矢口史靖監督がムロツヨシにムチャぶり「今日1番面白いことをムロさんが言います」

映画
2019年07月19日
『ダンスウィズミー』ジャパンプレミア

 8月16日(金)公開の矢口史靖監督最新作『ダンスウィズミー』のジャパンプレミアが行われ、三吉彩花、やしろ優、chay、三浦貴大、ムロツヨシ、宝田明、矢口史靖監督が登壇した。

 まずは、本作で催眠術の指導を担当した催眠術師・十文字幻斎が登場。イベント開始を待ちわびる観客へ「この音楽を聞くとあなたは立ち上がって踊らずにいられなくなる!3、2、1、ハイッ!」と、ジャパンプレミアを最高に楽しめるハッピーな催眠術をかけた。

 すると三吉彩花演じる静香がレストラン内で踊り狂った「狙いうち」のBGMが会場に流れはじめ、突然、会場スタッフと一部の観客が楽曲に合わせて踊りだし、会場は大興奮。

 そして、三吉彩花、やしろ優が登場し、一緒にキレッキレなダンスを披露すると、大歓声が上がった。2人に誘われるように、chay、三浦貴大、ムロツヨシ、宝田明、矢口監督も音楽に合わせてノリノリで登場した。

 トロント日本映画祭での特別監督賞、観客賞のW受賞を果たし、海外から注目されている本作について、矢口監督は「日常で急に歌ったり踊ったりしてもミュージカルなら許される。そんな暗黙のルールを破りたくて作ったので、ミュージカルが苦手な人も楽しめると思います。トロントでは劇場が壊れるのではと思うほど笑いが起きて、万国共通で楽しんでいただける作品が出来たと思いました」と語った。

 三吉は「今までにないようなコメディ・ミュージカルを作るということでいい期待をたくさん持っていただいたのですが、主演のプレッシャーを感じたり、スキルが足りないのではと毎日葛藤することがありました。でも、海外の方にも受け入れていただいて、いろいろな方に評価してもらって、頑張ってよかったなと感じています」と語り、会場から大きな歓声が送られた。

 矢口監督が『スター・ウォーズ』のR2D2をイメージしてキャスティングしたという逸話が紹介されたやしろは「そんなにデコボコしています!?」と話し、会場を笑わせた。

 “ブラックchay”を矢口監督が見いだした話になると、chayは「演じた山本洋子というキャラクターは非常に強烈で、今までにない一面が出ちゃっているかもしれないです。ファンが減っちゃったらどうしよう。でも、路上ライブをしているストリートミュージシャンという点は共通していたので、そこは素で演じられました」と。すると、プライベートでも仲良しな三吉、やしろが「むしろファンが増えるよ」と新たなchayの魅力を称賛した。

 三吉とのダンスシーンを踊り切った三浦は「2人で合わせられるチャンスもそんなになく、家の窓に映る影を見てものすごく練習しました」と告白。ムロは「矢口監督からOKが出た後でも、すぐに次はこうしましょうとか提案が出てきて。すごいなOKの選択肢がたくさんある方なんだと思ったんです。監督とはあまり目が合わなかったんですけれども、ある日私服を急に褒められて採用されました。その服はラストシーンなのでお見逃しなく!」と念願の矢口組での撮影秘話を明かし、会場を盛り上げた。

 宝田は55年ぶりのミュージカル映画出演について「矢口監督からは撮影前に絵コンテが渡されるんです。黒沢明監督などもそうでしたけれども、撮影前からご自分の頭の中に映像の世界が出来上がっているのはすごいこと。世界の名だたる監督になると私が保障します」と語った。

 続いて、250時間のトレーニングを乗り越えた三吉が「静香が踊り出すオフィスのシーンはとても華やかで楽しくて皆さんも踊り出してしまいそうになると思います」と注目のダンスシーンを紹介。

 やしろは「ほっこり笑えたり、くすって笑えたりといろいろな笑いがあるんですけれど、生の玉ねぎを皮ごとかじるシーンは本当に催眠にかかっているので笑いながら観てください」と自身のイチ押しシーンを挙げた。

 chayが感動して泣いたシーンとして「普段仲良くしているみよっちゃん(三吉)や、やしろ優ちゃんがいっぱい踊っているシーンを見ているとたくさん練習したんだと思って自然と涙が出てきて…」と語ると、矢口監督が「それって親心じゃないですか」とすかさずツッコみ、会場は爆笑に包まれた。

 最後に、矢口監督は「カナダとか上海とかいろんな所へ行ったのですが、どこでもすごい反応が返ってきました。でもこの映画は日本のお客さまのためにも作った、日本人による日本のミュージカルです。もし楽しければ踊っちゃってもかまいません。リラックスして心の底から楽しんでください!」と。

 三吉は「あらためて本日を迎えることができて感無量です。この作品はさまざまな世代の方いろんな視点で共感いただけて、とてもハッピーになれる作品です。ぜひいろいろな方に楽しんでいただきたいと思います」と熱く語った。

 ここで突然、矢口監督が「この後、今日1番面白いことをムロさんが言います」とまさかのムチャぶり。ムロは「はーーーーい!?そんな、面白いことって!ムロツヨシでございます。えーーーーっと作品の最後は皆さんの笑いで完成します。僕はそれを見届けたくお客さんと一緒に観ようと思っています。こんなに和気あいあいとしている我々の作品をぜひお楽しみください」と話し、会場は爆笑。キャスト一同から盛大な拍手が送られた。

『ダンスウィズミー』
8月16日(金)全国ロードショー

<ストーリー>
静香は子供の頃からミュージカルが大の苦手。しかし、あるきっかけで音楽が聞こえるとミュージカルスターのように歌い踊りだすカラダになってしまう。スマホの音や日常にあふれる音楽に反応し所かまわず歌い踊りだすせいで、順風満帆な人生がハチャメチャに。恋も仕事も失った静香は、原因を探すため日本中を奔走する。しかしその先には、裏がありそうなクセ者たちとの出会いと、さらなるトラブルが。果たして静香は無事に元のカラダに戻れるのか。旅の終わりに彼女が見つけた大切なものとは…。
原作・脚本・監督:矢口史靖(『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』)

出演:三吉彩花、やしろ優、chay、三浦貴大・ムロツヨシ、宝田明
企画・制作プロダクション:アルタミラピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:dancewithme.jp
公式ツイッター:dancewithmefilm #ダンスウィズミー

©2019「ダンスウィズミー」製作委員会