綾野剛「自分の可能性を時間をかけて育んでほしい」と新成人にエール!

映画
2021年01月12日

日本アカデミー賞主要3冠に輝いた「新聞記者」のスタッフが再集結して描く映画「ヤクザと家族 The Family」が1月29日(金)より公開。主演の綾野剛をはじめ、舘ひろし、尾野真千子、北村有起哉、市原隼人、磯村勇斗、藤井道人監督が登壇し、完成報告生配信トークイベントが行われた。

本作は、1999年、2005年、2019年と変わりゆく時代に、ヤクザという生き方を選んだ男と、彼を取り巻く人々を、抗争ではなく、家族の視点で描いた壮大なクロニクル(年代記)。さまざまな問題をはらみ、反社会勢力として徹底的な排除に追い込まれた「ヤクザ」を描くことで、現代社会の矛盾と不条理さを浮き彫りにしていく。

少年期に柴咲組組長の危機を救ったことからヤクザの世界へ足を踏み入れた男・山本賢治役に初のヤクザ役となる綾野剛。綾野演じる身寄りのない孤独な少年・山本に手を差し伸べ、“家族”という居場所を与えた柴咲組組長 ・柴咲博を、ヤクザ役は43年ぶりとなる舘ひろしが演じている。

緊急事態宣下、 無観客で行われた 完成報告トークイベント。登壇者はあいさつとともに「『ヤクザと家族 The Family』をひと言で表すとしたら」というお題に回答した。舘はヤクザと言う難しい問題を抱えているが、ここには「愛」があると表現。 続いて、ヒロインを務めた尾野は「今」と答え、今現在に通ずる問題が描かれているという意味でその言葉を選んだという。最後に主演を務めた綾野が舘と同じく「愛」と回答し、全く打ち合わせなく同じ答えを書いてしまったという2人。舘はこれに対して「愛し合ってますから」とコメントし、共演者の笑いを誘っていた。

劇中で綾野とは親分・子分の関係で初共演を果たした舘が「大変勉強させていただきました。この作品は綾野君が引っ張っていたと思うんです。綾野君が山本という役を生きた、というような印象を受けました。初めて柴咲組に来たシーンでは子犬のような目で僕を見るんですね。それが素晴らしかった」と語ると、綾野との共演経験が多い尾野は、「共演はとても久しぶりなんですけど。以前は、まぁ…天然で。宇宙人みたいな人なんです。それが現場入るとみんなのケアをちゃんとしていて、コミュニケーションをして、愛情深くて。…ちょっと偉そうに言ってもいいですか? こいつ、でかくなったなって!(笑)久しぶりに会ってただ笑わせるだけの剛じゃないって思いました!」と撮影時の綾野との印象を語った。

イベントが行われた1/11は成人の日ということで、綾野からから新成人たちに向けて「何よりおめでとうございます。新成人の皆さんが今どんな思いを抱いてるのか、想像することもどこまで許されるだろうなと思うんですけど。そんな中で皆さんはどんな夢を持っているのかなって。どんな景色が見えてるのかなって。その景色ってちゃんと輝いてるのかな、楽しいのかなって、老婆心のように気になっています。家の中で夢を膨らませること、自分の可能性を時間をかけて育んでほしい」と熱く祝福しつつ、「ここに立つ自分たちの姿を見て、今日の話を聞いて、もし映画に関わる仕事をしたいと思って、(いつかそれを叶えられたなら、その時は)この話を聞いていたとぜひ声をかけてほしいです。ぜひ一緒に仕事に仕事をしたいです」とエールを送った。

最後に、綾野から作品を楽しみに待っているファン、そして配信を見ている視聴者に向けて「こうして光を当てていただいてありがとうございます。1月29日から公開します。愛を育んで作ったとても大切な作品になりました。私にとって集大成となった映画で、そしてこれからの僕にとっての一番のライバルになるのだろうと予感がしています。そんな作品を見ていただけたら。映画を見終わった後、家族の一員になれたらなと思うので、ぜひよろしくお願いします」と締めくくった。

映画「ヤクザと家族 The Family」は1月29日(金)より全国公開