古田敦也が『WBC』の見どころを熱く語る!「史上最強と言っていいと思います」栗山英樹監督との意外な関係性も告白

エンタメ総合
2023年02月17日

3月9日(木)に開幕する『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC』に先立ち、テレビ朝日でWBC解説を担当する古田敦也が今大会の見どころなどを語った。

3月開幕の野球世界一決定戦『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC』(以下:WBC)。6年ぶりの今大会はテレビ朝日系列、TBS系列が地上波独占生中継を行う。

日本代表「侍ジャパン」の雄姿や、日本・メジャーのスター選手の真剣勝負に野球ファンのみならず日本中の注目が集まっている今大会。過去4回の日本の成績はイチローや松坂大輔らを擁した2006年・2009年の第1回、第2回大会で日本は連覇したものの、2013年・2017年はベスト4に留まり優勝から遠ざかっている。

そんな「侍ジャパン」に新風を巻き起こすべく新監督に就任した前北海道日本ハムファイターズ監督・栗山英樹の下、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)を筆頭に、メジャー・日本プロ野球界の垣根を超え、過去最強の布陣が集結。世界一奪還に向け、大いに期待が膨らむ顔触れになっている。

開幕に先立ち、テレビ朝日でWBC解説を担当する古田敦也に、今大会の見どころを直撃。今回選出された日本代表メンバーについて、古田は「史上最強と言っていいと思います」と太鼓判を押す。しかし、ダルビッシュ、大谷、佐々木朗希(千葉ロッテマリーンズ)ら盤石の投手陣、村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)、鈴木誠也(シカゴ・カブス)ら強力野手陣といった史上最強メンバーがそろった侍ジャパンだが、最強なのは日本代表だけではない。

今大会は、連覇を狙うアメリカ、第3回大会優勝のドミニカ共和国のほか、ライバル国も最強メンバーが集結。古田はその背景を、「大谷選手の同僚で、MVPも多く獲得している超一流選手、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)がWBCへの参加を呼び掛けたことも大きい」と分析。

トラウトの訴えによって、「春先のまだ体が仕上がっていない段階で、無理をするとけがの恐れがある。メジャーの球団側が各国の代表に選手をあまり派遣したがらない」(古田)という、暗黙の習慣を打ち破ることに。その結果、メジャーの一流選手が各球団と交渉し、母国の代表へ合流する流れが出来上がった。

特に、アメリカは「良い選手がたくさん集まっているんで…。いったい彼らのもらっている年俸を合わせると、総額がいくらになるのか」と古田も思わず苦笑い。また、「ピッチャーがそろっている」と語るドミニカ共和国や、「一次ラウンドのキーになる国」と予想する韓国など、侮れない国ばかりだ。

ダルビッシュに大谷、村上に鈴木と、スーパースターぞろいの日本代表だが、その他の注目選手として古田はラーズ・ヌートバー(セントルイス・カージナルス)の存在を挙げる。アメリカ・カリフォルニア州で生まれ、日本人の母を持つヌートバー。フルネームはラーズ・テイラー・タツジ・ヌートバーといい、「タツジ」は祖父・達治さんにちなんで名付けられたそう。

2021年のメジャーデビュー以降は「肩も強いし、体も大きい。それでいて、走っても速い」(古田)と攻守ともにバランスの取れたマルチプレーヤーとして活躍。彼のキャラクターやプレーがどんどんニュースやワイドショーで取り上げられることで、普段あまり野球を見ない層にも興味を引く起爆剤になるのではと期待を語った。

選出された代表メンバーを見て「投手陣が失点を少なくして、ロースコアのゲームでも勝てるチーム作りをされている」と、栗山監督の選手選考を語る古田。そんな栗山監督は、古田がヤクルトスワローズ(当時)に入団した1990年当時、古田の教育係だったそう。

「僕が新人で入って来たときのキャンプ中の1か月間は、同じ部屋で2人一緒に生活していました。プロの厳しさや生き方を初めてのキャンプでいろいろと優しくお話ししてくださり、教えてくださった方です」という関係。

だからこそ、「固定観念にとらわれず、時代に即し、柔軟に対応」(古田)している栗山監督の人となりを誰よりも理解しているよう。「野球観を押し付けるというより、選手側の意見を聞く耳もお持ちだと思います。今の時代に即したリーダー像と言えるのでないでしょうか」と、新生侍ジャパンのチーム内の風通しの良さに期待を膨らませる。「北海道日本ハムファイターズで10年監督をされてきた中で、点の取り方、勝ち方のノウハウを分かっている」と古田が評する栗山監督が、どのような戦い方で侍ジャパンを率いてWBCに挑むのか。

そして、世間的には日本代表の「1次ラウンド突破は当たり前」という雰囲気になっている今大会。古田も「勝ち上がると思いますよ」と、頼もしい言葉を。1次ラウンドでキーとなる国は韓国。「トップランクの選手のレベルで言えば、そこまで日本有利とも言えないと思います。調子の良いピッチャーをどこでぶつけるのかなどの、日本戦への戦略も練ってきますから、心してかからないといけません」と、気を抜けない相手であることを強調した。

そんな強豪と戦っていく上で、重要なのがボールの違い。今大会で使用されるのは、メジャーでも使用されているWBC公式球。普段、日本のプロ野球が採用しているものと比べ、大きさ、重さはさほど変わらないものの、指へのなじみ方(滑り方)が全く異なるとか。古田は、「ピッチャーに関しては、細やかなケアをし、早く慣れないといけないという課題もあります」と、国際大会ならではの難しさも指摘した。

ダルビッシュが、2月17日(金)から宮崎県で行われる日本代表強化キャンプに初日から参加することを表明し、既に話題となっているが、そんなキャンプの見どころを古田は「例えば、ダルビッシュ、大谷らが一緒になると、スポーツニュースだけではなく、ワイドショーなどでも取り上げられる機会が増える」と予想。日本中が熱狂した2022年のサッカーワールドカップを例に挙げ、「いやが上にも期待値は上がっていく」と語る。

そんな日本代表のキャンプだが、見るべきポイントはやはり、侍ジャパンシリーズや強化試合。「日の丸を背負った若い選手の躍動を、ぜひ見ていただきたい」と話し、自身の解説についても「中継で、全力で解説、応援したいと思っています」と意気込みを語った。

その古田に加えて、同じくテレビ朝日WBC解説を務めるのが松坂大輔。さらには、五十嵐亮太がWBCリポーターに決定するなど、解説陣も日本代表に負けないメンバーに。彼らの魂のこもった解説や、選手との関係性を生かしたきめ細かいリポートも要チェックだ。

今回のWBCは、総当たりで争う1次ラウンドが台湾、日本(東京ドーム)、アメリカで開催。過去最多20の国と地域のチームで熱戦が繰り広げられる今大会に、古田は「トップ・オブ・トップの真剣勝負に、絶対に熱くなる」と胸を躍らせた。古田のコメント全文は、次ページに掲載。

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