12人の監督による映画「DIVOC-12」上田慎一郎監督ら4作品の予告映像解禁

映画
2021年09月07日
上田慎一郎監督「ユメミの半生」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
上田慎一郎監督「ユメミの半生」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

12人の監督が描く12の物語からなる映画「DIVOC-12」(10月1日(金)公開)より、上田慎一郎監督チームの予告映像と場面写真が解禁された。

「DIVOC-12」は、コロナ渦の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優の継続的な創作活動を支援する映画製作プロジェクト。12人の監督が描く、12の物語からなる映画で「DIVOC」というタイトルは「COVID」を反対に並べた言葉になっており「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい」という想いが込められている。

このプロジェクトの中核となって、映画制作を牽引していく3人の監督は「新聞記者」(19)で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとした主要3部門を受賞した藤井道人監督、世界中で社会現象を巻き起こした「カメラを止めるな!」(18)の上田監督、第41回モントリオール世界映画祭で審査員特別大賞を受賞した「幼な子われらに生まれ」(17)の三島有紀子監督。さらに3人の監督たちそれぞれの元に、一般公募で選ばれた新人監督を含めた9人が集い、共に映画制作を行っていく。

解禁されたのは、“感触”というテーマで制作する上田監督チームの4作品の予告映像。映像は上田監督の「ユメミの半生」から始まる。「聞いてみる? わたしの半生」とユメミ(松本穂香)が閉館を待つ映画館に足を運んだ映画監督志望の少年・カケル(石川春翔)に話しかけると、ユメミのまるで映画のような壮絶な半生が語られる。

白黒の映像からカラーに変わり、ユメミとユメミの初恋の人・テツオ(小関裕太)のロマンチックなラブシーンが描かれ、次第に地球の命運を懸けた壮絶な戦いへ…。上田監督の映画愛が凝縮された究極のエンターテインメント作品に仕上がっている。また、ユメミとカケルが出会う映画館のシーンは池袋シネマ・ロサで撮影され、上田監督のミニシアター愛も作品の中で感じることができる。

ふくだみゆき監督「魔女のニーナ」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
ふくだみゆき監督「魔女のニーナ」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

続いて、ふくだみゆき監督作品「魔女のニーナ」。イギリスから来た見習い魔女のニーナ(安藤ニコ)が、魔法を使ってティーセットを出した姿を、家出少女のめぐ(おーちゃん)が木陰から「今のどうやったの?」とニーナに尋ねる様子が映し出される。クラシックミュージカルのように歌に合わせて踊りながら魔法を披露するニーナとめぐとの冒険が描かれ、一人前になりたい2人の成長物語となっている。また、ミュージカルシーンの歌唱を、世界中のミュージカルに参加する、しらたまなが担当しており、ダンス、歌と本格的なミュージカルを堪能できる仕上がりだ。

中元雄監督作品の「死霊軍団 怒りのDIY」は、ホームセンターでゾンビに襲われ絶体絶命の危機にさらされているバイトのサイトー(高橋文哉)を助けるべく、サングラスをかけ武器を装備した先輩のマリ(清野菜名)が「パーティーはお開きよ!」と決めぜりふで登場するインパクトあるシーンからスタート。カンフーアクションを操り次々とゾンビを血祭りにあげていくマリの勇ましさ、中元監督のゾンビ映画愛、そして何よりも清野のブルース・リー顔負けのアクションを堪能できる。

エバンズ未夜子監督「あこがれマガジン」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
エバンズ未夜子監督「あこがれマガジン」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

エバンズ未夜子監督作品「あこがれマガジン」は、「変な映画?」と問いかける友達のミオ(横田真悠)に「鏡の中の女の子の話」とアイドルのナオ(小川紗良)がほほ笑みながら答える様子が映し出される。かわいくもどこか不穏な音楽に乗せて、ミオの言葉を強く否定をするナオや、なぜかアイドル姿のミオがテレビで歌っている様子が流れるなど、不思議な空気感に包まれている。夢か現実か、何者かになりたい少女の気づきの物語となっている。

中元雄監督「死霊軍団 怒りの DIY」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
中元雄監督「死霊軍団 怒りの DIY」©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

また、各作品の場面カットも到着。「ユメミの半生」からは、見つめ合うユメミとテツオの姿、「魔女のニーナ」からは見習い魔法・ニーナと家出少女・めぐが魔法をかけるカットが。さらに、「死霊軍団 怒りのDIY」からは、サングラスをかけ白いタンクトップを着て武器を装備した勇ましいマリの姿、「あこがれマガジン」からは喫茶店で向かい合って話すナオとミオのカットなど、それぞれ全く違う“感触”をまとったエンターテインメント作品ばかりで、ワクワク感が伝わるものばかり。

上田監督は“感触”というテーマについて「コロナ禍って“感触”が失われていた時期だったと思ったんです。人に触れるということもそうですし、音楽とか演劇とか映画館で映画を見るという生でエンターテインメントを味わうという“感触”も失われていた時期でした。それをテーマに、“感触”とは何なのか”“感触が失われた時期は一体どういうことだったのか”というのを探せたらいいなと思っています」と明かす。

さらに「あまり限定的なテーマにするといけないなと思っていて、一言に感触と言っても、チーム4人の監督の感触が違うという意味もありますし、コロナ関係なく時代的にデジタル化が進んでいて、本が電子書籍になったり、音楽はCDではなくサブスクで聞いたりしていますよね。モノの感触がどんどんなくなっている時代だと思うので、そのような意味でもチーム4人それぞれが“感触”を見つけて、それを探す映画になればいいんじゃないかと思いました」とコメントしている。

映画「DIVOC-12」予告<上田慎一郎監督チーム>

作品情報

「DIVOC-12」
2021年10月1日(金)全国ロードショー

<キャスト>
横浜流星/松本穂香 小関裕太/富司純子 藤原季節
石橋静河/小野翔平 窪塚洋介/安藤ニコ おーちゃん/清野菜名 高橋文哉
蒔田彩珠 中村守里/中村ゆり 髙田万作
笠松将/小川紗良 横田真悠/前田敦子

監督:藤井道人、上田慎一郎、三島有紀子
志自岐希生、林田浩川、ふくだみゆき、中元雄、山嵜晋平、齋藤栄美、廣賢一郎、エバンズ未夜子、加藤拓人

DIVOC-12 公式サイト:https://www.divoc-12.jp
公式 Twitter:@divoc_12
公式インスタグラム:@divoc_12

©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.

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