三谷幸喜が25年ぶり民放GP帯連ドラ脚本 菅田将暉主演で半自伝的青春群像劇描く 共演に二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波

ドラマ
2025年09月02日
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』

脚本・三谷幸喜×主演・菅田将暉×共演・二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波で送る10月期水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系 毎週水曜 午後10時~10時54分 ※初回30分拡大)が、10月1日(水)からスタートすることが決定した。

本作は、1984年の渋谷のとある劇場を舞台に、若者たちの夢、くすぶり、恋を描く青春群像劇。三谷幸喜が『合い言葉は勇気』(2000年・フジテレビ系)以来25年ぶりに民放ゴールデン・プライム帯連続ドラマ脚本を手掛ける、半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリーとなる。

三谷といえば喜劇の名手。悲喜こもごもの人間模様を描き、人間のおかしみ、悲しみ、ずるさ、いとおしさなど、“人間くささ”が作品全体ににじみ出るシナリオで多くのファンを魅了している。大学在学中の1983年に劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成するとめきめきと頭角を現し、ドラマ『やっぱり猫が好き』(1988~1991年・フジテレビ系)で注目を集め、1993年放送の『振り返れば奴がいる』でGP帯連ドラ脚本を初担当。『古畑任三郎』シリーズ(1994年ほか・フジテレビ系)で脚光を浴び、その後も『王様のレストラン』(1995年・フジテレビ系)、『竜馬におまかせ!』(1996年・日本テレビ系)、『総理と呼ばないで』(1997年・フジテレビ系)などヒット作を連発。1997年には「ラヂオの時間」で映画監督デビュー。監督作品に「THE 有頂天ホテル」(2006年)、「ザ・マジックアワー」(2008年)、「ステキな金縛り」(2011年)、「記憶にございません!」(2019年)、「スオミの話をしよう」(2024年)などがある。

物語の舞台となる1984年といえば、経済の安定成長期からバブル経済期への移行期にあたる時代。数年後、日本は未曽有の好景気に溺れていく。「明日はもっと良くなる」と信じてやまず、大人たちは夜な夜な繁華街で羽振りよくお金をばらまいた。流行の最先端をいく渋谷は若者文化の中心地として活気づき、1973年に開業された「渋谷PARCO」や1979年にオープンした「SHIBUYA109」はカルチャーの発信地として多くの若者でにぎわった。手にスマホはなく、人々はいつも前を見ていた。

中森明菜の「十戒」、郷ひろみの「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」、チェッカーズの「ギザギザハートの子守唄」といったヒットソングが生まれ、映画館では「ゴーストバスターズ」や「プロジェクトA」が公開。メディアの中心はテレビで、『オレたちひょうきん族』(1981年~1989年・フジテレビ系)、『ザ・ベストテン』(1978年~1989年・TBS系)、『笑っていいとも!』(1982年~2014年・フジテレビ系)などがお茶の間をにぎわせた。

希望に満ち、好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、時に恋模様もあった。栄光を追いかける者、恋に破れる者、迷惑で厄介な者、街を飛び出したい者…。一癖も二癖もあるがゆえ、不器用で生き方ベタ。端から見たら有象無象、でも本人たちは至って真面目で一生懸命。そんな“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描いていく。

本作の主演は菅田将暉。『ミステリと言う勿れ』(2022年、フジテレビ系)以来3年半ぶりに連ドラ主演を務める。三谷作品初参加となった『鎌倉殿の13人』(2022年・NHK)では源義経を熱演した。

3年ぶり2度目となるタッグが描く主人公は、成功を夢見る演劇青年・久部三成。夢はある。だが、現実は甘くない。でも、決して諦めない。熱気が立ち込める昭和後期の渋谷を舞台に、まだ何者でもない若者のくすぶり、情熱、苦悩、そして恋を、エネルギッシュに表現する。

共演には、二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波という豪華な顔触れが集結。二階堂はミステリアスなダンサー・倖田リカを、神木は“三谷青年”をモチーフにした新人の放送作家・蓬莱省吾を、浜辺は渋谷にひっそりとたたずむ八分(はっぷん)神社の巫女・江頭樹里を演じる。渋谷の喧噪に置かれた4人の男女が、夢を見たり、友情を育んだり、恋心に揺れたりしながら、無情にも時は静かに流れていく。なお、二階堂、神木、浜辺は三谷脚本作品初参加となる。

メガホンをとるのは『コード・ブルー-ドクターヘリ救急救命-』シリーズ(2008年ほか・フジテレビ系)をはじめ、『リッチマン、プアウーマン』(2012年・フジテレビ系)、『ブラックペアン シーズン2』(2024年・TBS系)など数々のヒット作品を手がけてきた西浦正記。プロデューサーは『監察医 朝顔』シリーズ(2019年ほか・フジテレビ系)、『PICU 小児集中治療室』シリーズ(2022年ほか・フジテレビ系)などの金城綾香と、『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(2020年・フジテレビ系)、『新宿野戦病院』(2024年・フジテレビ系)などの野田悠介が務める。

三谷幸喜 コメント

これといった理由もなく、民放の連続ドラマから離れてずいぶん月日が流れました。そんな僕と仕事がしたいと言ってくれた勇敢な若手プロデューサーさんとの出会いがあり、この度25年ぶりに、フジテレビのゴールデン・プライムタイムに帰って参りました。
プレッシャーはたいして感じておりません。悩んだところで、自分に書けるものは高が知れていますから。
書きたいものを書く。描けるものを描く。僕より下の世代の力のある脚本家さんが沢山いる中で、自分にしか書けないものって何だろう。
そもそも今の若者の生態を描くなんて僕には無理な話。たどり着いたのが、自分の青春時代を描くということ。それなら僕以上に上手く書ける人はいないはず。当たり前ですが。1984年。当時僕は駆け出しの放送作家。バラエティ番組の構成をしながら、芸人さんのコントの台本を書いていました。
あの頃、自分には永遠の未来があるように思っていた。人生には無数の選択肢があると信じていたし、あふれるほどの希望に満ちていた。どうしてあそこまで前向きでいられたのだろう。
それが若さだと言われればそうかもしれない。でもそれだけではない。
あの頃は僕だけではなく、時代が、この国そのものが、パワーと明るさに充ち満ちていた。みんなで、足並みをそろえて坂を登っていくそんな空気が、80年代の日本には確実にあった。
あの時代そのものを描いてみようと思いました。誰もが夢に向かってがむしゃらに生きていたあの時代を。
そんなドラマを書くことができたら、どんなにステキだろうか。どこまでも不安定な今の時代、不安を抱えて生きる人々へのエールや励ましになるのではないか、そんな気がしたんです。
と、大風呂敷を広げてみましたが、実際出来上がった台本は、限定された場所と時間と人物による、かなりこじんまりした感じになっています。皆さん、どうかびっくりしないで下さい。結局僕が書くとそうなってしまうんですね。
つまりはどこを取っても、僕にしか書けないドラマだということ。
面白さは保証します。

菅田将暉 コメント

三谷幸喜脚本。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』
舞台は、80年代の渋谷。
蜷川幸雄に憧れた演出家、クベを演じます。演者として、また一つ大きな試練を三谷さんより頂きました。震え上がっています。
演出家の役だからか、お芝居との向き合い方も新鮮な毎日でした。鼓舞されているような、怒られているような。
ただ間違いなく言えることは、みんなのお芝居を見ていて、とても楽しかった。その一点に、演者としてご褒美をもらったような気持ちになりました。
物語の中心には、常に演劇があります。
作品と人の周りには、良くも悪くもアツい炎がたくさんあります。その危うい情熱は、他人にとって光か闇か、はたまた身を焦がすだけなのか。
今、その情熱は、まだ存在しているのか。そもそも求められているのか。
僕はそんな絶滅危惧種のようなドラマに身を委ねられて、幸せです。
この物語は、喜劇なのか、悲劇なのか。
ぜひ、お楽しみに。

二階堂ふみ コメント

台本をめくるたびに、三谷さんが紡ぐ物語にワクワクしました。三谷さんの作品は、この世界に憧れを持ったきっかけでもあります。念願の現場に参加できたこと、座長・菅田くんと久しぶりに現場で再会できたこと、面白い先輩の皆様とご一緒できたこと、何から何まで楽しく、幸せな現場でした。放送をどうかお楽しみに!!

神木隆之介 コメント

蓬莱省吾役をやらせていただきました。神木隆之介です。三谷さんが描く物語の中で生きることができてこの上なく幸せです。そして今まで共演させていただいたことのある皆様とまたご一緒することができて、これもまたこの上なく幸せです。幸せを感じながらいっぱいお勉強させていただきました。チーム一丸となり精いっぱい頑張りましたので、もしよかったら見てほしいです。よろしくお願いいたします。

浜辺美波 コメント

江頭樹里役を務めさせていただきました浜辺美波です。『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』、なんてわくわくさせてくれるタイトルなんだろうと感激したことを覚えています。脚本を読んでみてもその気持ちは続き、物語はもちろん、主人公を中心とした個性豊かな登場人物たちが果てしなく魅力的でした。正直なところ、どんなドラマとして完成しているのか出演させていただいていても想像ができません。皆さんにもそんな気持ちを同じように体験していただける作品になっているのではと思います。ぜひ放送をお見逃しなく。出演させていただき大変光栄でした。

演出・西浦正記 コメント

パワーのぶつかり合い!今回のドラマはコレに終始した。脚本のパワー、役者のパワー、スタッフのパワー全てが強力。しかし、ぶつかり合いは火花ではなく、大きく鮮やかな花火を上げていました。毎週そのパワーをお楽しみに。

プロデュース・金城綾香(フジテレビ第1スタジオ)コメント

三谷さんが約25年ぶりに描かれるフジテレビ連続ドラマであり、菅田さん・二階堂さん・神木さん・浜辺さんという日本を代表する素晴らしい俳優たちが出演する、このような作品のプロデュースを担当するなんて、自分にとって畏れ多いことでした。無事今日の日を迎えられたのも、この作品に関わってくださった全ての皆様のおかげです。この場を借りて、心より感謝申し上げます。
私は1987年生まれです。菅田さんをはじめとする俳優部の半数は“1984年”を知りません。私たち、1984年以降に生まれた人間にしてみれば、当時の「当たり前」は信じられないことばかりで、おとぎ話の世界のようでした。セットをご覧になった三谷さんや当時を知っているスタッフたちは、口をそろえて“懐かしい”と言ってくださいました。“タイムスリップしてきたようだ”と。
うそみたいだけど、うそじゃない。そんなドラマになっていると思います。
この世界の中で、25名ほどがずっと生きています。ある1つの坂道の街に住んでいる人全員の人生が、同時に描かれていきます。些細なことでけんかしたり、気まずくなったり。仲直りしたり、愛しあったり。みんなどこかしらに欠損があって、完璧な人は登場しないし、物語も上手く進んでいくようで、そうではなくなったり。エンターテイメントに魅了された人々が集まる、刹那的に凝縮された力のようなものが描かれたドラマです。
三谷さんが、登場人物たちに与えた舞台は、時に愛情にあふれ、時に残酷でもあります。その悲喜こもごもを、ぜひ楽しみにご覧いただきたいです。
西浦監督が力強い映像にしてくださいました。1984年当時、西浦監督は高校生だったそうで、当時の大人への憧れも映像に乗せてくださったように思います。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』。
長いタイトルです。シンプルなものが好まれる令和の時代に、とっても異色なドラマだと思いますが、ぜひ全ての世代の方に楽しんでいただきたいです。

番組情報

『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』
フジテレビ系
2025年10月1日(水)スタート
毎週水曜 午後10時~10時54分
※初回30分拡大

脚本:三谷幸喜

キャスト:菅田将暉、二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波 ほか

プロデュース:金城綾香(『監察医 朝顔』『PICU 小児集中治療室』『うちの弁護士は手がかかる』『5→9~私に恋したお坊さん』『犬神家の一族』『悪魔の手毬唄』など)、野田悠介(『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』『新宿野戦病院』『ナイト・ドクター』『競争の番人』『女神の教室~リーガル青春白書~』など)
制作プロデュース:古郡真也(『コンフィデンスマンJP』『翔んで埼玉』『ほんとにあった怖い話』シリーズなど)
演出:西浦正記(『コード・ブルー-ドクターヘリ救急救命-』『THE DAYS』『リッチマン、プアウーマン』『連続ドラマW フィクサー』『ブラックペアン シーズン2』など)
制作著作:フジテレビ

<三谷幸喜脚本の主なフジテレビドラマ一覧>

『やっぱり猫が好き』第1シーズン(1988年~1990年)
『やっぱり猫が好き』第2シーズン(1990年~1991年)
『東京ストーリーズ』「大災難の街 東京」(1990年)
『子供、ほしいね』(1990年~1991年)
『女ねずみ小僧 スペシャル版』(1990年、1995年)
『振り返れば奴がいる』(1993年)
『古畑任三郎』シリーズ(1994年他)
『王様のレストラン』(1995年)
『3番テーブルの客』(1996年~1997年)
『総理と呼ばないで』(1997年)
『今夜、宇宙の片隅で』(1998年)
『合い言葉は勇気』(2000年)
『HR』(2002年~2003年)
『我が家の歴史』(2010年)
『オリエント急行殺人事件』(2015年)
『黒井戸殺し』(2018年)
『死との約束』(2021年)
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(2025年)

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