

いよいよ9月13日(土)に開幕する『東京2025世界陸上』(TBS系列にて生中継)。東京での開催は1991年以来、実に34年ぶりとなる。舞台となるのは、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなった国立競技場。世界のトップアスリート約2000人が集結し、9日間にわたり熱い戦いが繰り広げられる。
そんな『東京2025世界陸上』を盛り上げるべく、大会スペシャルアンバサダーとして『世界陸上』に帰って来た織田裕二さんと、TBS世界陸上アンバサダーとして初のスポーツ中継に挑戦する今田美桜さん。開幕を前にした意気込みや見どころ、そして現地観戦する人へのアドバイスも教えてくれました。
◆34年ぶりとなる東京での『世界陸上』開幕まで1週間を切りました。
織田:首都高の出入り口で世界陸上マラソンによる交通規制のお知らせを見かけて、いよいよだと思いました。街中で『世界陸上』って文字を見かけると、うれしくなります(笑)。
今田:テレビでも『世界陸上』の話題を見かけることが増えて、私もドキドキしてきました。もちろん緊張しますけど、選手の皆さんのお話を見聞きして、楽しみも膨らんでいます。
◆今回の熱戦をどのように伝えていきたいと考えていますか?
織田:アンバサダーという立ち位置で臨むのは初めてのことなので、やってみないと分からないところもあるんです。自分が何をさせられるのか、ちょっと怖いですね(笑)。『世界陸上』の中継って、体力的に大変なんです。1日10時間ぐらい生放送があるし、打ち合わせを含めると本当に1日中で、それが9日間続きますから。僕らも選手と一緒に戦うぐらいのつもりで臨もうと思ってます。
今田:私は本当に初めてなので分からないことも多いんですけど、頼もしい織田さんが隣にいてくださるので。織田さんにアドバイスをいただきながら、テレビを超えて会場の熱気を届けたいと思います。
織田:今田さんは陸上の経験があるので、心強いです。やってた人の言葉は違いますし、思ったことをそのまま出してくれたら。僕なんて、めちゃくちゃでしょ?(笑) 割とのんびりしちゃう方だから、心配なんですよ。バラエティ番組に出るときも、テンポの速さに付いて行けないですし。
今田:絶対、大丈夫です!
織田:また生放送だから、時間が読めないところがあるんです。1分話す予定だったのが10秒でまとめてくださいってなったり、逆に伸ばしてくださいってこともあるので。もし台風で競技が中止にでもなったら、ずっと話してなきゃいけないし。
今田:それを聞いて、緊張してきました(笑)。でも今、織田さんに言っていただいたように、思ったことを大事に。全力で楽しみたいと思います。


◆今回、東京での開催を機に世界陸上を見てみようと考えている人に、オススメの競技はありますか?
織田:やっぱり、100mは特別だと思います。陸上競技の花ですし、何年も準備をしたのにたった10秒で完結してしまうあの世界はすごい。メダルが決まる決勝に目が行きがちだけど、意外と準決勝が面白いんです。ちょっとしたミスでも取り返しが付かないし、実力が拮抗していると意外な選手が脱落したりする。
ハードルもそうですね。100m以上にミスが許されないし、ミスしやすい競技でもあるし。またハードルは予選から面白いんです。100mだと予選の最後は流したりできるけど、ハードルはそうでもなくて。予選を見れば調子の良し悪しが見えるし、何となく決勝の顔触れが予想できたりするんです。
今田:私は棒高跳ですね。6m以上の高さまで飛ぶってどんな感じなんだろうって。私もポールを持ったことはあるんですけど…。
織田:やったことあるの?
今田:いえ、ポールを持っただけです(笑)。
織田:走って、(ボックスに)差し込んだことは?
今田:ないです。あれ、絶対難しいですよね。
織田:走りながらあんなちっちゃい穴に差し込むだけで、相当難しいと思う。
今田:そこからさらに上に飛ぶんだから、ビックリです。テレビで見てもすごいのに、実際に見たらどんな感じなんだろうって、楽しみにしています。
◆陸上競技になじみがない方も多いと思います。どういう観点から見たらいいのか、アドバイスなどはありますか?
織田:追いかける選手を決めておくといいと思います。今は情報を手に入れやすいし、あらかじめ好きな選手、推しの選手を見つけておいて。そうすると、ライバル関係の選手も目に入るようになるし、他にも気になる選手が出て来るんです。
オーストラリアのガウト・ガウト選手とかね。まだ17歳なんですけど、すごく速いんです。さすがに今回、決勝に残るのは難しいかもしれないけど、いずれ短距離でメダルを争う選手になるだろうし、どういう走りをするのか僕は楽しみにしていて。そういう、今後の楽しみも生まれると思います。
今田:私は、女子800mの久保凛選手が気になってます。まだ高校生なのに世界と戦うんだと衝撃を受けて。すごい楽しみにしてます。あとは男子400mハードルのカールステン・ワーホルム選手(ノルウェー)ですね。オラフコーチとの関係性もすごくステキで、実際にコーチを見られるかもしれないと思うと楽しみです(笑)。
織田:そういう見方もいいですよね。女子やり投の北口榛花選手がコーチとどんな表情で会話をしているか、とか。北口選手は結構、感情を表に出す方ですし(笑)。
あと、国ごとの作戦も面白いところなんです。東京はヨーロッパより気温や湿度が高いので、層の厚いアメリカは100mと200mで別の選手に出場させる可能性がある。ノア・ライルズ選手は性格的に両方出たがるでしょうけど(笑)。逆にアメリカほど選手層が厚くないカナダは、ベテランのアンドレ・ドグラス選手にすいません、両方お願いしますみたいなことになるんだろうな、とか。そういう各国の駆け引きも面白いんです。


◆地元開催ということで、日本人選手のメダルへの期待も膨らみます。
織田:メダルという観点だと、競歩と北口選手になりますね。あとは男子3000m障害の三浦龍司選手と男子110mハードルの村竹ラシッド選手、男子4×100mリレーという感じになるかな? ラシッド選手はかなり面白い存在だと思います。もちろん、サニブラウン アブデル ハキーム選手の男子100m金メダルへの挑戦もね。まだメダルどころか、準決勝をタイム順ではなく着順で通過できるか、9秒8台を出せるかという感じではあるんだけど、彼の戦いはちゃんと見届けたいと思っていますし。
ただ個人的には、日本人選手がメダルを取れるかどうかばかり考えすぎない方がいいと思うんです。世界ナンバーワンは誰なんだ、そこに日本人がいたらすごいねぐらいの感じで、『世界陸上』そのものを楽しんでいただきたいです。
今田:日本では18年ぶり、東京となると34年ぶりの『世界陸上』ということで、日本中が盛り上がると思います。選手の皆さんも自国開催だからこそという思いで臨まれているでしょうし、自国開催だからこその偉業が生まれる可能性もあるのかなと。そういう瞬間も楽しみにしたいと思っています。
◆現地観戦する人も多いと思いますが、オススメのアイテムやスポットはありますか?
今田:便利なもの…、双眼鏡とかですかね?
織田:いいと思います。選手の表情とかアップで見られたりするので。
今田:私も持って行こうと思います(笑)。新しい国立競技場、本当に広いですよね。こんなに広いんだと思って、すごくビックリしました。
織田:仕事じゃなかったら、歩き回ってみたいですよね。今大会ならではの品が並んだグッズ売り場に行ってみるのも楽しいし、コラボフードを販売するお店もあると聞いているので。いろんなお店を巡ってみるのもオススメだと思います。


PROFILE
織田裕二
●おだ・ゆうじ…1967年12月13日生まれ。神奈川県出身。A型。
今田美桜
●いまだ・みお…1997年3月5日生まれ。福岡県出身。A型。
番組情報
『東京2025世界陸上』
TBS系にて生中継
2025年9月13日(土)~21日(日)
©TBSテレビ/鈴木大喜