森尾由美が考える50代夫婦に大切なこと「言葉にすることが大事」『三千円の使いかた』

ドラマ
2023年01月19日
『三千円の使いかた』
『三千円の使いかた』御厨智子(森尾由美)©東海テレビ

葵わかな主演のドラマ『三千円の使いかた』(東海テレビ/フジテレビ系 毎週土曜 午後11時40分~深夜0時35分)に出演している森尾由美のインタビューコメントが到着した。

本作は、姉妹、母、祖母という御厨家の三世代の女性たちが、それぞれ直面する人生の悩みに正面から向き合い、コツコツ節約をして貯金し、その夢をかなえるために奮闘する物語。

原作は「読めばお金がたまる!」と話題になり、去年の発売開始以降各所で話題を呼び、累計76万3千部を突破 (2022年12月2日現在)している原田ひ香の人気小説。節約や貯蓄にまつわるちょっと得するエピソードだけでなく、女性三世代の悩みがリアルに描かれ、「共感できる!」と女性の支持を集めている。

1月21日(土)放送の第3話では、御厨美帆(葵わかな)の母・智子が健康診断の結果、子宮体がんのステージ1だと分かる。家族をまとめる立場である母親の病気が判明したことで、御厨家に動揺が走る、というストーリーだ。そんな智子を演じる、「娘が2人という設定も、ウチとまったく一緒!」という森尾由美が、役柄や作品について語った。

◆智子は「自分にそっくり」とのことですが。

そうですね。私も娘が2人いるという家族構成で、長女は結婚して昨年孫が生まれましたし、次女は24歳で就職後にいったん家を出たのですが最近戻ってきました。だから「我が家の話?」と思うくらい状況は似ています。
ドラマを見た長女からは、「本人のままでドラマに出ていたね」と言われました。ただ自分とオーバーラップするところもあるけれど、撮影が進むにつれて“森尾由美と近いようで違う”御厨智子というキャラクター作りが、逆に難しいなと感じるようになったんです。

◆ご自身と異なる部分は?

私も智子と同年代ですが、彼女のように夫に敬語を使うことはないかなぁ…。そんな細かな部分についても、監督と相談しながら演技を組み立てている最中です。夫の和彦(利重剛)さんは亭主関白ではないけれど無口なタイプなので、これまで智子はどんなふうにコミュニケーションを取ってきたんだろうと思ったり。また私は智子より感情のスイッチの入るタイミングが少し早いので、智子ならどのあたりまで怒りを抑えるのだろうとか。少し「古風」な女性という印象もあったので、監督に「智子さんと和彦さんは、お見合い結婚ですか?」なんて質問もぶつけてみました。ちなみに答えは、「恋愛結婚(という体)」だそうです(笑)。

◆撮影現場はどんな雰囲気ですか?

出演者に女性が多いので、文字通り和気あいあい! 撮影の合間に話題になるのは、ほぼ「食べ物」の話ですね(笑)。朝が早いのでみんなでおにぎりを持ってきて現場で食べているのですが、いつの間にか女性スタッフもその輪に加わるようになりました。ホームドラマということもあって食事のシーンも多く、現場にはいわゆる「消えもの」(使うとなくなってしまう撮影用小道具)がたくさん出てきます。そのどれもがおいしくて…。毎回フードコーディネーターの方からレシピを聞き出したりして、即席の料理教室のような状況になっています。

『三千円の使いかた』
『三千円の使いかた』御厨智子(森尾由美)、井戸佐帆(泉谷星奈)、井戸真帆(山崎紘菜)、御厨美帆(葵わかな)、御厨和彦(利重剛)©東海テレビ

◆共演している皆さんの印象は?

わかなちゃんとは何度かお仕事でご一緒させていただいていますが、親子役は初めて。昔からとてもしっかりとされていて、こちらが勉強になります。忙しいはずなのに台本をしっかりと読み込んでいるし、理解力も早いんですね。監督からのリクエストに対しても自分でかみ砕いて、インプットしたらすぐにアウトプットができるのはすごいなぁと、ただただ感心しております。また中尾(ミエ)さんはバラエティなどで何度かお目にかかっていましたが、現場でもみんなをまとめてくださって頼もしいですね。何より、とてもタフということに驚かされます。

◆今回はホームドラマですが、ご自身が考える「家族にとって大切なこと」は?

御厨家は今まで話し合いをしてこなかったこともあり、少しゆがみが出てきたんだと思うんですね。2話まで見ていても和彦さんってほとんど言葉を発しないし、智子も思っていることを和彦さんに伝えていないじゃないですか。「言わなくても分かる」とか「こちらの気持ちを察してほしい」ではなく、やっぱり言葉にすることが大事。といってもそんな深刻になることではなく、朝昼晩の食事の中で一回くらいは家族で食卓を囲むとか、そんなことから始めればいいと思いますね。

◆森尾さんご自身は、お金とどのように付き合っていますか?

先日、東海テレビの『スイッチ!』(地元情報番組)で手相を見てもらったんです。そうしたら「お金持ちになるけれど、お金はたまらない」と言われました。それ以来、有意義に使えるのであればお金は残らなくてもいいと思うようにしています。それと、ちょうど撮影が始まる頃に主人から勧められ始めたのが、「レコーディング・ダイエット」ならぬ「レコーディング・レシート」。レシートを保管して見返すことで、何にどれくらい出費したのかをざっくりと把握するんです。それ以来、自然と「来月は食費を少し抑えよう」などと考えられるようになりました。

◆第3話の見どころ、そして視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします!

第3話のあたりから、それまで抑えていた智子の感情というか、「地」が出てくるんですね。抑えていた感情を吐き出しながら新しい一歩を踏み出そうとする智子が第3話では描かれています。そんなところにぜひ注目していただきたいですね。そして御厨家は、本当にどこにでもある「普通の家族」です。そこで描かれる日常には、「あ! これってウチと一緒だ」と思えるような、「家族のあるある」がたくさん含まれていると思います。ドラマをご覧いただきながら、皆さんのお宅にもある「あるある」を見つけてほしいです。

『三千円の使いかた』
『三千円の使いかた』御厨美帆(葵わかな)、御厨智子(森尾由美)©東海テレビ

第3話(1月21日(土)放送)ストーリー

「55歳の智子(森尾由美)は健康診断の結果、子宮体がんのステージ1だと分かる。娘の美帆(葵わかな)・真帆(山崎紘菜)はもちろん、義母の琴子(中尾ミエ)も心配して励ましてくれるが、反応の薄い夫・和彦(利重剛)からは「大丈夫か」の一言もなく、智子は不満を募らせる。

そんな中、親友の千さと(とよた真帆)から熟年離婚を考えていると聞かされ動揺する智子。航空会社勤務の夫と結婚し、裕福な暮らしをしていたはずの千さとでも、離婚後の生活は苦しくなるらしい。「もし自分だったら」と不安になる智子だったが…。

番組情報

『三千円の使いかた』(全8話予定)
東海テレビ/フジテレビ系
2023年1月7日(土)~2月25日(土)
毎週土曜 午後11時40分~深夜0時35分(予定)

公式HP:https://www.tokai-tv.com/3000yennotsukaikata/

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