テレ朝『木曜ミステリー』23年の歴史に幕『科捜研の女』『警視庁・捜査一課長』など名作生む ラストは上川隆也『遺留捜査』

ドラマ
2022年06月07日
『遺留捜査』©テレビ朝日

上川隆也主演ドラマ『遺留捜査』(テレビ朝日系 毎週木曜 午後8時~8時54分)が7月にスタート。さらに、同作を最後にテレビ朝日の木曜夜8時のドラマ枠『木曜ミステリー』が23年の歴史に幕を下ろすことが発表された。

1999年1月のスタート以来、時代を反映しながら、個性あふれるミステリー作品『京都迷宮案内』(主演・橋爪功)、『科捜研の女』(主演・沢口靖子)、『おみやさん』(主演・渡瀬恒彦)、『京都地検の女』(主演・名取裕子)、『その男、副署長』(主演・船越英一郎)、『警視庁・捜査一課長』(主演・内藤剛志)、『遺留捜査』(主演・上川隆也)などを多数輩出してきた木曜夜8時のドラマ枠『木曜ミステリー』が、2022年7月クールでその歴史に幕を下ろす。

全24タイトル、トータルで800話を超える『木曜ミステリー』の集大成として放送するのは、上川隆也主演の人気シリーズ『遺留捜査』。事件現場に残された“遺留品”が持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁し、事件そのものを解決するだけでなく、遺族の心情をも救う優しさと超マイペースで空気を読まない刑事・糸村聡(上川隆也)の活躍を描く同シリーズは、2011年に第1シーズンがスタート。2017年放送の第4シーズンからは舞台を京都に移すとともに『木曜ミステリー』枠でさらなる反響を獲得、シリーズ誕生10周年のメモリアルイヤーとなった昨年は、初めて冬クールに第6シーズンを放送した。

最新作となる第7シーズンのキャッチコピーは「これが最後のメッセージ」。おなじみの京都府警“特別捜査対策室”、通称“特対”を舞台に、神崎莉緒(栗山千明)、佐倉路花(戸田恵子)、雨宮宏(永井大)、沖田悟(戸塚純貴)ら、個性豊かな特対メンバーが集結する。もちろん第1シーズンからのレギュラーメンバーである科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)との絶妙なやりとりも健在だ。

上川隆也 コメント

◆シリーズ11年目、第7シーズンを迎えた心境は?

第7シーズンでこれまでにない大きな展開を迎えるかというとそうではなくて、むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています。でも一方では、これまで培ってきた“土台”がアップデートしていることを座組一同で実感しているところです。
例えば新しく車を手に入れたとき、乗り始めの段階では車と運転者の親和度はさほど深くありませんが、乗り続けていく事で運転者の練度は上がっていき、同乗者にとっても快適な時間になる…。『遺留捜査』という“乗りもの”は変わらずとも、キャスト、スタッフが一作ごとに作品の理解を深める事で、視聴者の皆さまに一層楽しんでいただける作品が届けられるなら何よりだと思います。僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じていて、そういう意味では第7シーズンもまた、ひと味変わったと感じられるところがあるかもしれません。

◆木曜ミステリーの集大成を担う作品でもありますが、どのような思いで撮影に臨まれていますか?

そうした大きな誉れを担うには、『遺留捜査』という作品は“埒外”にいるのではという思いもあります。事件に関わる人々の心情にまで踏み込んで描く『遺留捜査』は、刑事ドラマとしてもミステリー作品としてもある意味、スタンダードを逸脱したスタイルでお届けしてきましたから…。でも、歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという思いは強く、そのために今できることはできる限り、注ぎ込みたいと考えて全力で努めています。

◆糸村という役柄はご自身にとってどのような存在ですか?

独自のアイデンティティーを持っているといいますか、彼が携えているどこか不思議な雰囲気やつかみどころのない行動を含めて、他に類を見ないキャラクターだと思っています。僕のキャリアの中で最も長く演じさせていただいている役でもあり、愛着も含めて他にはない距離を感じる人物です。

◆ご自身にとって『遺留捜査』という作品はどのような存在ですか?

皆さんもご自身のワードローブの中に、「いつも着ていたい」と思うような着心地のよい一着があると思います。また、身に着けるモノが立ち振る舞いに影響を与える事も共感していただけるのではないでしょうか。僕にとって、袖を通したとき心地よさ、落ち着きを感じさせてくれるのが、『遺留捜査』。心地よく身に着けた装いが、役としての思考・行動も導いてくれる…そんなふうにすら思えるのがこの作品です。

◆視聴者へのメッセージをお願いします。

おかげさまで第7シーズンを迎え、かつ木曜ミステリー枠最後の作品という栄を賜ることができました。しかしその重みはいったん忘れて、今は撮影に臨んでいます。これまでどおり糸村と特対の面々が事件にどう向かっていくのか見守っていただければ。そして、変わらぬ『遺留捜査』を変わらずにお楽しみいただければ幸いです。

三輪祐見子ゼネラルプロデューサー(テレビ朝日)コメント

2011年にスタートした『遺留捜査』シリーズは、殺人事件を扱う刑事ドラマでありながらも、優しく遺族に寄り添う主人公、糸村のキャラクターを皆様に愛していただき、東京から京都に舞台を移し、今年で第7シーズンを迎えました。そして、1999年に開始し、数々の名作ミステリードラマを生み出した木曜8時の木曜ミステリー枠が、この7月クールをもって、23年半の歴史に幕を閉じることになりました。そのフィナーレを『遺留捜査』が飾ることになります。
この枠の集大成として、最後を飾る『遺留捜査』の最新シーズンも、遺留品にこだわる風変わりな刑事は健在です。京都の風光明媚な景色とともに、糸村刑事の優しさあふれるキャラクターをお楽しみいただきたいと思っております。また、20年を超える長きに渡り、木曜ミステリーとともに、夜8時を、一緒に過ごしてくださった視聴者の皆様に、心からの感謝の気持ちを込めてお届けします。どうぞご期待ください!

番組情報

木曜ミステリー『遺留捜査』
テレビ朝日系
2022年7月スタート
毎週木曜 午後8時~8時54分

<出演>
上川隆也、栗山千明、永井大、戸塚純貴、宮﨑香蓮・甲本雅裕、戸田恵子 ほか

<スタッフ>
脚本:大石哲也 ほか
音楽:?川清之
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日)
プロデューサー:藤崎絵三(テレビ朝日)、残間理央(テレビ朝日)、丸山真哉(東映)、谷中寿成(東映)
演出:長谷川康、兼﨑涼介ほか
制作:テレビ朝日/東映

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