かれる教立大学相撲部の新たな物語がディズニープラスで独占配信中。卒業と引き換えに廃部寸前の相撲部に入部した大学生の亮太を演じた葉山奨之さんと、たった1人の部員である穂香を演じた伊原六花さんに、厳しい稽古や撮影の思い出などを聞きました。


◆お二人はオーディションで、亮太役と穂香役を勝ち取られたそうですね。

葉山:これまで10年以上俳優としてやってきて初めてのことでしたが、オーディションの台本を読んだときに自分が亮太を演じている姿が見えたんです。それで“亮太は自分がやる!”という謎の自信が沸いてきて、みなぎるエネルギーに身を任せてオーディションに臨みました。俳優として一生にあるかないか、出逢うべくして出逢った運命の役だったと思っています。

伊原:オーディションを受ける前に四股の踏み方を覚えるところから始めたのですが、頂いた動画を見ながら練習しているうちに“相撲の世界ってこんなに奥深くて面白いんだ!”ということを感じました。私はオーディションで葉山さんのような手応えを感じたわけではないですが、この作品に関われたらいいなという気持ちは強かったと思います。

◆その後、役作りとしてどのようなトレーニングをされましたか?

葉山:撮影前、2か月ぐらい四股、擦り足、鉄砲、股割りといった相撲の基礎から学びました。それがしっかりできていないとこの作品は成立しないので、「その基礎をいかに自分の体に落とし込むか?」というのをテーマに、六花ちゃんと他のチームメイトのみんなと一緒に稽古しました。特に股割りはキツかったですね。六花ちゃんはダンスをやっていたので余裕だったと思いますが、僕はガッチガチで! 体重が100kgぐらいの指導の先生が背中に乗るのですが、そのキツさに耐えられなくて。毎日風呂上がりに股を開いてテレビを見たり自主練をしたりして、何とか割ることができました。でもこんなに頑張ったのに、思ったほど股割りのシーンがなかったんですよ(笑)。

伊原:確かに少なかったですよね(笑)。股割りに関して私はそこまで苦労しませんでしたが、1回の稽古で四股を100回連続で踏むのが大変でした。最初のころは体力がないので足がプルプルして上がらないこともありましたが、稽古するとできるようになるもので。後半には、余裕で100回できるようになりました。あと下半身とは別に上半身を鍛えるのが大変で、筋肉と脂肪を増量しました。朝はフルーツとプロテイン。あとはサツマイモか、玄米のおにぎり。お昼は和食が基本で、白米は2杯食べて。夜はヘルシーな鍋やお刺し身をおかずに玄米…というように、かなりの量を食べていました。

『シコふんじゃった!』 (C)2022 Disney

◆劇中で展開される亮太と穂香の関係性はどのように捉えましたか?

葉山:クランクインの前に台本読みの時間を設けていただいて、そのときにお互い役としての距離感をつかむことができました。その後に片島章三監督と六花ちゃんとしっかり話し合ったこともあり、亮太と穂香の距離が縮まったり、離れたりする展開をつかむことができたと思います。

伊原:台本読みする前は私自身、正直あまり穂香の役柄をつかめていなかったように思えます。でも相手を前にして声に出して読むことで、役の上ではお互いいがみ合ってキツい言葉を言い合っていても、会話のテンポの良さもあって“今は仲が悪い2人だけど、いいコンビになっていくだろうな”と感じることができました。それもあって、その後は順調にいけたと思います。

◆そういう部分でもお互いの印象は変わりましたか?

葉山:僕は六花ちゃんと会うまでは“クールな人なのかな?”と思っていたんです。なので撮影期間の3か月間、「六花ちゃんを1日1回笑わせる」という謎のミッションを自分に課していました。でもものすごくチャーミングな方で笑ってくれるので、そのミッションは余裕すぎました(笑)。しかもとてもエネルギッシュで、練習や撮影がキツかったときはお互い支え合えるような存在になりました。

伊原:葉山さんとは稽古から丸々5か月間ご一緒していましたが、印象はずっと変わらなかったです。とても気さくで、みんなに愛される真ん中が似合う方。だからこそみんなを巻き込んでチームワーク感を出してくださいましたし、みんながアドリブをできるような空気感も作ってくださった。とてもすてきな方です。

◆竹中直人さんや田口浩正さん、六平直政さんら教立大学相撲部OB役の皆さんとの共演はどうでしたか?

葉山:映画版を見ていたこともあって、とても不思議な体験でした。現場では“うわ〜、映画のキャラじゃん!”と思いながらも、芝居で返さないといけないわけですし。皆さん30年前とあまり変わらずに、僕ら若手以上にエネルギッシュな雰囲気だったので。それに負けないよう僕らもかなりのエネルギーを放出していたと思います。とても勉強になりました。

伊原:皆さんすごかったですよね! 私が演じた穂香は竹中さんが演じられた青木先生を崇拝している設定で、(青木の得意技の)“内無双”まで見ることができて涙が出そうになりました! しかも皆さんは葉山さん以上に自由でどんどんアドリブを入れられてくるので、萎縮しないよう頑張りました。皆さんと食べたちゃんこ鍋もおいしかったです。

◆お二人が思う作品の見どころは?

伊原:手探りながらも、一番時間をかけて撮影した第1話の十番勝負のシーンです。そこから物語が展開していきますし、穂香は最初から強い設定なので、役に説得力を持たせるため、できるだけカッコ良く見えるように頑張りました。皆さんには「相撲のシーンもしっかりイケてるじゃん」と思っていただけるように、第2話、第3話と見続けてほしいという気持ちを込めて撮影しました。

葉山:異性同士で相撲をすることって、とても大変なことだと思うんです。汗臭いとか、六花ちゃんが不快な気持ちにならないように僕は細心の注意を払っていました。あとは、第6話から第8話にかけての展開も注目してほしいです。相撲より恋愛の話が中心になっていて、まるで韓国ドラマみたいになっていますから!

◆そんなライバル校との合同合宿における男女間の展開は、ドラマならではの醍醐味だと思います。

葉山:海に行ったり、バスケットボールをしたり、バーベキューしたり、純粋に楽しみました(笑)。第7話の六花ちゃんとの自転車二人乗りのシーンはかなりのプレッシャーの中、あえて1カット撮影に挑戦したんです。2回リハーサルをして、本番で成功したときはみんなで拍手して。スタッフさんとの絆がより強まった気がしました。亮太と穂香以外の相撲部のキャラクターがどんどん見えてくる回にもなっていますし、特に悠真(森篤嗣)には注目していただきたいです。

伊原:私は女子だけのシーンがあって、その間に亮太君たちが何をしているのか知らなかったんです。完成した作品を見たらそれぞれのシーンが楽しくて、その繋がりが面白かったです。みんなで花火もできたし、ホテルに泊まりこみだったので本当の合宿みたいでした。今思い返すと、ご褒美みたいな時間でした(笑)。

◆最後に、お二人がここぞという勝負のときに何かすることがあれば教えてください。

葉山:どの作品でもクランクイン前に、新しい下着や靴下を買いに行きます。身に付けるものなので気持ち的にも引き締まりますし、どこかクリーンになれる。そして、古いモノを捨てます。

伊原:私は基本的には何もしないのですが、オーディションのときなどは占いをして、ラッキーカラーのものを身に付けます。ちなみに、今年は黄色と白でした!

PROFILE

葉山奨之

●はやま・しょうの…1995年12月19日生まれ。大阪府出身。O型。最近の出演作にドラマ『鹿楓堂よついろ日和』『僕もアイツも新郎です。』『やんごとなき一族』など。

伊原六花

●いはら・りっか…1999年6月2日生まれ。大阪府出身。A型。最近の出演作にミュージカル「夜の女たち」、音楽劇「海王星」など。「伊原六花カレンダー2023」が発売中。

●photo/干川 修 text/くれい響 hair&make/越智めぐみ(葉山)、NADEA(伊原)
styling/本田博仁(Hirohito Honda スタイリングオフィス)(葉山)、工藤祐司(伊原)

作品情報

ディズニープラスオリジナルドラマシリーズ『シコふんじゃった!』
ディズニープラスで独占配信中

STAFF & CAST
原作・総監督:周防正行
監督:片島章三、後閑広、廣原暁、植木咲楽
脚本:鹿目けい子
出演:葉山奨之、伊原六花、佐藤緋美、高橋里央、森篤嗣、高橋佳子、佐藤めぐみ、手島実優、福松凜、樫尾篤紀、竹中直人、清水美砂、田口浩正、六平直政、柄本明
企画・制作プロダクション:アルタミラピクチャーズ

©2022 Disney

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2022年11月23日(水)午後11時59分

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