林遣都、小松菜奈が悩み相談でひと足早いクリスマスプレゼント 映画「恋する寄生虫」トークイベント

映画
2021年10月15日
©2021「恋する寄生虫」製作委員会
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11月12日(金)公開の映画「恋する寄生虫」の女性限定試写会トークイベントが行われ、W主演の林遣都と小松菜奈、柿本ケンサク監督が登壇した。

本作は、新鋭作家・三秋縋の「恋する寄生虫」を原案に、孤独な2人が「虫」によって「恋」の病に落ちていく、臆病者たちの切なくも美しい“恋×虫”ラブストーリー。心の痛みを抱える主人公2人を演じるのは、本作が初共演でW主演を務める林と小松。また、2人の運命の出会いに深く関係する重要な役に井浦新と石橋凌。監督は、CMやミュージックビデオなど多岐にわたり活躍し、現在放送中の大河ドラマ『青天を衝け』のタイトルバック映像も制作するなど、今大注目の鬼才・柿本ケンサクが務める。脚本は山室有紀子。

ステージには、物語でキーポイントとなるクリスマスイブの約束にちなんで、ひと足早いクリスマスツリーを用意され、寄生虫“フタゴムシ”のオーナメントが飾られた。林は「かわいい形の寄生虫だけれど、これだけ集まると住処みたいでちょっと…」と苦笑い。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会
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小松は「小さい頃、サンタさんが来るということで『見なきゃ!』と夜ふかしして、でも結局寝ちゃって見れなくて…というクリスマスを過ごしていました」とクリスマスの思い出を語った。

イベントでは、映画の中で心に“痛み”を抱えた主人公を演じた林、小松がTwitterで寄せられた悩みに答える「お悩み相談」を開催。まずは「虫が苦手で飛んでくるとのけぞってしまうほど怖いです。蚊を叩くこともできず困っています。どうしたら虫に恋することができますか?」と“恋する寄生虫”にぴったりの質問が寄せられた。

林は「恋しなくてもいいんじゃないかと…(笑)。僕もそんなに得意じゃないんですが、最近は、『命を感じる』ことが大事だなと思って、見た目が嫌なものでも、頭ごなしに拒絶せず『みんな生きてるんだな』と感じて、蚊も『この血を吸って生きてるんだな。生きなきゃいけないんだな』と感じてからそっと逃がすようにしています」と回答した。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会
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小松は、蚊を叩かないという林に驚きつつ「私はパチンッてしますね(笑)。優しいコメントの後に心苦しいんですけど、血は吸われているので、そこは容赦なく」と即答。相談者に対しては「好きにならなくていいと思います。苦手なものはみんなあります」と現状のままで大丈夫だと伝えた。

さらに「ゴキブリへの対処法は?」と聞かれた小松は「とんでもないですよ。“シュッ”ですね」と戦闘モード全開。林は、以前は叩いていたと明かしつつ「(対処が)変わってきてて、関わる必要がないので、迷い込んできたと思って逃がします」と語った。

続いて、教員を目指しているという10代の女性からの「人前に立つと緊張して10分に1回はかんでしまう」という悩みには、小松が「私も緊張しいです。(撮影現場で)せりふが飛んでしまうこともあります。かんじゃいますよ、人間ですもの」と共感。「こういう舞台あいさつでも素直に『緊張しています。よろしくお願いします』と前もって言っちゃって、『ここぞ!』というポイントだけ、しっかり話すと決めて話すようにしています」と明かした。

林は「10分に1回なら全然、たいしたものですよ。僕なんて『声聞こえない』とかよく言われますし(苦笑)。無理せず、自分のペースで、周りを気にし過ぎずに」とアドバイス。自身はどうしても失敗できない時は、何度も繰り返し、暗記するほど練習するという。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会
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同性の幼なじみに好意を抱いているという女性の「気持ちを伝えたら友達にすら戻れないかもと不安です。気持ちを隠し通すべきか? 思い切って気持ちを伝えるべきか?」という相談が。林は「ハッキリと答えられないですが…」と前置きした上で「じっくりとタイミングを見極めて、どうしても関係が崩れるのが悲しいのなら、まだ踏み出さなくていいと思います。勇気をもって伝えることで、もしかしたら傷ついてしまうかもしれないけど、それでも踏み出した自分を称えてあげる、『いい経験だった』と言い聞かせることができれば。勇気を出したことで、必ず何か前に進むことはあると思います」と助言。

小松は「自分がモヤモヤしているのならちゃんと、ちょっとずつでも伝えてみるほうが自分も納得がいくと思うし、先に何かの答えが出せるんじゃないかなと思います。傷つくこともあるけど、それは多分、成長の第一歩だと思うので自分のペースで進んでいってください」と優しく背中を押した。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会
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イベントの最後に柿本監督は「この映画は、マイノリティの人たちがどうやってマジョリティに対して行動を起こすか? 少数派が小さい声を上げながら、もがいて進んでいく映画になってます。言いづらい思いを抱えている人もたくさんいると思いますけど、そういう人に寄り添える物語になってるので、何かを持って帰ってもらえるといいなと思います」とあいさつ。

小松は、悩み相談を終えて「みんな、生きていれば悩みは尽きないし、私も悩むことはあるし、でも、みんな違ってみんないいと思います」と呼びかけた。そして「この映画でも、2人が弱さ、生きづらさを抱えてひかれ合い、成長し、模索しながら生き抜いて、ひとりの人として立っている姿が映し出されていると思います」と映画をアピールした。

林も「ただでさえしんどい世の中で、誰にでも自分の嫌いな部分、周りに『変だな』と思われてるんじゃないか? という部分があると思います。そこで自分を卑下したり、悲観的に見たりせず、自分を許したり、たまにちょっと甘やかしてみたり、そういう時間をしっかりと持って、楽しく生きていってほしいと思います。この映画もそういうことが描かれてると思うので、少しでも力になれたらと思います」とエールを送り、「まだ先ですが良いクリスマスをお過ごしください!」と呼びかけた。

作品情報

「恋する寄生虫」
2021年11月12日(金)公開

公式HP:https://koi-kiseichu.jp/

©2021「恋する寄生虫」製作委員会

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