【#今旬コレクション】小宮璃央「監督とディスカッションする中で、お芝居に対する姿勢や考え方が変わりました」

特集・インタビュー
#今旬コレクション
2022年11月17日

【#今旬コレクション】小宮璃央

テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優&女優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第46回は現在放送中のドラマ『永遠の昨日』に出演している小宮璃央さんが登場です。

「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」小宮璃央

◆「泣けて泣けて仕方がない」と話題のBL傑作小説が実写化されたドラマシャワー『永遠の昨日』(MBSほか)が現在放送中です。冒頭からいきなり衝撃的な内容に、原作のファンのみならず多方面から注目を集めていますが、これまでのOAの中で小宮さんの印象に残っているシーンはありますか?

1、2話で僕が演じる浩一がトラックでひかれてしまうシーンですね。内容的にも印象的でしたし、この作品において欠かせない重要なシーンでもあったので、しっかりと演じさせていただきました。しかも、そのシーンの画がすごくきれいで。原作では雪が降っているんですが、ドラマでは雨になっていて。個人的に原作とはまた違った雨ならではのよさがあると思っています。

◆小宮さん自身、雨は好きですか?

気持ちはどんよりするかもしれませんが、嫌いではないです。傘を持つのが面倒だし、濡れるまでの過程は嫌いなんですけど、一回濡れてしまったら一周回って楽しくなります(笑)。子供の頃はずぶ濡れになってよく遊んでいました。

◆役者人生初の黒髪にされるなど見た目の変化もありますが、今作を通してご自身が一番変化したと思う部分はどこだと思いますか?

小林啓一監督と初めてご一緒させていただいたのですが、監督といろいろディスカッションする中で、お芝居に対する姿勢や考え方が変わったんじゃないかなと思います。これまで無意識のうちについていたお芝居の癖も抜けて、リアリティのあるお芝居ができたんじゃないかなと。

◆癖というのは? ある種、癖は個性でもあると思うのですが…。

約2年間特撮をやっていたので、声や一つひとつの動作、リアクションを大きくしたりと子供に理解してもらうためのお芝居が染みついていたんです。それがいつの間にか癖づいていて、今回も自然と出てしまっていたようで。自分でも気づかなかったのですが、監督に指摘していただき、根本から直すように本読みのときからずっと意識していたら少しずつ抜けていきました。

【#今旬コレクション】小宮璃央

◆浩一は陽気でクラスの人気者ですが、普段の小宮さんはどんな方ですか?

仲良くなる前はおとなしくて、自分からあまり話しかけたりしないのですが、少しでも心を開くと一気に距離が近づいて仲良くなるタイプですね。

◆打ち解けるまでには時間がかかると。

結構かかります。基本人見知りなので…。

◆お話を伺っていると、サービス精神旺盛で人見知りしないように見えるので意外でした。

スタッフさんとお話するときやこうしてインタビューを受けているときは大丈夫なんです。でも、共演者の方だと急に話せなくなってしまって…。

◆気を遣ってしまう?

相手がどういう人なのか分からないと、変に空気を読んでしまって“今話すのはやめようかな”と遠慮してしまうところはあると思います。だから、最初は井上想良君ともすごい距離があったんです(笑)。想良君が「敬語じゃなくていいよ」と言ってくれていたのに、全然敬語が抜けなくて。でも、1か月間毎日ずっと一緒にいると、自然とそういうのもなくなってきて。2人の距離感が演技にも反映されて、浩一と満の信頼関係も構築できたのかなと思います。

【#今旬コレクション】小宮璃央

◆休みの日は何をして過ごすことが多いですか? 

ゲームをすることが大好きなので、ゲームをしているかアニメを見ていることが多いです。

◆ちなみに推しのゲームとアニメは?

ゲームは「ポケモンGO」、アニメは『五等分の花嫁』です。中でも長女の中野一花ちゃん推しで(笑)。アネゴ肌といいますか、5つ子の世話を焼く姿がかわいいな、美しいなと思います。

◆ゲームをしたりアニメを見たりということはインドア派?

はい。今作でも浩一はバスケ部に入っていて体を動かすシーンがあるので、よく「サッカーやってそうだね」「スポーツやってそう」などと言われるんですが、完全なるインドアです。でも、ポケモンのためなら外出します(笑)。

◆動画内の「スマホの待ち受けは?」という質問では「目覚めろ」という文字にしているとおっしゃっていましたが、その意味は…?

僕が『魔進戦隊キラメイジャー』で主人公のキラメイレッドを演じていたときに、キラメイブルーの水石亜飛夢君から「常に自分を見つめ直すことが大事。今はまだ若いけど、今後いろんなことがあると思うから、何事も早ければ早いほうがいい」というようなことを言われて。確かにそうだなと思ったんです。人に見られる立場の仕事だからこそ、プライベートでもしっかり意識づけるために一番自分が目にする携帯の待ち受けにしました。

◆「目覚めろ」とは、小宮さんにとっての教訓みたいなもの?

はい。自分を鼓舞させる言葉ですね。この待ち受けにして2年ぐらいたつんですが、縦に大きく「目覚めろ」と書いてあるので、携帯をいじっていると共演者の方やスタッフさんから「何、その待ち受け!」って毎回言われるんですよ。そりゃそうですよね~って僕も思います(笑)。

◆朝が弱いから「起きろ」という意味での「目覚めろ」なのかと思っていました。

それもあります(笑)。でも、いろんな現場を経験していくことによって、そこに関してはだいぶ鍛えられましたね。なので、「目覚めろ」というのはいろんな意味が込められているんです。

【#今旬コレクション】小宮璃央

◆なるほど。では、タイトルの永遠にちなんで。永遠は信じる? 信じない?

信じません。

◆ハッキリ言い切りましたね。その理由は?

この世の中に僕は“絶対”と“永遠”はないと思っているからです。「永遠に愛すよ」とか、「俺は絶対に君のことを嫌いにならない」とかって言いがちじゃないですか。でも、それは(声を大にして)絶対にありえないから(笑)。

◆現実的でもあるんですね。小宮さんの年齢からしてもっと夢を見てもいいのかなと思うのですが。

物事には限度があると思うので。そこは目を伏せずに、しっかり現実を見つめていきたいなと思っています。

◆最後にこれから出演してみたい作品や演じたい役柄を含め、今後の展望を教えてください。

今作でもそうですが、これまで学生役を演じることが多かったので、いつか生徒を教える側の先生役をやってみたいですね。まだまだ未来の話ではあるんですが、25歳くらいになったらぜひ挑戦してみたいなと。あと、今まで演じてきたキャラクターとは真逆のダークな表現ができる役もやってみたくて。一つにとらわれず、たくさん挑戦して俳優としてどんどん進化していけたらいいなと思います。

PROFILE

●こみや・りお…2002年11月19日生まれ。福岡県出身。O型。主な出演作はドラマ『魔進戦隊キラメイジャー』『顔だけ先生』『高良くんと天城くん』など。

番組情報

『永遠の昨日』
MBSドラマシャワーほか 毎週(木)深1・20~1・50ほか
TVer、MBS動画イズム、GYAO!で見逃し配信あり

●photo/中村 功 text/星野彩乃