松山ケンイチ×長澤まさみが連続殺人犯と検事役で初共演 前田哲監督最新作「ロストケア」23年公開

映画
2022年03月29日
左から)松山ケンイチ、長澤まさみ

松山ケンイチと長澤まさみが初共演する映画「ロストケア」が2023年に全国公開されることが決定した。

本作は、連続殺人犯と検事が対峙し、なぜ彼が殺人を犯したのかに迫るヒューマンサスペンス。原作は葉真中顕のデビュー小説「ロスト・ケア」。第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、審査員であった綾辻行人に「掛け値なしの傑作である」と言わしめた名作だ。

主人公の心優しい介護士・斯波宗典を演じるのは大河ドラマの主演をはじめ、映画、ドラマと数々の話題作に出演している松山ケンイチ。斯波と対峙する検事・大友秀美を演じるのは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、人気と実力を兼ね備えた俳優・長澤まさみ。2人は本作が初共演となる。

監督・脚本を務めるのは、前田哲。「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(2018)、「老後の資金がありません!」(2021)、「そして、バトンは渡された」(2021)が、3作品続けて話題作となり、いずれも興行収入10億円越えの大ヒットを記録。独自の視点で社会派題材を入れ込みつつ、登場人物たちを魅力的に輝かせることでエンターテインメント作品に仕上げる演出力に定評がある。また、2021年には第46回報知映画賞で監督賞を受賞している。

前田監督と共に脚本を務めたのは、『砂の器』(2004)、「ストロベリーナイト」(2013)、「四月は君の噓」(2016)など、テレビドラマから映画まで数々の名作を手掛けているヒューマンドラマの名手・龍居由佳里。

また、本作は前田監督と松山、そして有重陽一プロデューサーが長年温めてきた思い入れのある作品で、脚本開発時から前田監督と松山は幾度も話し合いを重ね、脚本が完成した。

松山ケンイチ コメント

この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことがたくさん詰まっている作品だと思います。他人事ではなく、自分のこととして考え悩みながら演じました。
自分が出せる答えを見つけ、監督、スタッフさん、長澤さんと一緒に納得がいく作品が作り上げられたのではないかと思っております。

長澤まさみ コメント

私が演じた「検事」は最初から最後まで正しいとはなにかを、悩み、心が揺れ動く役でした。私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました。この映画の「伝えたいこと」を、多くの皆さんに受け取っていただきたいと思います。

監督:前田哲 コメント

映画は日々変化し一瞬にして天国と地獄をも生み出す「生き物」であることを思い知らされた撮影現場でした。
松山ケンイチさんと長澤まさみさんの「魂のバトル」に、ご期待ください。
2人の表情と言葉に、映画のテーマ全てが込められています。

プロデューサー:有重陽一 コメント

監督から原作「ロスト・ケア」を映像化したいという提案を持ち掛けられたことがこの作品の始まりです。最初はテーマも重く、ハードルが高いと思ったのですが、監督と話し合いを重ねる中でエンターテインメント作品に昇華できる可能性を感じ、脚本に龍居由佳里さんを起用し映画化に動きました。それから本作りに数年かけましたが、その苦労が実り撮影を敢行することができました。脚本開発から撮影現場でも監督、松山さん、長澤さんの3人で何度も意見を出し合い、非常にクリエイティブな作品作りができたと思います。そうした過程で斯波と大友という人物が確立し、人間としての斯波や大友を描けたのではないかと思っています。公開を楽しみにお待ちください。

原作:葉真中顕 コメント

私自身、この作品の映画化は難しいのではないかと思っていましたが、原作にほれ込んでくださった前田哲監督と松山ケンイチさんが努力に努力を重ね、実現の運びとなりました。原作者冥利に尽きます。高齢化が進みケアの問題がより切実になる今、映画『ロストケア』の公開が価値あるものになることを期待します。

映画「ロストケア」松山ケンイチ、長澤まさみコメント映像

作品詳細

「ロストケア」
2023年全国公開

出演:松山ケンイチ、長澤まさみ
原作:「ロスト・ケア」葉真中顕 著/光文社文庫 刊
監督:前田哲
脚本:龍居由佳里 前田哲
制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
配給:日活 東京テアトル

公式サイト:lost-care.com

ストーリー

早朝の民家で老人と介護士の死体が発見された。捜査線上に浮かんだのは死んだ介護士と同じ訪問介護センターに勤める斯波宗典(松山ケンイチ)。彼は献身的な介護士として介護家族に慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美(長澤まさみ)は斯波が務める訪問介護センターで老人の死亡率が異常に高いことを突き止める。この介護センターでいったい何が起きているのか?大友は真実を明らかにするべく斯波と対峙する。
「私は救いました」。斯波は自分がしたことは「殺人」ではなく「救い」だと主張する。斯波の言う「救い」とは一体何なのか。なぜ、心優しい青年が未曽有の連続殺人事件を起こしたのか。斯波の揺るぎない信念に向き合い、真相に迫る時、大友の心も激しく揺さぶられる。真の正義とは、本当の幸せとはを深く考えさせられる慟哭のヒューマンサスペンス。

この記事の写真

©2023「ロストケア」製作委員会