Travis Japan松田元太、監督からの手紙に思わず涙「監督に出会えてすごく大きく変わった」

公開中の映画「君が落とした青空」の大ヒット御礼舞台あいさつが行われ、W主演を務める福本莉子と松田元太（Travis Japan／ジャニーズJr.）、そしてYuki Saito監督が登壇した。

女子中高生に人気の小説アプリ「野いちご」で話題となり2012年に書籍化、現在発行部数21万部を記録している櫻いいよによる同名小説を実写映画化した本作。監督はドラマ『おっさんずラブ』（テレビ朝日系）で演出を担当した回が大きな反響を呼んだYuki Saitoが務める。

そんな本作の主人公・水野実結役を福本莉子が、実結の彼氏・篠原修弥役を松田元太が熱演。その他、板垣瑞生、横田真悠、莉子といったフレッシュなキャストが勢ぞろいし、『紅白歌合戦』出場も果たした、まふまふが初めての映画主題歌を手掛けている。

まずは福本が「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。今日が最後のイベントになると思うので、みんなで楽しく終われたらなと思います」とあいさつ。松田も「今日は短い時間ではありますけど、楽しい時間を過ごせたらと思います。よろしくお願いします」と続けた。

MCの青木源太アナが、公開前から舞台あいさつなどの宣伝期間を共にしてきた2人に、「撮影から宣伝期間を経てお互いの印象は変わったか」と質問。福本は印象は変わらないと答え、「陽気なお兄さん（笑）いつも明るくて、現場を和ませてくれるムードメーカーです」と撮影中からの松田について語った。

一方、松田は「現場の時は会話が少なかったんですけど、宣伝活動の期間で、すごくかわいらしい人だなと思いましたし、関西の方っていうのもあって、面白いなっていうのが伝わってきます」とコメント。さらに「なんかあれだよね？変顔とか一発ギャグとかあるんだよね？」と、突然のムチャぶり。

これに福本が「怖すぎません？（笑）ないですよー！むしろあなたの方がやってません？」と返すと、松田はムチャぶりが自分に戻ってきてしまい、「最悪！まあ、ちょくちょく今日も楽しんで、出していこうかなと（笑）」と笑い、仲のよさが垣間見えるやりとりで会場を和ませた。

そんな2人についてSaito監督も「現場の時はお互い役に入ってたんですけど、秋からの宣伝期間を通して、会うたびに仲を深めていた」と明かした。

作中では、松田演じる修弥が実結に書いた手紙が登場するが、この手紙は実際に松田自身が書いたという。松田は「普段自分もおじいちゃんおばあちゃんに手紙を書いたり、ファンの方に頂いたファンレターの返事とかも自分で書く派なので、自分の思いを伝える形が手紙なのはあったかいなと思いました。実結に対しても、役の中で思いが伝えられたらなと思って真剣に書きました」と手紙に込めた思いを明かした。

手紙を受け取った福本は、松田の直筆であることは後から聞いたそうで「めちゃくちゃ字がきれいだなと思って。すごく達筆でした」と松田の手紙を称賛した。

そしてここで、Saito監督が主演の2人にサプライズで手紙を朗読。「お2人に手紙を書くのは2回目ですね。クランクイン前に初めて2人に会うことができて、これから『君が落とした青空』どういう映画にしたいのかワクワクしながら手紙を書いたのを覚えています」と読み始めると、これまでの和やかな雰囲気が一変。

福本には、「時に愛らしく、時に美しく、でも皆が共感しやすい等身大の実結として生きてくれてありがとう。最後に修弥が現れて、生きててよかったと心が動かされるのは、観客が実結に感情移入しながら、物語を体感したからです。パズルのようにバラバラに撮影していく中で、同じ1日を綿密に計算しなくてはいけない。それをやってのけた福本莉子という女優は本当にすごいと思うし、尊敬しています」と感謝を伝えた。

さらに「僕はふとこの小さな背中が日本の映画界を背負っていくんじゃないかと感じました。その細い脚がそのための階段を上っているように見えました。『なんかすごい瞬間を撮らせてもらってるんだな』と武者震いしたのを覚えています。『キミアオ』というゴールにたどり着いたからこそ、やり切ったではなく、その次を想像してしまうのが、女優・福本莉子だと思います」と期待を語った。

そして、松田に対しては「学校の人気者で、実結の笑顔のためにひたむきな修弥として生きてくれて、ありがとう。常に笑顔を浮かべながらも、ギリギリの状態で現場に立っていたのも知っています。自分が主演でいいのかと不安に襲われていましたね。普段の松田元太いいんだよと言われても、自分自身が何者なのか分からなくなっていたのではないかな」と振り返ったSaito監督。

「ただでさえプレッシャーがある中で、常にTravis Japanを代表している意識が強くて、メンバーの想いやファンの期待も背負っていたんじゃないかなと思います。ただ、松田元太はそこから逃げなかった。メンバーが自分のことのように応援して、これだけの人が喜んでくれる。そんな経験をできる俳優はそうそういないし、それがいつか実ると思います。一度しかない映画デビュー、主演デビューを共に歩むことができて幸せです」と松田に自身の思いを伝えた。

手紙の最後には2人対して、「何度タイムリープしても、僕は福本莉子と松田元太を選びます。心からありがとうございました」という言葉が。福本は、「本当にありがとうございます。私も実結は等身大の女子高生だけど、みんなに応援してほしいし、とかいろいろ考えて難しかったです。スケジュール的にも大変だったので、その時はすごくしんどかったんですけど、こうして手紙を頂けて、本当にうれしいです。頑張ってよかったです」と感慨深げにコメント。

松田は涙を浮かべながら「自分にとっても大きな挑戦でしたし、『キミアオ』を通して、監督に出会えて、すごく大きく変わったんです。今後も監督に撮ってもらえるようにTravis Japanの松田元太として、今後もメンバーの思いやファンの気持ちをちゃんと背負って、一個一個進んで、いけたらと思います」と答えた。

そして最後は福本が、「皆さんがこの映画を愛してくださったからこうして、皆さんに会えました。本当にありがとうございます。人生楽しいことだけじゃないし、つらいことの方が多いかもしれないけど、この映画を見て少しでも前を向く勇気であったり、今いる日常をいとおしく思ってもらえたらうれしいです。本当にありがとうございました」と感謝を伝え、イベントを締めくくった。