アフレコ絶賛のさんまに大竹「よく本当に、次から次に言葉が出てくるよね(笑)」映画「漁港の肉子ちゃん」

特集・インタビュー
2021年06月11日

◆監督はCocomiさんの声を聞いてどう思われたんですか?

渡辺:お世辞ではなく、少女が持つちょっとしたブレやはかなさがあって、芝居よりもこの声を大事にしたいと思いました。

さんま:妹さんが台本を読んで、キクコのことを「お姉ちゃんのままだね」と言ったらしいんですよ。キクコはCocomiちゃんの性格ままらしいんです。そこでやっぱり正解やったかと思いました。完成報告会見では、大竹さんがCocomiちゃんに「良かったよ。これからいろいろお仕事があると思うから頑張ってね」と、そして花江夏樹さんも「声優としてやれると思いますよ」と声を掛けてくださって。お二人とも愛想で言ったと思うんですが、本人は真に受けてました(笑)。それは冗談で本当に思った以上にやってくれましたね。

◆母と娘の愛情の深さが描かれている物語ですが、特にどんな人たちに見てほしいですか?

さんま Cocomiちゃんのお父さんからも「全国の小学校を回って見てもらいたいですよね」と言っていただいたんです。ホンマにそうやなと思ったので、今の東京の吉本の社屋が校舎なので小学生を招待して見せたらどうかと。そしたら「招待じゃなく金は取りたい」と。吉本的な考えとちょっとぶつかりそうなので、交渉次第ですかね(笑)。

大竹:やっぱり家族、親子で見てもらいたいです。実の親子の間でもきちんと言葉を交わせなかったり、愛情を持てない親子関係もあると思うんですね。この映画では出会った人を必死に愛することの大切さが描かれているので、人とのつながりが希薄になっている今の時期だからこそ見てほしいと思います。

さんま:いいこと言うでしょう!!

PROFILE

明石家さんま
●あかしや・さんま…195571日生まれ。奈良県出身。B型。主なレギュラー番組は『踊る!さんま御殿!! 』(日本テレビ系)、『ホンマでっか!?VT』『さんまのお笑い向上委員会』(ともにフジテレビ系)など。Netflixドラマ『Jimmy〜アホみたいなホンマの話』でも企画・プロデュースを務めている。

大竹しのぶ
●おおたけ・しのぶ…1957717日生まれ。東京都出身。A型。1975年映画「青春の門筑豊編」のヒロイン役で本格的デビュー。以降、舞台、映画、テレビドラマなど、幅広いジャンルで才能を発揮。現在、Bunkamuraシアターコクーンで上演中の舞台「夜への長い旅路」に出演している。

渡辺 歩
●わたなべ・あゆむ…196693日生まれ。東京都出身。テレビアニメ『ドラえもん』で原画、作画監督、演出などを手掛ける。主な監督作はテレビアニメ『宇宙兄弟』『恋は雨上がりのように』など。映画「海獣の子供」では第74回毎日映画コンクールアニメーション映画賞などを受賞。

        作品紹介

        明石家さんま&大竹しのぶ&渡辺歩監督インタビュー

        劇場アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」
        2021611日(金)より全国公開

        STAFFCAST
        企画・プロデュース:明石家さんま
        監督:渡辺歩
        キャラクターデザイン・総作画監督:小西賢一
        原作:西加奈子
        脚本:大島里美
        アニメーション制作:STUDIO4℃
        出演:大竹しのぶ、Cocomi、花江夏樹、中村育二、石井いづみ、山西惇、八十田勇一、下野紘、マツコ・デラックス、吉岡里帆

        STORY
        愛情の深さからダメ男にひかれ、何度もだまされてきた母・肉子ちゃん(大竹)と、しっかりもので大人びた性格の小学5年生の娘・キクコ(Cocomi)。母の恋が終わるたびに放浪していた二人は北の港町へと流れ着く。肉子ちゃんは焼き肉屋さんで働き始め、キクコは地元の小学校に転入。キクコは女子グループの抗争に巻き込まれたり、不思議な少年・二宮(花江)との出会いを通じて、少しずつ成長し、漁港の町をどんどん好きになる。そんなある日、肉子ちゃんとキクコの大きな秘密が明らかになる。

        ©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

        text/佐久間裕子

        1. 1
        2. 2
        3. 3