「さっさと死ねよ！」北野武監督最新作「首」容赦ないバイオレンス描写を凝縮したファイナル予告が公開

北野武監督最新作「首」（11月23日（木・祝）公開）より、ファイナル予告映像が公開された。

本作は、1997年「HANA-BI」でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、2003年「座頭市」で銀獅子賞を受賞、2017年「アウトレイジ最終章」は同映画祭のクロージング作品に選ばれるなど、数々の歴史的快挙を達成してきた、日本が世界に誇る映画監督・北野武の最新作。

初期の代表作「ソナチネ」と同時期に構想し、30年もの長きに渡って温められていた。黒澤明が生前「北野君がこれを撮れば、『七人の侍』と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待していた企画が、待望の映画化を果たす。

誰もが聞いたことがある「本能寺の変」を誰も見たことのないスケールで描く本作は、信長の跡目を争う抗争に、狂ったくせ者たちの野望と裏切り、だまし合いをキレ味抜群のバイオレンスと笑いで描く、北野ワールドのエッセンス全開の戦国エンターテインメント。

北野武自らが「本能寺の変」を策略する羽柴秀吉をひょうひょうと演じ、西島秀俊が織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀役を。加瀬亮が狂乱の天下人・織田信長を怪演し、浅野忠信と大森南朋も秀吉を支える軍師・黒田官兵衛と弟の羽柴秀長をユーモアたっぷりに演じ切る。

さらに、秀吉に憧れる百姓・難波茂助を演じる中村獅童が北野組に初参戦。ほか、木村祐一、遠藤憲一、桐谷健太、小林薫、岸部一徳らが歴史上の重要人物に独自のキャラでなり切っている。

このたび、北野武の集大成とも呼べる本作から、容赦ないバイオレンス描写を凝縮したファイナル予告映像が公開。「さっさと死ねよ！」ビートたけし演じる羽柴秀吉の叫びで幕を開ける本映像は、「威風堂々」の壮大な音楽にのせて次々と血祭りに上げられていく男たちが映し出された、圧巻のバイオレンスが描かれている。

大義もなければ、情けもない。善人もいなければヒーローも存在しないこの「首」の世界で、ただ己の欲望のまま動く狂人たちのむき出しの本性が描かれていく。

天下人である織田信長の“首”を巡る戦いには、武将、百姓、芸人と身分の違う男たちが“成り上がるべく” 調略し、容赦なく邪魔者を消していくさまはまさに“狂ってやがる”の一言に凝縮されており、これまでの時代劇で描かれてきた常識が一切通用しない作品へと昇華されている。

そして、羽柴秀吉の「どうせお前、死ぬけどな」と、狂人ぞろいの登場人物全員の“死”を予感させるような一言。何が起こるか分からない、誰が死ぬのか分からない、誰も見たことがない欲望渦巻く唯一無二の戦国エンターテインメントに仕上がっている。

映画「首」ファイナル予告映像

ストーリー

天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さずかくまう。村重の行方が分からずいら立つ信長は、思いも寄らない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれたわなだった。果たして黒幕は誰なのか？権力争いの行方は？史実を根底から覆す波乱の展開が、「本能寺の変」に向かって動き出す。