草彅剛「皆さんの心に何か触れるものがあると思う」映画「台風家族」初お披露目

映画
2019年09月03日
映画「台風家族」

 9月6日(金)公開の草彅剛主演映画「台風家族」の【初】お披露目イベントが行われ、草彅、MEGUMI、甲田まひる、市井昌秀監督が登壇した。

 本作は、銀行強盗を起こして2000万円もの金と共に失踪した両親の“見せかけ”の葬儀をするために10年ぶりに集まった鈴木家の4人きょうだいの“台風”のような目まぐるしい夏の1日を描く。市井監督が12年間温めてきた“両親への想い”をヒントに創作したオリジナル脚本作品だ。

 イベント冒頭、草彅は「いろいろなことがありましたが、公開にたどり着けたのは皆さまの応援のおかげだと思います」と話し、「デリケートな問題もありますが、去年の夏に僕たちが撮影に懸けた情熱には、皆さんの心に何か触れるものがあると思います」と、公開中止も危ぶまれた本作への想いを語った。

 昨年夏に行われた栃木県での撮影を振り返りながら、草彅は「本当に暑くて。撮影のエピソードで『暑かったんですよ~』って言うの、よくあるパターンじゃないですか。だからあんまり言いたくないんです。だけど本当に暑かったので、どうしても言ってしまうんですよ(笑)」と。

 さらに「その暑さの中で、冷たいものを渡し合ったりする感じが、本当の家族のようになった作品で。…監督、あんなところロケハンでなんで選んだんですか!めちゃ暑かったですよ!僕今までの撮影で一番暑かった!」と市井監督にクレーム。重ねて「僕、暑いって言いたくないんですよ!誰だって暑い中寒い中、頑張ってんだって話なんで!言いたくないの、でも言っちゃうの!」と。

 「そんな中で、早く帰りたいのに監督が説明するんですよ、ここはあーじゃないこーじゃないって。監督も脂汗出てきて、聞いてる僕たちも出てきて」「それで山の中では寒くてさ、ストーブたいたりしてんの。なんなのあれ!?」と、過酷な状況を熱弁し、会場の笑いを誘った。

 また、映画初出演で草彅演じる小鉄の娘・ユズキを演じたジャズピアニスト・甲田について、草彅は「監督がユズキちゃんの目にこだわって。その目力によって小鉄は結構翻弄されていく。ユズキの目に、僕らの家族の全てが映し出されている。彼女はそういう目をしていて、すごく澄んでキレイだけど、奥深い目をしていてすてきでした」と絶賛。

 甲田が「ありがとうございます…」と照れる中、草彅は続けて「監督はめちゃくちゃこだわって、暑い中何度も何度もやるわけですよ。『もういいじゃないか!』って。僕隠れてプロデューサーに言いましたよ、『もういいじゃん、今のOKでいいだろう!』って。なのに監督が、『違う、この目じゃない』ってこだわって。でも、出来上がりを見たら監督の、真摯に真面目に取り組んでる1カットっていうのがものすごく映画に出てると思う」と熱く語った。

 映画「台風家族」は9月6日(金)全国公開。