山﨑賢人「いい未来に向かっていけるように」映画「劇場」公開

映画
2020年07月19日

映画「劇場」初日舞台あいさつ

最後に行定監督は「今日映画館の入り口に『劇場』の大きな看板がかかっていて、鳥肌が立つ、感じたことのない感動を覚えました。当たり前のようにスクリーンで上映して舞台あいさつをして、というのが今となっては奇跡的な素晴らしい出来事だったんだと感じられる初日を迎えられました。この映画は一人で向き合ってもいいし、いろんな人たちと見終わった後に語り合ってもいい映画です。この映画を堪能していたければと思います」と熱く語りかけた。

山﨑は「劇場公開と同時配信という形になったんですけど、こういう時期だからこそポジティブに考えていければと思っています。この映画の永田と沙希ちゃんも、どうしようもない時間とか苦しかった時間とか自分の愚かさだったり、そういうものがあるからこそ、人とは違う景色が観れていると思いますので、そんなどうしようもなかった時間も自分の中で肯定できるようなきっかけにこの映画がなってくれたらと思いますし、大切な人に対して普段の自分はどうなのかなと振り返るきっかけにもなると思います。この映画を観てくれた全ての人が、いい未来に向かっていけるようになってくれればうれしいなと思います」と想いを明かした。

上映終了後には、行定監督によるティーチインを実施。行定監督は「スクリーンでかけられたこと、皆様に観ていたけたことが何よりもうれしく思います。最近スクリーンで観るっていう行為が特別なものに思えてきていて、大きいスクリーンにかけられるものっていうのは簡単にできないっていう時代がもしかしたら来るかもしれないですね。それでもスクリーンにかかる絶対的な映画を目指そうと思います。配信も観てみたんですけど、結構よかったですけどね(笑)」と観客に語りかけた。

さらに裏話として、自転車の二人乗りシーンは東京都内での撮影が交通法によりNGだったため、撮影可能な別場所を探して撮影したというエピソードを紹介。このシーンでは桜が咲いているが、キャストが撮影した時期には桜は咲いておらず、桜の時期に全く同じカットを撮影して合成したという話も飛び出し、観客を驚かせた。

作品情報

「劇場」
全国公開中/配信中

<出演>
山﨑賢人 松岡茉優
寛 一 郎 伊藤沙莉 上川周作 大友律/井口理(King Gnu)  三浦誠己 浅香航大

<スタッフ>
原作:「劇場」又吉直樹 著(新潮文庫)
監督:行定勲
脚本:蓬莱竜太
音楽:曽我部恵一
配給:吉本興業

<ストーリー>
高校からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山﨑)。しかし、前衛的な作風は上演ごとに酷評され、客足も伸びず、劇団員も永田を見放してしまう。解散状態の劇団という現実と、演劇に対する理想。そのはざまで悩む永田は、言いようのない孤独を感じていた。そんなある日、永田は街で、自分と同じスニーカーを履いている沙希(松岡)を見かけ声をかける。女優になる夢を抱き上京し、服飾の学校に通っている学生・沙希と永田の恋はこうして始まった。お金のない永田は沙希の部屋に転がり込み、ふたりは一緒に住み始める。沙希は自分の夢を重ねるように永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる沙希を大切に思いつつも、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき―。

©2020「劇場」製作委員会

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