アフレコ絶賛のさんまに大竹「よく本当に、次から次に言葉が出てくるよね(笑)」映画「漁港の肉子ちゃん」

特集・インタビュー
2021年06月11日

◆さんまさんからディレクションはありましたか?

大竹:突然せりふの前…少しだけ空いているところにひと言だけギャグを入れたり、いろいろとアドリブを入れてくるので監督はすごく大変だったと思います。私はそれがすごく楽しかったです。

さんま:僕がこう言うたら(大竹さんは)こうしてくれるっていうのが分かるんで。いろいろ共演させていただいたり、一緒に暮らしたこともありますので(笑)、こっちの意図をすぐ汲んでくれるのでありがたいです。劇中、「もう食べちゃったけど」って東京弁でのノリをやるんですが、そこはさすが大竹しのぶ! しゃべっている言葉は大阪弁、ノリだけ東京弁なんです。俺もコントでノリだけ東京弁にすることがあるので、それを肌で感じていただいていたのかと思うとありがたかったです。

◆肉子ちゃんの娘・キクコをCocomiさんが演じていらっしゃいますが、さんまさんのご推薦だったそうですね。

さんま:はい。Cocomiちゃんが15歳のころ、声優の学校に通っていて。そのころに僕は「漁港の肉子ちゃん」と出会いました。まだアニメとは決まっていなかったけど、ひょっとしたらと頭によぎり、「今度アニメを作るからCocomiちゃん主役な!」と冗談で言ったんですよ。そして5年後、Cocomiちゃんと仕事ができる状態になり、主演は大竹さんに決まったので、「俺、Cocomiちゃんと約束してんねんけど」と監督に言ったんです。そしたら「Cocomiさんの声を聞かせてもらいましょう」と。監督の中には、Cocomiちゃんを使うと話題性があって、そらウハウハやって考えがあったと思うんです。

渡辺:(笑)。

さんま:芝居は大竹さんが引っぱって、監督と俺がイントネーションといった細かいところを伝えればイケると踏みました。後から気がつきましたが、芝居するのも、大阪弁をしゃべるのも、アフレコももちろん初めて。俺、よう起用してしもうたなと。最初は「しもうた!」と思いました(笑)。共演者は全員力がある人をキャスティングしましたから、この中でCocomiちゃんイケるのかと。起用したことによって、逆に迷惑をかけてしまうんじゃないかと思いましたが、やればやるほどすごかったので驚いています。お父さん、お母さんも驚いたそうです。お婆ちゃんまで驚いてくれたらしいです。

大竹:みんなで(試写を)見てくれたんだよね。

さんま:そりゃ孫や姉の活躍を見たいだろうし、両親は心配だしって、家族全員で試写会に来てくださったんです。そんな大事な試写会に(大竹さんは)来なかったんです!

大竹:本当は行きたかったんですよ(笑)。

渡辺:お忙しいですから(笑)。

大竹:舞台のけいこ中だったんです。

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