阿部サダヲ、仲里依紗と3年ぶり共演で「恋もしたいなと(笑)」80年代ファッションで『不適切にもほどがある!』制作発表に登場

ドラマ
2024年01月19日
『不適切にもほどがある!』制作発表

1月26日(金)スタートの金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分/初回15分拡大)の制作発表会見が行われ、主演の阿部サダヲ、仲里依紗、磯村勇斗、河合優実、坂元愛登、吉田羊と、脚本の宮藤官九郎が登壇した。

本作は、阿部演じる昭和のおじさん・小川市郎が、ひょんなことから1986年から2024年の現代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言をさく裂。コンプラで縛られた令和の人々に考えるきっかけを与えていく意識低い系タイムスリップコメディ。

脚本は宮藤官九郎が務め、妻を亡くした市郎とその一人娘、そしてタイムスリップしたことで出会う人々との絆を描く、ヒューマンコメディとしての要素も持つ完全オリジナルストーリーだ。


小指の爪を伸ばしていたという阿部サダヲ

作中で登場するバスに乗ってサカス広場に登場したキャスト陣。1980年代を意識して、阿部はダブルのスーツ、仲は肩パッドを2つ入れたヒョウ柄のスーツに、赤いピンヒール、磯村はアイドルを意識した白のスーツ、河合は上下デニム、坂元は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマーティを意識したファッション、吉田はチェッカーズの大ファンだったことから、赤のタータンチェックが印象的なファッション、宮藤はチェックのシャツにケミカルウォッシュのジーンズといういでたちで会見に臨んだ。

事前に第1話を見たという阿部が「楽しいドラマが出来上がったんじゃないかな」と語ると、仲は「この時代にこういうドラマあってほしかったというものが完成して、皆さんにサプライズもありますし、金曜日放送なので、『来週からお仕事頑張ろう』と思えるようなドラマになってるなと思います」とアピール。

磯村も「僕は平成生まれなんですけれども、昭和ってこういう時代だったのかなと勉強にもなるし、今は令和ですけど、昭和の良さも感じながら、令和の良さもミックスされているような、切れもあるドラマになってますので、楽しんでいただきたいなと思います」と明かし、吉田は「『本当に、このこと言っても大丈夫?』みたいなこともたくさんあったんですけれども、おそらく2話以降はそれがクセになるというか、むしろそれを楽しみにご覧いただくことになるのではないかと期待をしております」と、作中に出てくる“不適切”なコンプライアンス度外視の発言に期待を寄せた。

脚本を手掛けた宮藤は「50代を過ぎて、我々の世代が見て笑えるコメディというのを自分で作りたいなというのが最初の発想なので、我々の世代には届くと思うんですけど、若い人たちに楽しんでもらえるかどうか、それはちょっと不安だったんですけど、大丈夫そうな感じなんで、引き続きよろしくお願いします」と構想について触れた。

宮藤の脚本で民放ドラマの単独主演を務めるのは初となる阿部は「宮藤さんと磯山(晶)プロデューサーと金子(文紀)監督というドラマは出てはいたんですけど、実は17年ぶりぐらいで。それで主演をやらせていただくことはすごくうれしかったし、本を読んだら、やっぱりすごいなと思いました」と喜びを口にした。

さらに、市郎の役作りについて問われると「もうやめちゃったんですけど、最初、(手の)小指の爪だけ伸ばしてた」と明かし、作中に登場するもので懐かしさを感じたものについては、“うさぎの耳を押す爪切り”を挙げた。

シングルマザーの渚を演じる仲は「私もみんなで協力して子育てをするものだと思っていますし、お母さんだからちょっと休まなきゃいけないことに私も疑問に思ってたので、今回こういう役を演じられてスカッとしました」と明かした。

阿部サダヲの演技が楽しみだと言う仲里依紗

阿部とは『恋する母たち』以来の共演となる仲は「相変わらず、すごく現場が楽しくて、阿部さんのお芝居を至近距離で見れるっていうことが私はすごくうれしいです。本番ではいつも違うことをされるのでそれが楽しみです」と明かし、阿部は「恋もしたいなと思っています(笑)」と市郎と渚が恋仲になることを熱望した。

アイドルに憧れるムッチ先輩を演じる磯村は、当時の歌番組などを見てビジュアルや歌っている姿を研究したという。さらに、作中では磯村と阿部が歌を歌うシーンも登場。阿部が「苦情が来るぐらい歌の練習をものすごくしたらしい」と磯村の練習事情を暴露すると「ちょっと練習をし過ぎまして…」とタジタジな表情を見せ「それぐらい気合の入ったシーンでもあるし、普通のドラマでは珍しい、楽しめるシーンになっています。阿部さんとのデュエットさせていただいて、すごくうれしかったです」と語った。

磯村勇斗

この歌唱シーンについて、吉田は「それぞれ音源を頂いて、練習するほどの歌であるということと、歌詞はちょっととぼけたものもありますけど、旋律がすごくすてきなので、見た方は、口ずさんでしまうような曲になるのではないかと思います」と話し、仲も「昨日もお風呂で歌いました」と明かした。

阿部演じる市郎の娘・純子を演じる河合は「最初、80年代のドラマだったりを見て、今の人とのしゃべり方の違いみたいなことを見たりもしてましたけど、80年代の脚本に出てくる固有名詞を全部ググりました。大人の方が見たら懐かしいものだと思うんですけど…」と昭和の女子高校生を演じる上での取り組みを説明。

吉田演じるサカエの息子・キヨシ役で、実際に中学3年生だという坂元は「毎日すごく緊張しますし、自分がここにいていいのかって思っちゃうんですけど、でも皆さんがすごく優しくて、自分が演じやすいように道を作ってくれてる感じがして、本当にいつも助けられてばっかりです」と。昭和の中学生については「今よりも娯楽とかが少ない分、みんなで同じ話題で盛り上がれるところとかはすごくいいなと思いました」と語った。

吉田羊

社会学者のサカエを演じる吉田は「すごく頭の回転が早い人なので、基本的にまくし立てるせりふが多い。なので、ものすごく毎回緊張感の高い中でせりふを言わせていただいております。まくしたてるせりふって、完璧にせりふを入れて現場に入っても、本番でパンっと飛ぶことがあって、今回は、結構NGを出しています」と明かした。

宮藤は「僕と阿部君が同い年で、しかも監督の金子さんも同い年なんですよ。だから打ち合わせしていても、お互いマウントの取り合いみたいになって、『それは違います。85年です』とか、『86年にはありません』とやっていて面白いです」と時代考証について触れた。

さらに、本作をいつごろから構想していたのか尋ねられると、「1年ぐらい前かな」と明かしつつ、「いろんなことがダメと言われるようになったじゃないですか。今回、ドラマ全部サブタイトルが『何々しちゃダメですか?』なんですけど、そのダメという言葉で終わりにして、なんでダメなのかを考えなくなってきてるなっていうのを実感して。それで1話は『頑張れって言っちゃダメですか?』なんですけど、なんで頑張れって言っちゃダメなんだっけということを、 昭和の目線で、頑張れとしか言われてこなかった我々が、なんでダメなのと問いかけをすることで、『これなんでダメなんだっけ』というのを考えるドラマにしたいなっていうのがあります」と明かした。

最後に阿部が「回を重ねるごとに分かっていくんですけど、愛が詰まっているドラマになっています。楽しみに待っていただけたらと思います」とアピールし、イベントを締めくくった。

『不適切にもほどがある!』制作発表

番組情報

金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』
TBS系
2024年1月26日(金)スタート
毎週金曜 午後10時~10時54分
初回15分拡大 午後10時~11時9分

<スタッフ>
脚本:宮藤官九郎
プロデュース:磯山晶、勝野逸未
演出:金子文紀 ほか
主題歌:Creepy Nuts「二度寝」(Sony Music Labels)
編成:松本友香
製作:TBSスパークル、TBS

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/futekisetsunimohodogaaru/
公式X(旧Twitter):@futeki_tbs
公式Instagram:futeki_tbs

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