「すこし景色が変わっただけ」トンツカタン森本のネクストブレイク紀行【第83回】

特集・インタビュー
トンツカタン森本のネクストブレイク紀行
2時間前

トンツカタン森本のネクストブレイク紀行

トンツカタン森本さんがTV LIFEで連載中のコラム「トンツカタン森本のネクストブレイク紀行」。「今年売れる」と言われ続ける中での出来事や本音が綴られた“飛躍を夢見る芸人の備忘録”をwebでも公開します。今回は、『プレバト!!』の俳句コーナーに出演した話。(TVLIFE 2026年7月8日発売号より転載)


「すこし景色が変わっただけ」

いろいろと図に乗っていたかもしれない。

ありがたいことにテレビやラジオのレギュラーを持たせていただき、それなりに忙しい日々を送っている。もしかしたら、ブレイクに片足を突っ込んでいるのかもしれない。そうなってくるとこの連載のタイトルも変えなくてはならないから考えないとなあ。ネクストを外して『ブレイク紀行』にしたらさすがにいやらしいか。

そんな近い未来に思いを馳せていたところ、『プレバト‼』の俳句コーナーへの出演が決まった。俳句のイメージどころか完全なる未経験である僕が出させてもらえるなんて、片足どころかもう片方の足もつま先がブレイクに触れるくらいの事態ではないだろうか。

その回のテーマは『6月の山手線』。今でも多用している路線だが、特に思い出すのは毎日のようにライブのために新宿の劇場に足を運んだ日々。「今年売れる!」を真に受けていたネクストブレイク前期から、地に足が埋まるくらい現実が見えてきてしまっていた後期まで、いろんな感情を携えて必死で舞台に立っていた。開けると雪崩のように溢れてくる記憶の引き出しから、僕が詠んだ句は

入梅の 雨音超えし 地下ライブ

あの頃出ていたお笑いライブの盛り上がりを、梅雨の降りしきる雨の音と関連付けた。この一句を引っさげて、ネクストブレイク卒業を心に決めた。

収録は周りのみなさんのおかげでなんとか乗り切ることもでき、夏井先生からは「ぜひ俳句を続けてください」と言っていただけて個人的には非常に充実したものだった。

そして迎えた放送日。どのような形で編集されているのか観てみると、僕のパートで

「ネクストブレイクと注目される芸人!」

と、ナレーションで声高に紹介されていた。当の本人はこの日を境にネクストを卒業したみたいな顔で出演していて、目も当てられなかった。

今思うとスタジオでもアナウンサーの方が「SNSで書く文章がバズりまくりの高学歴芸人さんです!」と、なんとか僕が俳句に挑戦する理由を作り出そうと盛りに盛ったプロフィールを読み上げていたり、徳光和夫さんに「トンカツさん」とイジっていただき、終わりでそのお礼を伝えたら「名前を間違えてしまい申し訳ない」とガチ間違いだったと発覚したりするなど、たしかにネクストブレイクであることを念押しするような出来事が山ほど起こっていた。この番組のおかげでちゃんと初心に返ることができた。

なんていう文章を、連休中に寝転がりながらしたためている。

うん、間違いない。

ネクストブレイク芸人、続行。


トンツカタン森本
●とんつかたんもりもと…1990年1月9日生まれ、東京都出身。プロダクション人力舎のお笑い養成所・スクールJCA21期を経て、現在はテレビやラジオ、WEB番組で活躍中。趣味でもあるツッコミに特化したYouTubeチャンネル「タイマン森本」、ABCラジオPodcast「MC休止中」も好評。Netflix公式ビデオPodcast「ポッドフリックス -秘密の発信局-」では日替わりMCをつとめる。

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2026夏ドラマ最新情報まとめグラビア関連記事一覧