北川景子「たくさんの愛を頂き感謝の気持ちでいっぱい」映画「ファーストラヴ」

映画
2021年02月12日

映画「ファーストラヴ」の初日舞台あいさつが行われ、主演の北川景子をはじめ、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介、木村佳乃、板尾創路、堤幸彦監督が登壇した。

初めての観客前での舞台あいさつとなり、北川は「久しぶりにお客さまの前で、そしてこの映画で舞台あいさつができて、本当にうれしいです。今日幕が開いて、皆さまの感じたいように受け取っていただけたら、それ以上うれしいことはない。いろんな”愛”の物語なのですが、皆さんとこの作品を作ることができて、主演をやらせていただけたことで本当にたくさんの愛をいただきました。たくさんの人に届いたら良いなと思います」と感無量の様子であいさつ。

中村も「久しぶりにお客さまに会えましたし、幕が開いたんだなと実感しています。ぜひこれから見に来る方はハンカチのご用意を…花粉も飛びはじめたみたいですし(笑)」とユーモアあふれるあいさつで続け、芳根は「宣伝ではちょっと不安になりながら『2月11日公開です!』と言っていたのですが、今日こうして舞台に立てて本当にうれしく思います。この作品で、少しでも皆さんにも希望の光が見えたらいいなと願っています」と安堵をにじませた。

窪塚は中継カメラに手を振りながら「板尾さーん!元気ですかっ!」と真横に立つ板尾へ呼びかけつつ、「本日は最高の晴天、青空で、この映画を撮影した時の青空も今日みたいな日だったと記憶しています」とコメント、木村は「本当は優しい普通のお母さんを演じたいんですが、鬼のような母を演じて…(笑)。監督とご一緒したかったのでなんとか食らいついて…演じてる間、本当に心が痛くて苦しかったんです。(娘役の芳根が)かわいそうで、本当だったら『ウチの子はやってません!』ってやりたかったんですけど…」と上映後とはいえ勢い余りそうな様子に、同じ所属事務所の中村から「先輩、ネタバレ気を付けてください!(笑)」と鋭い静止が入るひと幕も。

板尾は「元気ですね。」と窪塚の呼びかけに答えつつ「2019年に撮った作品で、寝かしてちょうど見ごろになってます。あのトイレが××××××…なぜ裁判で××××…」とこちらもネタバレ全開の勢いに、またも中村が「全部言いますね!(笑)」としっかり止めに入って会場を沸かせた。

『ファーストラヴ』のタイトルに秘められた真実をめぐり、”愛”の意味を問いかける作品とあって、この作品を通じて感じた”愛”について話が及び、北川が「つい最近、(木村)佳乃さんから『景子ちゃん大丈夫? 疲れてない?』とお電話を頂いて、その声がすごく優しくて少し泣いてしまった。その電話の後頑張ろうと思えました」と明かす。

続けて中村はエンドロールの背景で流れる映像について「ある日、台本にない十数行のせりふをポンと渡されて…ゾっとしたんですけど、迦葉の普段働いている姿、本編で描かれていない姿を救い上げてくれるところに監督の愛を感じました」と撮影中のエピソードを明かした。さらに芳根が「私自身北川さんから愛を頂いて、環菜も北川さん演じる由紀から愛を頂いた。あの時期ちょっと悩んでいたりもしていて、私の心を“景さん”が癒やしてくれた」と語ると、隣にいた中村から熱視線が…、芳根が「中村さんが北川さんのこと“景ちゃん”って呼んでるのがうらやましくて、私も“景さん”って呼ばせてもらってます!」と対抗心を燃やすと、中村は「(芳根さんは北川さんのことが)好きすぎるんですよ!」と芳根の”北川愛”の大きさにあらためて驚いていた。

窪塚は「堤監督と12年ぶりに一緒に仕事をさせていただいて、当時あった情熱、現場に向かう心意気みたいなものがより燃え盛ってて、北川さんや中村さんのお芝居も愛が無かったらやっていけないことだと思う。それを支えてくれる製作や現場のスタッフ、配給のために動いてくれているスタッフの皆さんの愛もあってこうして呼んでもらって話させてもらえるのが本当にありがたい。今この場所で愛を感じてます」と照れながらも熱いコメントを表した。

板尾も「打ち上げの時、監督が裁判風のクイズと賞品には高級食パンを用意してくれて、スタッフに対する労いを感じた。僕はもらえなかったけどそのパンがとても優しそうなパンで、それが全てを表している気がします」と監督の愛情を明かしていた。木村は「セットでの撮影が終わって車で帰っていたら、狭い道でドン詰まりになってしまって…。困って制作スタッフさんに電話してみたら、猛ダッシュで2人走ってきてくださって、ものすごい運転テクで抜けてくれた。惚れてしまいました」と撮影中のトラブルに対応したスタッフへの感謝を語った。

最後に、堤監督が「このような日を迎えられて幸せです。こんなご時世で、明るくないように見えるかもしれないけれど、この作品は心の奥にある闇や影のその先にほっこり明るいものがあると信じて作っていた。仕上げは大変な時期と重なりましたが、たくさんの皆さんのご意見、スタッフの力、この素晴らしいキャストの皆さんの力で、自信を持ってお届けできる作品だと信じております。全身全霊という言葉がぴったりの作品」と力を込め、北川も「長い間宣伝活動もしてきて、ここが見どころです、といろいろお話もしてきたんですけど、今日幕が開いて、皆さまの感じたいように感じて受け取っていただけたらそれ以上うれしいことはないと思っています。届かなかった、受け取れるはずだった、すれ違った、いろんな”愛”の物語なのですが、私は皆さんとこの作品を作ることができて、主演をやらせていただけたことで本当にたくさんの愛を頂き感謝の気持ちでいっぱい。たくさんの人に届いたら良いなと思います」と感慨深げに締め、”愛”にあふれた初日舞台あいさつとなった。