初代美笑女グランプリ・高野渚インタビュー「一歩を踏み出して吉本に入れて良かった」

特集・インタビュー
2021年04月26日

吉本興業が手掛けるオーディション「美笑女グランプリ」が2年ぶりに開催。2019年のオーディションで初代グランプリに輝き、現在女優やタレントとしても活躍の場を広げている高野渚さんにインタビュー。「美笑女グランプリ2021」応募者へのアドバイスや今後の目標などについて聞きました。

◆現在本年度の『美笑女グランプリ』のエントリーが受付中ですね。ご自身が応募された時のことは覚えていますか?

何となくですが、覚えています。学校帰りに制服で撮った写真を締め切りの3日前くらいにギリギリで提出しました。もともとこの業界に興味はあったんですが、出そうかどうかずっと悩んでいて。吉本自体、美少女というよりもお笑いのイメージが強かったですし、「美笑女グランプリ」はその時が初開催だったので前例がなく、「これで受かったとしても今後どうなるのかな?」という不安もあって。でも「これは出さんかったら後悔する」と思って、勇気を出して応募することを決めました。今は一歩を踏み出した結果、吉本に入ることができて、本当に良かったと思っています!

◆オーディションの時を振り返ってみてどうでしたか?

普段からあまり緊張しないタイプだったので、面接でもただただ楽しく話して終わったような気がします(笑)。演技審査は、先に役を決めて次の日に発表するという流れだったのですが、自分がやりたいと思っていた役がたまたま当たって。始まる前から「練習した成果を早く見せたい!」というワクワクの方が大きかったので、審査中も緊張せず楽しんで終えることができました。

◆肝が据わっていて、物怖じしない性格なんですね。

人の注目を集めることが好きなんだと思います(笑)。小学校のころから、人前に立つことが好きで、目立ちたがりだったんです。何かを発表する時も自分から率先して手をあげたりする方だったので、オーディションでたくさんの人の前に立っても緊張はしませんでしたし、後悔なく終えられたような気がします。

◆実際にグランプリとして選ばれた時はどうでしたか?

とにかくビックリしました。結果発表は、審査員特別賞、準グランプリ、グランプリという順番で呼ばれていったのですが、準グランプリまでの間に自分の名前が呼ばれなかったのでこれはダメだなと思って…。でも最後にグランプリとして自分の名前が呼ばれて、放心状態の中、トロフィーを受け取って初めて実感が湧きました。その後の写真撮影も流れるように進んで行って、インタビューでも何を答えていいのか分からず、戸惑う部分もありましたが、驚きとうれしさでいっぱいだったことを覚えています。

◆では初代グランプリとして本年度の応募者の方々に向けてアドバイスをお願いします。

このオーディションでは、笑顔がすてきな女性を募集しているので、笑顔に自信がある方はもちろん、人を笑顔にできるような何かを持っている方にはぴったりなオーディションだと思います。私自身が人を笑顔にするために心掛けているのは、どんな時も笑顔でいること。自分が暗い顔をしていると周りまで暗い雰囲気になってしまうと思うので、何事も常に楽しんで笑顔でいられるようにしたいなと思っています。時には落ち込んだり、悩んだりしてしまいそうになることもありますが、基本的にはポジティブな性格なので、まずは一回自分で解決方法を見つけるようにして、それでも解決できそうになかったら、とりあえず寝て忘れる(笑)。嫌な気分をずるずると引きずりたくないので、切り替えを大事にしています。

◆ちなみに、オーディションのエントリー時に必要なキーワード「#笑顔覚醒」にちなんで最近一番笑ったことは?

TikTokなどで、振動するダイエットマシンに乗った状態で友達に電話をするというのがはやっているらしく、私もやってみたんです。「面白い」と言われたら切ろうと思っていたので、あえて「面白い」と言わせるために「どう?」と聞いたんですが、その友達が「おもんない」って言ってきて。思わず「なんで? 逆(の言葉を言って)!」とツッコんだら、友達が「おもんない」を逆から読んで「いなんもお」と言ってきて!(笑) 結局狙っていた「面白い」は出なかったんですが、予想外の回答に大笑いしました(笑)。

◆まさかの答えだったんですね(笑)。グランプリを受賞されてから1年半ほどたちますが、あらためてこれまでを振り返っていかがですか?

最初のころは、現場に行っても「ドライ」や「テスト」などの専門用語が全く分からなくて。周りの人たちに教えてもらいながら覚えていったのですが、とにかくついていくことだけで精いっぱいでした。でも、最近はいろいろな作品に出演させていただく中で、以前と比べると少しずつ慣れてきて、楽しみながらお仕事ができるようになりました。正直まだ全く余裕はありませんし、勉強途中ではありますが、少しずつ知識がついてきた分、全力を出し切れるようになったなと思います。

◆最近では大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合ほか)にも出演。現場の雰囲気や演じた感想を教えてください。

関わっている人の数がとにかく多くて、セットが豪華だなという印象がありました。私は徳川慶喜(草彅剛)の側近である平岡円四郎(堤真一)の妻・平岡やす(木村佳乃)に仕える女中の役を演じさせていただいたのですが、特に一連の所作が難しかったです。普段着る機会のない着物を着てお芝居をするというだけでも大変だったのですが、おぼんを持ったまましゃがんだり、お茶を出したりと慣れない動きをスムーズに行わなければならなかったので、家では浴衣を着てひたすら練習を繰り返しました。普段使わない筋肉を使うので筋肉痛にもなりましたが、今は少しずつ身についてきたのではないかと思います。

◆女優としてだけでなく、バラエティ番組でも活躍されていますが、普段よく見る番組は?

バラエティが圧倒的に多いです。特に好きな番組は千鳥さんが出演している番組と、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)。最近では『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系)も、深夜番組ならではのディープさがあって好きですね。

◆出演してみたいバラエティ番組はありますか?

出演してみたい番組は、関西で放送されている『ごぶごぶ』(MBS)。母もいつか出てほしいと言ってくれていて、実際に出ることができたら親孝行にもなると思うので実現できたらいいなと思っています。そのためには、まず話を振られた時にしっかりとコメントできるように、ボキャブラリーを増やしていくことが必要だと考えていて。私は普段から人に何かを伝えるのが苦手で、言葉で表すのが得意ではないのですが、苦手を克服して自分の考えを言語化できるようになるためにも、日ごろから本を読んだり日記を書いたりするようにしています。日記は自粛期間中から始めたのですが、気が向いた時に“今日はこんなことをした”“こんなことを思った”などと、その日にあったことを振り返って書くようにしているので、自分の頭や心の中を整理する意味でもすごく役立っています。

◆とてもすてきな方法ですね。最後に今後の目標を教えてください。

昨年はコロナ禍ということもあり、芸能活動をする上で人と人とのつながりの大切さをものすごく実感しました。いろんな人に支えていただいて、助けていただいたからこそ、このお仕事ができているんだなと思ったので、これからも感謝の気持ちを忘れずに、たくさんの人とのつながりを増やしていけたらいいなと思っています。目標は100人…ではなく、出会った方たち全員と関係性を築いていきたいです!

PROFILE

高野渚
●たかの・なぎさ…2002年4月15日生まれ。大阪府出身。A型。主な出演作は『女子高生の無駄づかい』『真夏の少年~19452020』など。現在『ミキBASE~いいね!で応援~』(MBS)にレギュラー出演中。

 

インフォメーション

<オーディション概要>
『美笑女グランプリ2021
応募期間:2021325日(木)~2021430日(金)
応募方法:
1.【TikTokでのエントリー】
#笑顔覚醒とつけて投稿
2.【メールでのエントリー】
TikTokで撮影した動画を保存し、美笑女グランプリ運営事務局 contact@eago-gp.com に送付するだけで完了。

WEB
公式サイト:https://egao-gp.com/2021/

photo/中村圭吾 text/矢嶋咲良